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第522号
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「日本人の自然観とは見える現象から隠された原因を洞察することにある」
平成30年7月11日水曜日のメルマガ配信します。
梅雨明け宣言が出るころは大雨災害が多いですね。
広島、岡山、愛媛を中心に100人を超える死者を出した
災害に対してお悔みを申し上げます。
水害だけではなく地震も日本各地で頻発している。
■偶然テレビを見ていたら
京都の三十三間堂は建立から
800年近い歳月を耐えてきたという。
見事な直線で設計されており、その長さは128メートルもあります。
そして、この直線は現代でもほとんど狂っていないといいます。
台風や地震など多くの異変に、どうして、
このような高度な技術が可能だったのでしょうか。
ここに、日本人の独特な自然観があります。
それは「自然には逆らわない」という考え方のようです。
■地盤を固くする剛性が現代の西洋建築の常識だが
地盤は砂の層で出来ているので地震で動くけど慣性力が働かない。
又一定間隔に柱があり柱と柱の間に板壁が柱の溝との間に
隙間を入れて板が動くようになっているという。
テレビでは隙で力を逃がしているという説明でしたが
振動を研究している僕の解釈は
柱にかかる地震力を隙間の中にある板と衝突して
その反力で地震力を相殺しているのではないか。
回転軸ブレ防止で特許を取得しましたが
耐震構造でもその原理を使って
特許を申請したいと思っています。
日本人の自然観とは見える現象から
隠された原因を洞察することにあるのではないか。
さて、
本日のテーマ
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「ロット待ち時間が生産時間の影に隠れる」
「トヨタ生産方式のIE的考察」(新郷重夫、日刊工業新聞社、1980年)」より
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■受注してから納入するまでの日数を
10日と要求されているとき
生産着手して完成する生産日数が20日という制約があるとき
どうしたらいいか?
通常の解決策は生産工程の途中まで
あらかじめ作っておき、受注時に残りの完成品までの工程を
開始するのが一般的である。
例えば前半の10日分の作業は受注がなくても見込みでつくる。
注文があると後半の10日で完成させ納品すると
注文時に生産開始して納品に間に合うし
完成品在庫は0になる。
■しかし見込みが外れると
途中までの仕掛在庫は無駄になるか
注文に応じることができなくて機会損失になるか
というリスクが発生する。
そもそも生産期間20日には正味の加工時間は
5日で、15日間は待ち時間というケースが多い。
ロットが大きいと1日で生産できにもかかわらず
19日間が待ちの滞留時間というケースも多い。
1ロットの加工時間が5時間の工程が3工程あれば
生産時間は15時間と思い込んでいる。
工程待ちとロット待ちという仕掛在庫の時間が
生産時間の大半を占めている状況を改善すれば
生産時間は10分の1程度に短縮できる改善事例はが圧倒的に多い。
■トヨタ生産方式のメカニズムは
部分効率のコスト削減ではなく時間短縮を目的にする。
ロットが大きい方がロット生産工程のコストは小さい。
近代的科学的経営の手法は経営システムの評価関数は
コスト最小化にあるが、
トヨタ式生産システムでは滞留を無くし流れを最大化する。
流れとは出荷スピードであり売上であり
滞留除去である。
■コストしか見ない経営は生産時間に注目をしない。
生産時間に隠されたロット待ち時間に焦点を当てない。
小ロット化では時間短縮になるが
稼働率が下がりコストアップすると思い込む。
この矛盾、トレードオフを解決するのが
段取り(切り替え)時間の短縮とレイアウト改善である。
トヨタ生産方式の貢献者、大野耐一氏は
「アメリカの生産方式を日本に持ってくると結局高くつく」
「多品種少量生産も中量、大量生産もいろんなものを如何に経済的に作るか
日本人が考えないと誰も考えてくれない」
と言った。
ロット待ち時間が生産時間の影に隠れる現象を洞察し
小口多頻度生産方式を考え出したのは
日本的イノベーションである。
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