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第488号
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「工程の改善とは“停滞の改善”である」
11月15日水曜日のメルマガ配信します。
今日もお読み頂きありがとうございます。
■昨日14日、本メルマガでご案内しました
AEXA主催のAI&システムダイナミックス活用の
次世代サプライチェーンマネジメントのセミナー
が開催されました。
3人の講演者の中で僕は前座を務めました。
システムダイナミックスとは
元々コンピュータメモリを発明したMITのジェイ・W・フォレスターによって
提唱された手法でシステムの挙動(運動)を
構成要素の基本的行動ルールから全体を予測する方法論です。
回転抵抗による回転軸振動を抑制する機械系の運動は
ニュートンダイナミックス(ニュートン力学)であり
電磁気の流れも電磁力学というダイナミックスで記述される。
力学である工学の方法論であるダイナミックスが
機械や電気だけではなく産業社会や経済や地球環境のエコシステムの
マネジメントに注目されるのは
AI,ビッグデータ、IOTという
ITインフラが現実になったからと言えます。
古希の一人暮らしの道楽研究者ですが
いろんな機会を利用して学んでいます。
■11月8日は日刊工業新聞社主催の電動機のセミナーに参加しました。
電気を回転力に変換する電動機と
回転力を電気に変える発電機の原理を学びました。
僕が開発した回転抵抗相殺理論は
電動機の回転軸が回転抵抗による振動でエネルギー効率を
落とすことで生じる回転ロスを半減できるのではないかと
言う仮説です。
■11月11日土曜日は日本システムダイナミックス学会に初めて
参加し、システムダイナミックス学会の活動と
応用事例を拝聴しました。
サプライチェーンマネジメントは
生産や物流オペレーションの
システムダイナミックスのマネジメントであり、
回転体振動制御はニュートン力学という
システムダイナミックスのマネジメントである。
昨日のセミナーでもお話ししましたが
システムダイナミックスでは生産速度、出荷速度などの速度変動が
在庫変動になり、在庫という停滞が分析でき
生産と出荷、供給と需要のシンクロナイゼーションの
程度や欠品率が予想できる。
このによる工程改善が促進されます。
さて、
本日のテーマ
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「工程の改善とは“停滞の改善”である」
「トヨタ生産方式のIE的考察」(新郷重夫、日刊工業新聞社、1980年)」より
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■米国のAPICS(アメリカ生産在庫管理協会)では
トヨタ式生産方式、TQM(総合的品質管理)TPM(総合的保全管理)、
タグチメソッドなど日本発の手法が
資格試験の科目に多く入っているという。
これらをまとめてリーン・オペレーションと言われています。
全世界的なマネジメントの潮流として
MBA的戦略論やイノベーション論に対して
オペレーションマネジメントが勃興しているように
感じられる。
僕が過去15年テーマにしてコンサルテイングや著作や
MOT,MBA教育で実践してきた
サプライチェーンマネジメントも
オペレーションマネジメントである。
■いくつかの学会誌の研究論文を読んで、トヨタ式経営とは
少し違うなという違和感を持ち、
日本で展開してきたサプライチェーンマネジメントを
英文で書いて投稿しました。
掲載受け入れ拒否されて
査読者である大学教授からのコメントは更に違和感を持ちました。
改善の手法の研究ではなく
統計確率論でのモデル化が彼らの研究目的であり
最近の研究を反映していないと。
しかしながら僕に言わせると
確率統計論で在庫の本質を語るのは
大気の気圧と温度で因果関係で予報するのではなく、
過去のデータのみで予報するようなものである。
欠落しているのが「在庫」についての洞察である。
新郷氏の「停滞の改善」の視点が欧米の
リーンオペレーションに入っていない。
■さて新郷氏によると
工程、すなわちプロセスには以下の4つからなる。
1.加工
2.運搬
3.検査
4.停滞
1〜3は顧客にとって価値を生む「付加価値」工程であり
バリューチェーンを構成するが
4は付加価値を生むどころか時間を浪費するだけである。
僕の「サプライチェーン18の法則」(日経)で書いたが
滞留とは「在庫」であり、
待ち時間である。
バスや電車を待つ時間や
集合時間先に来ているメンバーが全員揃うのを待つ時間である。
工程では工程待ち時間であり
ロット待ち時間である。
■トヨタ式経営の本質は
「滞留を無くし流れを作る」ことであり
これが在庫削減の本質である。
「改善とは停滞の改善」であるという
本質的な思想がトヨタ式生産からヒントに開発された
TOC(制約理論)にもリーンオペレーションにも
そしてAPICSにもオペレーションマネジメントにも
反映されていないように思う。
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今岡善次郎
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