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第484号
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「専門家が取り上げない問題こそ心ときめくイノベーションの機会」
10月18日水曜日のメルマガ配信します。
今日もお読み頂きありがとうございます。
■14日土曜日、東京農工大MOT同窓会主催のMOTサロンにて
元MOTの教授で、現東京情報大学教授の
松下博宣先生による
「医療介護イノベーション」の講演を拝聴しました。
かっては東京農工大MOTの同僚でもあり
僕の学生からも人気があった先生であり、
また僕自身が介護者もあり
興味深いテーマでした。
入院入所から在宅へ,在宅から施設へ
介護から医療へ、医療から介護へと厚生行政による
分類のサイクルに入ると
要介護者はそのサイクルから逃れられない。
これからは自立自助、共助共生の仕組みで
税金だのみの公助に頼らないでイノベーションが必要である。
税金に群がる福祉政策を要求する野党と我々国民は
公に頼るだけではなく自立することを
考えなければ社会は行き詰る。
社会経済安全保障など全体のマネジメントの中に
福祉がある。
政府だけではなくひとり一人の課題である。
■衆議院総選挙が数日以内で行われます。
現政権を倒すことのみが野党の目的であり
平和と福祉は声高に言うだけでは成果はもたらせない。
平和と安全は誰しも望むが
現実に立脚した政策とそれを実現する実行力があるかどうかが
候補者に望まれる。
現状を正しく認識しているかどうか注目しましょう。
■健康を願うだけでは健康になれない。
医学の知識による健康診断だけでは健康は作れない。
医療も介護も専門家は専門書で知識を得る。
自分や家族が病気になり介護が必要になると
現実の問題と専門書で得た知識が使えないことも多い。
振動問題も知っている振動現象に接すると
既知のカテゴリに無理に当てはめようとし
当てはまらないと問題を避ける。
専門家が取り上げない問題こそ心ときめく
イノベーションの機会である。
さて、
本日のテーマ
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「専門家が無視するところにイノベーションの機会がある」
「イノベーションと企業家精神」(P.F.ドラッカー、ダイヤモンド社)」より
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■少子高齢化によって人口構造が変化することは確実に予想できる。
15歳から60歳までの生産人口は確実に減少し、
61歳からの消費人口、さらに75歳以上の医療介護消費が
加わる層が急増することはマスコミでも
声高に言われている。
しかしドラッカーに言わせると
以前から分かっていることでも専門家は自分の業界や
専門分野への影響を無視する。
■1970年当時のアメリカで子供の数が増えていて
大学の教育学部の学生の募集に力を入れていて
少子化が始まっている事実を無視したいた。
数年後には卒業生の就職難を招き
やがて教育学部の廃止を余儀なくされた大学が相次いだ。
またドラッカーが1976年のアメリカの人口の年齢構成を見て
退職年齢が70歳まで延長されるか撤廃されると
予想したが
政府や労組、経済界や統計専門家は
「そんなことは起こらない」といろんな理由をつけて
一笑に付した。
現実にはドラッカーの言うとおりになったという。
■さてこれからの日本の少子高齢化ではどんな経済社会になり、
どんな機会があるろうか?
経済の低成長が続き、高齢者の福祉負担に耐えられないことになると
大量に供給される医療介護の専門家は
国家予算に組み込まれた医療や介護の施設と
そこから外れる在宅医療介護などと
経済的報酬が2極分化することが予想できる。
経済的動機以外の動機で医療や介護をする
専門家が増えざるを得ないのではないか。
江戸時代に二宮尊徳が説いた推譲という
余裕のあるものが困難なものを国家を通さないで
共生する互助の仕組みが参考になる。
■営利にしろ非営利にしろ
時代の危機期を機会に利用する個人や法人が現れ
社会の問題を解決するイノベーションが必要になる。
医療や介護になる前の健康ライフをマネジメントする
ニーズは確実に増加する。
国家の官僚機構に依存するのは失敗すると
ドラッカーは言う。
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今岡善次郎
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