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第455号
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「幸福な家庭はすべて似通っているが不幸な家庭はそれぞれに違いがある」
2017年3月29日水曜日、年度末の行事が多い時期となりました。
新年度に向けて春の気候とともに
なんとなくフレッシュな気分になりますね。
この一週間は以前からの人脈と新たな人脈を作る
いろんなイベントに参加しました。
■24日金曜日は日刊工業新聞社主催の
「品質工学MTシステムと音響・振動診断技術」セミナーに
参加しました。
回転抵抗相殺による回転ロスを半減させる研究に役立つと
思ったからです。
講師が最初に紹介したのは
トルストイの小説「アンナ・カレーニナ」に出てくる
「幸福な家庭はすべて似通っているが不幸な家庭は
それぞれに違いがある」でした。
振動の少ない良好な品質の機械はすべて似通った原理があるが
不良機械はそれぞれの理由がある」
様々な実験結果を分析し分類することで
最適な設計条件を割り出し、
イノベーションを実現したい。
優れたイノベーションを起こせるいい会社は
共通する経営原理があるが悪い会社はそれぞれに原因がある。
何事も成功する原因は似通っているが
失敗する原因はそれぞれ異なる。
■25日土曜日はMOT(技術経営)学会に参加し
「回転振動低下技術のイノベ―ション課題取り組みの中間報告」を
発表するとともに他の大学の先生やコンサルタントや
各分野の実務家の研究発表を聴講しました。
午前中は政府の科学技術振興の委員やマスコミの専門家や
イノベーションを支援する広告会社の調査マンの講演会を聞き、
いろいろ学ぶことの多い一日でした。
イノベーションは技術者だけのテーマではなく
経営者や社員も含めてよりいい仕事をするために
誰にとっても大事なテーマです。
■26日日曜日は「若年認知症家族会総会」後の
交流懇親会に参加しました。
妻がアルツハイマー発症した
15年前にに会員となり一時世話人として家族会の運営にも
携わっており、懐かしい人たちとの
旧交を温めました。
5年の在宅介護を経て病因・施設にお世話になり10年になりますが、
人生諦めを覚悟した時期の修羅場を思い起こすことは
僕のこれからの仕事人生に必要だと思っています。
介護は社会問題としてマスコミの話題ですが、
患者本人や病気の知識も大事ですが
介護者の過労死や介護者の経済破綻など
介護者がどう人生に対処するか。
ひとり一人の家庭も仕事も生き方は異なり
介護や医療の専門専門家や行政の設計した施策どうりに
いかない。
これもある意味でマネジメントであり
イノベーションなのです。
イノベーションのたどり着く先は
最初から正解は分からない。
さて、
本日のテーマ
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「最終形は不明確でも試作を開始する」
「システム再構築入門」(金田秀治、ぱる出版)より
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■生産システムでもビジネスモデルでも
誰かの成功例をコピーする場合を除いて
新しいイノベーションを起こす場合を考えてみよう。
あるアイデアがあるが
実際に現実には実現していない。
システムの範囲も機能も、
関わる人も未だ決まっていない。
パートナーも顧客もまだわからない。
■そんなときのシステム構想はぼんやりした仮説である。
明確なシステムの定義はできないが
行動を起こし、試しに作ってみることが重要である。
試作することで想定していなかった
障害が分かるかもしれないし想定上の知見が得られるかもしれない。
システムのユーザーは絵に描いた餅では
評価しようがない。
使ってみることで
設計者が意図した価値を評価できる。
■トヨタ生産方式の開発のストーリを見ると
鍛造工程で試し、工場全体に広げ、2〜30年を経て
会社全体、関連会社全体のイノベーションを起こしている。
最初から全体の最終系を設計したわけではない。
企業を創業する場合でも最初にあるのは
理念であり、基本的原理である。
実際に企業システムを構築するには多くのパートナー(協働者)
や顧客の賛同者を得ながら
システムの最終系を描く。
最適な最終系は誰にも分らない。
おそらく政治システムも同じであろう。
■ものづくりのシステムにおいても
従来にないものを作ろうとすると
サプライチェーンネットワークの
どこかのノードから始めるしかない。
そして隣のノードと繋げる。
そのノードがさらに別隣りのノードを繋げる。
そして全体に広がる。
基本的行動ルールを決めてその行動ルールに従った
繋がりを作る。
ときには全体と俯瞰して
調整する。
全体のシステムは実際の試行の中で
システムが創発される。
創発とは最終系からのデザインアプローチではなく
部分から部分と部分の関係を作り
システムを作っていくメカニズムである。
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今岡善次郎
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