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「イノベーションとは二律背反問題を解決すること」




目次
…………………………………………………
〇前書き  「コロナウイルスの感染拡大を封じ込める」
〇本文  「稼働率と在庫削減の二律背反を超越する平準生産」
〇編集後記「トレードオフ」
………………………………………………………

令和2年3月4日水曜日のメルマガ配信します。



〇前書き「コロナウイルスの感染拡大を封じ込める」

■3月に入り4月初旬の気温になったり
2月の冬の気温に戻ったり
三寒四温の不安定な気候が続いています。

皆様お元気でしょうか?

4月初旬に予定していた会合が軒並み中止になりました。


中国武漢発の新型コロナウイルスの感染者が
世界に広がり経済活動に影響しています。

日本では学校の休校、人の集まるイベント中止、
小売店や飲食店の客は急減しています。

ウイルステロによる世界大戦の始まりではないかという
デマも流布しているほど世界が恐怖しています。



■中国共産党は国家の覇権を維持するために
コロナウイルスの感染拡大を封じ込めることと
経済活動の再開の両方を狙う方針を打ち出しています。

感染を封じ込めると経済活動が停滞し、
経済活動を活発にすると感染が拡大する。

二律背反、トレードオフの関係にあることを考えると
中国は危険な賭けをしている。

いずれにしろ日本一国の国難ではなく
人類にとっての災難ですね。


■問題が発生したらそれを解決するために
あらゆる手を尽くす。

1つ解決すると別の問題が発生する。

難病の薬が開発されると病気は治るけど
副作用で死に至る。

効果はあるけど高価で普及しない。


経営問題でも複雑な因果関係の問題に満ち溢れています。

品質を上げるとコストが高くなる。
コスト削減すると品質が下がる。


在庫削減すると機会損失のリスクが高まる。
機会損失を無くそうとすると在庫が増える。

現場で品質を作り込むことや
ジャストインタイムなどトヨタなど日本的ものづくりは
このトレードオフを解決するイノベーションでした。


イノベーションとは二律背反問題を解決することかもしれません。



〇本文
■さて、
本日のテーマ
===========================
「稼働率と在庫削減の二律背反を超越する平準生産」
「トヨタ生産方式のIE的考察」(新郷重夫、日刊工業新聞社、1980年)」より
===========================

■生産における負荷とは需要であり
顧客や下流工程からの注文に応じる必要生産量である。

生産における能力とは供給力であり
人や設備の技能や性能で生産速度で表せる。

需要と供給をバランスさせること
はサプライチェーンマネジメントの究極のテーマであるが
その思想的原点はトヨタの平準生産にある。


■変動が大きい負荷に同期化するためには
変動に耐える能力を持つ必要がある。

そのためには能力に余裕が必要である。

しかし余裕能力は
余剰設備や余剰人員となって経費のムダとなる。

通常は在庫を必要悪として
需要変動の緩衝(バッファー)として
持つのが科学的管理法の方法論である。

この時
経費のムダを許すか在庫のムダを許すか
二律背反となる。

欧米の言葉で言えばトレードオフの関係である。


■「山を低く谷を高く」する「平準化」が
トヨタによる二律背反問題の回答である。

資材納入から加工、組み立て、検査、工場出荷、輸送、拠点倉庫入荷、
販売拠点の受注出荷までの需要と供給の連鎖があり、
その間に滞留在庫が発生する。

負荷変動は顧客からの需要変動だけではなく、
サプライチェーンのそれぞれの工程での
稼働率という部分最適の政策で発生する。

むしろ受注変動より部分最適の効率重視で
纏め生産、積載率、販促などの
内部要因が原因となるケースが多いのではいか。

良かれと思う政策が山を高くし、谷を深くする。


■平準化は平準生産だけではなく
輸送配送の平準物流でも効果が大きい。

小ロット化多頻度化することが平準化であり、
末端の実需変動に応じることである。

需要を一時的に伸ばすイベント販売や
慢性的で一時的な広告宣伝が大きな山を作り
顧客の在庫が次期に買い控えとなって大きな谷を作る。

平準化は生産だけではなく販売活動にとっても
重要な政策である。


〇編集後記(トレードオフ)
===========================
トレードオフ(英: trade-off)とは、何かを得ると、別の何かを失う、
相容れない関係のことである。
平たく言うと一得一失(いっとくいっしつ)である。
対義語は両立性(コンパチビリティ、英: compatibility)。
トレードオフのある状況では具体的な選択肢の長所と短所を
すべて考慮した上で決定を行うことが求められる(ウキペディア)。
===========================





■ホームページご案内

SCM(サプライチェーンマネジメント)とは
供給連鎖において在庫削減と欠品防止のジレンマを解消して
利益体質を改善する手法です。

https://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/j0j510q04xn4m1k3kkctf


■以下の動画は回転摩擦抵抗の多いミニ四駆で走行速度が
10%程度向上しました。




今岡テクノロジー『制振装置R2O』ミニ四駆実験
https://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/j0j520q04xn4m1k3kkz0e


2つのイノベーション
「在庫削減と欠品防止の両立」
「負荷運転でもアイドリングに近い軸振動抑制」


そしてこれらの研究開発を鼓舞した2つのマネジメント思想も
体系化しました。


ホームページご覧ください。

https://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/j0j530q04xn4m1k3kks6c


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本メールの返信でよろしくお願いします。

imaoka@bizdyn.jp

今岡善次郎


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一口月500円(ワンコイン)を
ベースとして随時受け付けます。

年間まとめ(6000円)、
半年(3000円)
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寄付金(お布施)箱(口座)

三菱東京UFJ銀行
新宿中央支店(469)
口座番号 5324740
口座名義 アイエスデイアイ


■ホームページ
ISDI今岡システムダイナミックス研究所
運営 株式会社21世紀ものづくり日本
https://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/j0j540q04xn4m1k3kkDdf



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の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。