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第433号
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「苦難をバネに外乱に動じることなく粘り強く」
2016年10月26日水曜日、夏日が時々ぶり返しますが、
秋が徐々に深まりつつありますね。
先週は学びの一週間でした。
■20日は日本機械学会の
「目から鱗の振動・騒音対策」セミナに参加しました。
21日はTOC学会で「機械の振動とTOC理論による生産システムの振動」
について講演しました。
22日〜23日は名古屋にて日本機械学会の
第11回 生産加工・工作機械部門講演会で講演を聞き、
又僕も回転軸振動制御による研削品質向上の理論について
講演しました。
いろいろ振動力学について知見を深める機会になりました。
■振動問題とは何らかの外的な望まない力によって生じます。
人生でも失敗や家族の病気など不幸なことが起きると
動揺し心が揺れ(振動)します。
心の揺れを抑える喩えがあります。
不幸な出来事をバネにして努力する。
粘り強く切り抜ける。
無用な外乱となる批判にビクともしない。
これらは機械振動論で言えば、
剛性抵抗、粘性抵抗、慣性抵抗に相当します。
■振動はいろんな分野でメタファー(比喩)が成り立ちます。
生産システムにおける力は顧客からの需要力であり、
自社の受注に繋げる営業力は加速であり、
生産能力、出荷能力は速度であり、合わせて利益速度です。
在庫(バッファー)は在庫であり、キャッシュと言えます。
経済におけるカネ余りは無駄な在庫と同じで健全な経済の流れを阻害します。
効率化や規制緩和は需要という力をそのままにして速度だけ上げる
政策であり振動論から見ると効果はない。
全ての振動の根本原因は力です。
■回転軸が揺れるのは芯ブレ(回転中心と重心が離れる)揺れであり、
その原因となる力は何か?
最高齢の大学院生として学会初デビューでした。
工作機械のスピンドル振動における芯ブレの原因は
切削抵抗力による偏芯という理論です。
そして偏芯にともなう遠心力と
その結果にともなう芯ブレ拡大のメカニズムがビビり振動を起こす。
根本療法は切削抵抗力を如何に緩和するか。
論文として考えがまとまるのに2年間要しました。
求心力とかバランサーと想定していましたが
当初思いもしなかった予期せぬことの連続でした。
特に反論も又賛辞もありませんでしたが
参加者の目は興味を示していました。
座長の大学の先生は「面白いテーマですね」
とコメントいただきました。
僕自身も感じていたことですが
もっとデータは必要であるとの指摘は頂きました。
この研究を進めるために多くの方に参加頂きたいと思います。
興味ある方には講演資料PDFでお送りしますのでご連絡下さい。
さて、
本日のテーマ
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「イノベーション7つの機会」
「イノベーションと企業家精神」(P.F.ドラッカー、ダイヤモンド社)より
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■ドラッカーは
有名なイノベーション7つの機会を体系化した。
7つに分けたのではなく
7つの視点を用意したのであって
現実は分割できない。
7つの機会は信頼性と確実性の大きい順番だと
ドラッカーは言う。
■ドラッカーの7つの機会とは何か
1.機会は予期せぬことに起こる
2.機会は違和感(ギャップ)のあるとろに起こる
3.機会は必要性(ニーズ)のあるところに起こる
4.機会は産業構造が変わるところに起こる
5.機会は人口構造の変化で起こる
6.機会は見方(認識)の変化で起こる
7.機会は新知識(新技術)の出現で起こる
これらは重なっている。
例えば実験で仮説を実証しようとして予期せぬ結果が起こり
現実とのギャップがあることが判明して
認識を変えると新技術が発見された。
ということもある。
■以前紹介した「技術経営」における
「イノベーションの好機が心に宿る8つの法則」
と重なる。
1.好機は備えある心に宿る:セレンディピテイの法則
2.好機は何故と問う心に宿る:なぜを5回の法則
3.好機は自由な心に宿る:観察の法則
4.好機は粘る心に宿る:粘性の法則
5.好機は細部を配る心に宿る:因果の法則
6.好機は離れて観る心に宿る:鳥瞰の法則
7.好機は根幹に馳せる心に宿る:枝葉根幹の法則
8.好機は関係をつくる心に宿る:ネットワークの法則
■ドラッカーが最初に述べている「予期せぬこと」を
現実として受け入れるには
「備えある心」が必要です。
別の言葉で言えば
好奇心であり、予期せぬと思うには始めに「予期」がある。
予期とは予想である目標でもあり、ビジョンである。
ビジョンや目標が達成できない時、
うまく行かないときこそ
好機であるとも取れます。
失敗したり絶望するときこそ
好機なのです。
■僕の回転体振動制御理論は
剛性や粘性による軸受対策が対象療法であるのに対して
振動の根本原因である遠心力とその又元である回転抵抗力に
着目していることです。
学会で認められたことになるのか
無視されたことになるのか
まだ分かりません。
欠陥があればそれをバネにして
的外れな批判に動じることなく
粘り強くイノベーションを進めたいと思います。
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今岡善次郎
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