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第528号
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「こめづくりと甲子園、そしてものづくり」
平成30年8月22日水曜日のメルマガ配信します。
甲子園球場での第100回全国高校野球は最終日の21日、
今春センバツ優勝の大阪桐蔭(北大阪)が
13−2で金足農(秋田)に大勝し春夏連覇を達成しました。
テレビは唯一の公立の地元出身選手からなる農業高校ということで
「雑草軍団」金足農の躍進を伝えていました。
冬の秋田の雪の中での猛練習と
地元秋田の熱狂的応援は感動的でしたね。
粘り強い訓練の習慣と考え抜いた戦略が
甲子園での決勝戦まで勝ち抜いた。
こめづくりなど農作物を一生懸命つくるのと野球に打ち込むのは
どんな仕事に携わっていても
自分を律してことを成し遂げる習慣をつくることに繋がります。
そのそも日本のものづくりは
古来の伝統的職業であったこめづくりの感性に
支えられているのではないだろうか。
■さて、
本日のテーマ
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「3つの出会いがシングル段取りを生んだ」
「トヨタ生産方式のIE的考察」(新郷重夫、日刊工業新聞社、1980年)」より
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■世の中を変えるイノベーションとは
単一の偶然の発明ではない。
ものづくり日本が誇るシングル段取りも
新郷氏が出会った3つの成功事例から理論化された。
段取りとは機械で製品を作る時の準備作業である。
この準備作業に時間が取られると
実際の製品を作る時間が減るので
段取り時間の削減は生産能力の向上となる。
日本のものづくりがトヨタを中心に大きく発展した時代には
24時間かかっている段取り時間を2分40秒にしたり
8時間を58秒にしたりと顕著な事例もあるが
平均すると1/20になったという。
■3つの事例の一つ。
昭和25年新郷氏は東洋工業、今の社名マツダの工場改善に新郷氏は伺った。
大型プレスの能力不足がネックを改善する目的で
現場観察した後プレス作業の稼働分析を1週間させてもらった。
最初は現場の熟練作業者は優秀で真面目だから
無駄など無いと抵抗された。
実際の時間を分析してみるとプレスの主体作業は僅か3%のみで
段取り替えや準備作業、材料待ち、クレーン待ちなど
機械が稼働していない時間がほとんどだった。
2つ目の事例は昭和32年三菱重工業広島造船所のエンジンのベッドを削る
プレーナーがのネック問題を解決した。
プレーナーのテーブルを1台から2台にして
1つのテーブルが使用されているとき
もう1つのテーブルで次の作業の準備しておき
機械を止める段取り時間を無くす改善を行った。
3つの目事例は昭和45年トヨタの車体工場で1000tプレスの
段取り時間を4時間から1時間半に、
最終的には3分に短縮した。
30年の年月を経て「1桁の分、10分未満9分59秒以内で段取りを終える」
「シングル段取り」と命名された。
■「トヨタ式生産方式」の生みの親、大野耐一氏は
昭和51年トヨタ自工の副社長であった時
日本能率協会発行の「マネジメント誌」に寄稿した。
工具交換の時間(段取り時間)を惜しんで作り過ぎたり
夜間や休日を利用するような不経済を無くすことを研究している。
段取り時間短縮を日本能率協会の新郷重夫さんが
シングル段取り、つまり10分未満でやると提案している。
半日かけて段取りして10分でものを作るのは無駄だかと
半日かけて段取りすればせめて半日は作るという習慣は
売れない製品の在庫を在庫を作るだけである。
■以上から大野氏と新郷氏の発想法が見て取れる。
現場の熟練工に依存するのみではない。
自分の目で見て自分の頭でとことん考える。
生産という供給のみの効率を追求するのでもない。
現場観察と時間分析の重要性
需要と供給の全体の最適化を志向する。
シングル段取りとは簡潔にして
トヨタ生産方式の進化、日本のものづくりの発展に貢献した
コンセプトと言えます。
年月をかけた事例の積み重ねから帰納的な発想
コンセプトを作り上げた。
出来上がったコンセプトや理論を公式として
応用するのはイノベーションとは言えない。
それもいろんな業界の問題との出会いがきっかけとなっている。
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