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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　第710号
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「専門家からはイノベーションは起きない」


目次
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〇前書き  「大谷翔平の二刀流」
〇本文　　「多工程持ちという多刀流」
〇編集後記「宮本武蔵の二刀流」
………………………………………………………



いつもお読みいただきありがとうございます。


令和4年3月9日水曜日メルマガ配信します。


〇前書き「大谷翔平の二刀流」

■エンジェルスの大谷翔平で二刀流が注目されています。

アメリカ、メジャーリーグ、ロサンゼルス・エンゼルスの
大谷翔平選手は、
ピッチャーとして23試合に先発し、9勝をマーク。

バッターとしては155試合に出場して46本のホームランを打ちました。

投打の二刀流で結果を残した大谷選手は、
あのベーブ・ルース選手の再来だと言われています。

二刀流は日本の剣豪、宮本武蔵の二天一流が
大元です。

■スポーツや武芸のような技能、スキルをどう使えばいいか、
ものづくりやIT専門家による
プロジェクトマネジメントのテーマにも共通します。

本日のテーマであるトヨタ生産方式に
多能工による多台持ちも二刀流ならぬ多刃流とも言えます。

マネジメントの主流である近代科学的管理法では3S
専門分化Specializeと標準化Standard、単純化Simple
が常識です。

二刀流は３Sに反している。

大谷選手の二刀流は当初、日米の野球の専門家から
批判されていました。


■宮本武蔵の五輪書の「風の巻」では
次のように他流派を批判する。

「武芸の道を単なる生活の手段、色を付け華やかな飾りをして
売りものにする流派が多い」

「受ける・かわす・抜ける動作の枝葉末節に
こだわる流派が多いが
確実に勝つ一意専心（集中）の愚直な兵法が要諦である」

専門家は特徴を出すために細かい差別化に走るが
俯瞰的全体観を持つことが重要だと
いうことだと思います。


■専門家とは過去の成功事例から得られた知見
を応用するだけである。


専門家からはイノベーションは起きない。


野球でもモノづくりでも
新しいファンや顧客を創造するマーケテイングと
専門家の常識を超えるイノベーションがあってこそ
業界が変わります。



■次回第3回2022年3月26日土曜日午後14時「今岡ドラッカー塾」
開催します。

テーマは「マーケテイングとイノベーション」

企業には、マーケティングとイノベーションという
二つの基本的な機能が存在します。


マーケティングとイノベーションは
企業家（アントレプレナ―：冒険家・進取の気性の人）的機能である。

マーケティングもイノベーションも
特定の独立した機能ではなく全社的な機能である。

マーケテイングは需要を創造し、
イノベーションは供給に革新をもたらす。

この２つの概念は
コインの表裏を為す一対です。


ドラッカーによる定義は
「マネジメントとは資源を顧客価値に
変換することで人類の福祉、生活、安全に貢献する信念の具現であり、
マーケテイングとイノベーション
によって顧客を創造する活動である」



アジェンダは以下の通りです。

1.ドラッカーのマーケティングとは？
2.ドラッカーのイノベーションとは？
3.日本的マーケテイング＆イノベーション
4.マネジメントの進化
5.プロジェクトマネジメント




詳しくは
↓
https://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/l0jhhxo1f032cdnv4dOYX

■場所アクセス：〒164-0011東京都中野区中央5-3-11ロイヤルプラザ中野606

丸の内線新中野駅徒歩2分荻窪方面出口でて杉山公園交差点から中野通りを北に1分左側柴田屋酒店の隣
今岡の携帯番号090-2538-7867

■対面受講料（講義後カフェ懇親会付）

各回スポット5000円　以下の口座にお振込みの上
申し込みフォームに名前、アドレス、申し込み区分を記載の上本メール返信して下さい。

＜振込口座＞

三菱東京UFJ銀行
新宿中央支店（４６９）
(普通）口座番号　５３２４７４０
口座名義　株式会社２１世紀ものづくり日本
 

オンラインZOOMのみでのご参加も可能です。
 
■お申込みフォーム11:30 2022/02/20

お名前：
メールアドレス：

参加動機、キャリア等自由記述：



詳しくは
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https://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/l0jhixo1f032cdnv4dlRN



〇本文
■さて、
本日のテーマ
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
「多工程持ちという多刀流」

「トヨタ生産方式のＩＥ的考察」(新郷重夫、日刊工業新聞社、1980年）」より
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■伝統的生産工程では専門化、細分化を基本とし
工程毎に専門担当を設ける。

トヨタの「多工程持ち」とは
一人で受け持つ工程数をなるべく多くする。

そのために作業改善をし、
人の作業を機械に移転する。


■人という経営資源は機械という設備資源より
はるかに貴重である。

人は人件費、機械は減価償却費と
会計上は単なる費目の違いで
コスト削減の対象とみなされる。

トヨタ生産方式では機械の費用を削減するために
機械の稼働率を上げることは目的
としない。

機械の稼働率を犠牲にしても
人の有効な時間活用を重視する。

すなわち、
機械の稼働率は必ずしも高くなくても良い。

■少ない人数で必要な生産数を達成するには
単一の工程だけではなく一人が
２つの工程、３つの工程と複数工程をこなすようにする。

単能工から多能工（多刃流）へスキルを上げる。


６工程をこなすのに単能工なら６人必要だが
1人が2工程担当すれば3人で可能になる。


■多工程持ちは少ない人数、
すなわち少人化（省力化ではなく）
を目標とするがそれだけではない。

多工程持ちは複数工程を統合することで
在庫となるストックポイントを減らすことを
可能とする。

在庫となるストックポイントは
人から人へモノを渡すときに手渡しではなく
モノを置くという場所である。

統合によりストックポイントを減らすことが
出来て在庫削減にもなる。



〇編集後記（宮本武蔵の二刀流）
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宮本武蔵が開いた二天一流が最も有名である。
二刀剣法の技術は、多くの古武道で継承されているが、
形は様々で、左手に打刀を持つものや、逆手で扱うもの
（片方だけ逆手の場合もあり、当然もう片方は順手で扱う）、
珍しいものでは二振りの脇差を使う、
二刀小太刀術（柳生心眼流、天道流など）や二丁十手、
二丁鎌なども存在する。手裏剣術では、
片手に刀を持っていることを前提にして逆の手で手裏剣を打つ技もある。
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝





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そしてこれらの研究開発を鼓舞した２つのマネジメント思想も
体系化しました。


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