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第437号
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「イノベーションには問題解決(答え)より問題定義(問い)」
2016年11月23日水曜日、揺り戻しがあるものの
冬に向かって寒さは徐々に進んでいます。
寒暖の差による体調変化にはお互いに気を付けましょう。
僕にとって男子独居生活10年目の冬です。
テーマをもって人生を生き
世間との繋がりを大切にすることが
豊かな生き甲斐になります。
■18日金曜日朝は知人の紹介で
いろんなカテゴリーの専門家のネットワーク
BNIの交流会に参加しました。
相互に紹介しあい、「与えると返ってくる」
というコンセプトで
全世界のネッツネットワークがあるそうです。
自分を売り込むだけではなく
人のセールスポイントを認識して
誰かを紹介することで自分を活かすというビジネスモデルは
アメリカ的なイノベーションだと思いました。
■19日土曜日は「流通楽座」という生産・流通・公益事業に
ICT(情報通信技術)を活かす研究会に参加しました。
当日の講演は交通や生産において
ビッグデータやIOT(インターネットで
設備、人など連結するイノベーション事例を聞きました。
僕の関心は交通制御においてすべての車の位置と速度と
車間距離を移動通信で把握し渋滞を無くす
交通信号や個々の車にナビゲーションに使うという
イノベーションです。
これはサプライチェーンにおいて
調達、工程別生産、出荷速度とその間にある
在庫をビッグデータで把握し、
最適な生産速度など速度制御を行うサプライチェーンマネジメントを
実現するイノベーションにつながる技術です。
次回はこのテーマで僕が講演します。
1.日時 12月17日(土)14:00〜
2.講演者 株式会社21世紀ものづくり日本 今岡善次郎 様
3.演題 「需給力学でモデル化するサプライチェーンマネジメント」
概要は下記
4.開催場所 新宿 光英システム社
https://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/f0c6x4v0nqhiuya90pkZs
5.講演概要(引用:今岡様のご紹介文)
サプライチェーンマネジメントの狙いは2つあると考えます。
1)コストや効率という部分最適のKPIではなくキャッシュ利益という全体最適の指標であること
2)需要という変動する外乱に対して供給量を時系列的に制御すること
です。
部分最適は変動する需要と切り離してクローズドなシステムの最適化であり、
全体最適は変動需要を考慮するオープンシステムの最適化と考えられます。
与えられた需要に対して最適な時系列供給と能力と安全在庫をシミュレーション
できる需給力学(ダイナミックス)モデルを開発しました。
古希を前にした博士課程の大学院生として学会にて講演した、
又講演予定の研究成果を披露させて下さい。
回転軸振動力学と需給力学のメタファー(比喩)を使います。
力・加速度を需要力(営業力)、受注力
速度を生産速度、出荷速度、利益速度、
変位を在庫残高、資金残高とするメタファーが成り立ちます。
■20日日曜日は新日鉄の生産管理技術のOBを中心に組織化された
NSK研究会総会に参加しました。
ジャパンアズナンバーワンと言われて日本のものづくりを発展させた
現場の品質管理生産性向上を支えた技術者は
これからのものづくり日本に必要な人材です。
最近人数が減っていいることが懸念されます。
生産現場の品質管理と人の健康管理と同じく
理論と実践の両方は必要ですが
日本のものづくりイノベーションの精神を
次の世代に伝えるために活動は重要です。
■21日月曜日は
JIMTOF(日本国際工作機械見本市)を見学しました。
共に回転体振動低減技術を研究開発している
技術者と工作機械、研削盤メーカーを見学し
新たな出会いもありました。
いろんな業界や専門家との交流は視野を広げてくれます。
ドラッカーは成果を上げるにはすべての分野の専門家になる
必要はないが、それぞれの専門家は
どんな情報をインプットしてどん情報を成果として
どんな情報をアウトプットし、
その原理は何かを知ることが大事だと言いました。
回転体のビビリ振動制御の専門家は
どんな機能を持ちどんなデータを使い
どんな解決策を求める人か。
一方で専門家ほど自信とともに思い込みも激しい。
どんな専門でもカテゴリーに属さない分野にイノベーションが潜んでいる。
又失敗は次に手を考えるイノベーションの宝庫だと
ドラッカーは言いました。
専門家は問題定義(問い)より問題解決指向(答え)指向であるが
イノベーションは答えより問いが重要であると
ドラッカーは言いました。
さて、
本日のテーマ
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「イノベーションを阻害する思い込み」
「システム再構築入門」(金田秀治、ぱる出版)より
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■仕事の改善や新しい業務システムを作る点において
またあらゆるイノベーションにおいて
最大の阻害要因は「思い込み」だとトヨタ生産システム開発に貢献した
金田氏は言う。
金田氏は経験上7つの思い込みをリスト化した。
1.手段を目的と思い込む
2.現状の条件は変えられないと思い込む
3.長年慣習や通説を変えられないと思い込む
4.人も設備も変更はできないと思い込む
5.投資しても成り立たないと思い込む
6.現状の技術しかないと思い込む
7.現状の理論は絶対だと思い込む
■コスト削減は利益向上の手段だが目的になってしまうと
能力低下で機会損失となり売上低下で利益が減ることもある。
社内に専門家がいるから外部に依頼するのはできないと思い込むと
イノベーションの機会をうしなう。
何十年も続けてきて問題はないのだから変える必要はないと
思い込むと予期せぬ方法でイノベーションする
相手が現われる
専門家と言われる人が「そんなことできるはずがない」と言い、
見るけど見えず、聞けども聞かずとなって
考えることを放棄する。
確立された理論や技術を優先して
現実の現象を間違いだと考える思考停止状態になる。
■金田氏は言う。
大切なことは
できない理由を考えるのではなく
何とかできないかと粘り強く考える姿勢である。
生産現場の改善にしても
システム設計にしても
新技術の研究にしても
現場現実を優先し、目的と手段の関係を大局的に捉え、
既存の理論や技術の枠組みにこだわらず
いろんな可能性を求めることである。
■これを僕自身のテーマに当てはめてみます。
回転軸ビビリ振動低減の従来の技術は
「どのように振動を抑えるか?」をテーマとした
50年来の粘性弾性の強化と共振回避の技術であった。
格闘技に例えると筋力を鍛えることと
力の出し方を改良することに喩えられます。
ドラッカーのイノベーション原理では
「問題解決より問題定義」が大事です。
「答えより問い」がイノベーションを起こす。
「なぜビビリ振動するか?」という問いからのアプローチ
すると回転中心と重心がずれる芯ブレによる遠心力が原因である。
「なぜ芯ブレするか」の問いの答えは形状変形と回転抵抗力
となる。
形状変化の芯ブレの遠心力は回転抵抗力と
同じ荷重である。
では
回転抵抗力を抑える方法はないか?
格闘技に例えると
相手の反撃力をかわすことに相当します。
つまり対象療法ではなく
根本療法になると考えています。
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今岡善次郎
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科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
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