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第511号
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「世界は日本的な日本を必要としている」
平成30年4月25日水曜日のメルマガ配信します。
もうすぐ連休に入りますね。
■21日土曜日ある研究会で
ドラッカーのポスト資本主義社会について
講演しました。
タイトルにはない、隠されたメッセージは
日本人への呼びかけと捉えることができます。
■一言で言えば
世界は日本的な日本を必要としている
『日本 成功の代償』ダイヤモンド社、1981)
僕の講演の結論は
・ポスト資本主義のモデルに日本があることに日本人は
自虐史観ではなく自信と確信を持つべきである
・日本人は西洋を含む世界から知識を取り入れ
「結合」するコアコンピタンスがあるとの自覚をもって
さらに強化すべである
・グローバル化は欧米化ではなく
伝統的「こめづくり・ものづくり・くにづくり・システムづくり」の
日本的な風土のマネジメントを体系化すべきである
・体系化することで日本人には
グローバルな社会の健康(安全・安心・安定)に貢献する責任がある
近代以降科学的専門的な知識は欧米で生産されたが
イノベーションには欠落部分を補い全体を結合する
能力が必要である。
さて、
本日のテーマ
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「イノベーションに必要な欠落部分の分析」
「イノベーションと企業家精神」(P.F.ドラッカー、ダイヤモンド社)」より
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■知識によるイノベーションを成功させるために
知識そのものに加えて
俯瞰的に欠落している要因を分析しなければならない。
ライト兄弟が飛行機を発明した時に分析したことは
自分が数学的理論の専門家でもなかったが
数学的理論以外にいかなる知識が必要であるか
徹底的に分析した。
当時飛行機開発の最先端を走っていた
科学者のサムエルソン・ラングレーはアメリカ最高の科学研究機関だった
スミソニアン研究所の所長だった。
しかし彼力学の知識だけでは飛ぶことは出来ても実用にはならなかった。
ライト兄弟は実用化に向けて俯瞰的に分析した。
全体の軽量化や姿勢制御の補助翼や主翼の形状について考察した。
ライト兄弟は情報を集め理論的に考察し
実験して発明のために不足している知識は何か考えた。
■日本の明治から大正時代に近代銀行を設立した渋沢栄一は
産業を振興させる銀行を作るには
どんな知識が必要か不足している知識は何か
徹底的に分析した。
イギリスでペニシリンを発見した科学者は
物質を発見し利用方法を開発したが
製造能力が決定的に重要であることを理解しなかった。
アメリカの小さな医薬品メーカーのファイザーが
培養技術を開発し
世界一のペニシリンメーカーになって
イノベーションを実現した。
ジェット旅客機を構想し設計製造したイギリス人デハビランドは
飛行機を実現するためには収益に影響する
飛行距離と積算量についての知識と
融資の方法についての知識を見落とした。
これらの不足した知識を分析した
ボーイングとダグラスが実用化に成功した。
■ドラッカーも又
マネジメントの分野で必要な分析をして
イノベーションを行った。
すでに組織論や人や仕事に関して
テイラーやメイヨーの知識は得ていたが
既存のマネジメント論の中で何が不足しているか
分析した。
そこで重要な欠落は
事業の目的、トップマネジメント、仕事の構造、
目標管理などの知識だと認識した。
分析を行わなければ
欠落している知識は何かわからない。
欠落しているものを分析するものは
専門家ではなくても素人でも可能である。
専門家は自分の知識に固執するので欠落部分を見落とす。
GEは財務畑の人物によって大型蒸気タービンの
電力会社への供給者として世界のリーダーになった。
■IBMをコンピュータのトップ企業に作り上げたのも
トマス・ワトソン・シニアとその息子
トマス・ワトソン・ジュニアの
2人の「素人」だった。
ナイロンという知識のイノベーションを実現したのは
技術を開発した化学者ではなく
「経営委員会」という必要な欠落部分を分析した素人だった。
科学や技術の素人かどうかが問題ではなく
意思と自己規律(志と分析の視点)の問題である。
エジソンのように両方の役割ができたイノベーターもいる。
イノベーションには俯瞰的に複数の成功要因を分析し
現状の欠落要因を発見しなければ成功しない。
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今岡善次郎
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