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「人生においていろんな人間関係が予期せぬ道を作る」


2016年11月16日水曜日、年末が近づくと忘年会を兼ねて
同窓会やらOB会やらいろんなイベントがあります。

■11日金曜日夜、
マッキンゼーのアラムナイ(卒業生、僕のような落第生も含め)
の集まりがありました。

30歳代から70歳代まで、それぞれ違う時代に在籍していて初対面も多く、
現役でいろんな世界で活躍している人材と面識を得ました。

大阪維新や最近では東京都の小池知事のブレーンとして
活躍している慶応大学教授の上山信一さんとも名刺交換しました。

政治行政にマッキンゼー流が活きることは
ファクトベース(現実)で戦略を作りことであり企業もくにづくりも
同じマネジメントの問題だから当然です。

東京都のため日本のために活躍を期待したいところです。

■12日土曜日は京都で
機械工学の1970年卒の同窓会に日帰りで参加しました。

昨年も参加し「老人の妄想か、世紀の大発見か」と前置して
「回転軸の転がり抵抗による芯ブレの制御技術」を披露し
振動専門の大学教授であった同期の友人や博士号取得者から
いろいろアドバイスを受けました。

殆ど引退した年齢ですが
会社の顧問で仕事している者もいますが、ゴルフに旅行、
奥さんに「ぬれ落ち葉」と言われないように「主夫」をしたり
NOPなど社会貢献に活躍していたりそれぞれに忙しくして
変化する人生ステージを演じていました。

■13日日曜日は
若年性認知症の妻を介護している男性介護者5人、
その内の3人は車椅子で妻同伴で、介護者の1人の自宅に集合して
飲み食い語りで数時間過ごしました。

僕も含めた50歳代の働き盛りに妻がアルツハイマー病発症という
修羅場を生きた男たちにとっては
共に戦っている戦友のような関係です。


14日は休肝日で
昨日15日火曜日は
大学卒業して初めて入社して会社に同期生4人で定例の忘年会を
開催しました。

僕はやんちゃな転職人生ですが
社会に出て初めてそれぞれ異なる大学、異なる出身地の新卒同士の
付き合いは44年続いていることになります。


人生において
いろんな人間関係が予期せぬ道を作ることが
あります。

世間の縁に感謝です!


さて、
本日のテーマ
====================
「予期せぬ現象を認めない人間の慣性抵抗」
「イノベーションと企業家精神」(P.F.ドラッカー、ダイヤモンド社)より
==================

■ドラッカーはイノベーションで一番多い事例は
予期せぬ成功や失敗を利用することだという。

多くの場合、予期せぬ成功は無視されるか
否定される。


幾つかの事例を上げて説明している。

以前ニューヨークの百貨店メーシーが
主力製品である婦人服部門ではなく脇役である家電部門が伸びる現象を
認めることができなかった。

売上の7割は婦人服部門でなければならない。

家電部門が伸びて6割というのは異常であり
家電部門を抑えようとした。

メーシーのマネジメントは殆どが
婦人服部門で成功した経歴をもつ。

予期せぬ事態、又は期待していないことは
成功であっても認めたくない。


■また1970年前後アメリカの大手鉄鋼メーカーは
リサイクル鉄を利用する電炉部門が高収益であったが
その増設提案を退けた。


高炉中心の一貫製鉄所こそ唯一の道である。

電炉はごまかしでしなかい。
一時の流行は追うのは不健全であるとした。

事業機会を他者に持っていかれた。

高炉に馴染んできた鉄鋼マンにとって
高炉以外のものは新規な異物であり敵であった。

又スイスの医薬メーカーが開発に失敗した薬が
動物薬として有用だと分かっても
動物に使うことは貴重な資源の濫用であると
研究者さえ認めなかった。

別の会社が成長の機会として利用した。



■事業の成功を第一に考えるマネジメントでさえ
予期せぬことを認めたくない。

現実を直視しない。

人間だれしも長く続いてきのものが正常であって
それに反するものは異常、不健全、不健康として拒否する。

予期せぬ成功は腹が立つ。

これらの予期せぬ出来事を無視するのではなく
現実の現象を受け入れてそれをベースに方向転換すれば
大きなイノベーションが得られる。


■ドラッカーのイノベーション理論で見ると
ビビリである回転軸振動を制御する技術の発明を認めたくない
、あるいは無視される事実は理解できます。

本来あるべきビビリ振動制御には高度な理論が使われている。

センサーや制御技術は振動論で多くの研究者、技術者が
歴史的に取り組んできた。

その理論で説明できないことは認めたくない。

振動とはある力が作用して動いた物がバネ力という
元に戻る力が働くこと、バネ力はある点で反対に力が働き
逆方向の力が相互に反転する現象である。

米国のトランプ現象はグローバル化リベラリズム、
格差拡大という集中化する力が行き過ぎて
平準化力という反力が働いた振動現象ではないか。

予期せぬトランプ現象の現実を
踏まえて政治力学をうまく利用すれば
イノベーションが起こるかもしれない。



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imaoka@bizdyn.jp

今岡善次郎


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仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
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