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第405号
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「OSで動く組織ではなく自律した器官で動く『いのち』」
2016年3月23日水曜日になりました。
春の陽気が真冬の寒さに戻ったりしながら
東京も開花宣言が出されましたね。
皆様お元気でしょうか?
■21日春分の日に長女夫婦に誘われて妻が入所している特養に
面会に行きました。
妻と会い、娘夫婦と食事をして楽しい時間を過ごしました。
会社を定年退職した男子が僕のように何らかの理由で
独居している単身家庭が東京では半分近くあるという。
孤独死が社会問題になっています。
ドラッカーが言うところの人間は社会的存在である
多元的共同体に暮らしている。
■僕も3人の子供達はそれぞれ家庭を持っており、
昔ながらの父権をもって集合させることはしません。
今回のように3人の子供の誰か誘ってくれる時は
万難を排して付き合います。
家族の一員であり、趣味やスポーツの一員であり、
仕事や教育機関の一員であることが多元的社会に生きる
ことになります。
■日本人は古来から家族や親族、そして先祖を大切にして
共同体を大事ないのちとして暮らしてきました。
共同体は契約で拘束する機械的組織ではない。
コンピュータではOSという全体をコントロールする
ソフトウエアがあるように
欧米ではカリスマリーダーが契約というルールで動かします。
欧米でも先進的なマネジメントはそれを問題だと認識しています。
世界の金融システムも中央銀行と財務省というOSの金融政策が
機能していない。
企業経営も「日本の手法」が世界に求められる時代が来ていると
思います。
「21世紀義塾」
■サンスポ電子新聞 ニュースに掲載されました!
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■facebookイベントに掲載しました。
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さて、
本日のテーマ
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「動物愛護と環境保護にみる日本人の価値観」
「日本人の価値観:生命本位の再発見」(立花均、ぺりかん社)より
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■立花先生によると
動物愛護と環境保護は西洋の理性から来ており
日本人にはなじまない感覚だという。
なぜならば、
理性主義では人間とそれ以外の動物や自然とは
価値が違うので境界線を引いて
人間は動物と自然を人間の管理下に置くという
上から目線からくる発想である。
■ものづくりで言えば、
工場管理者や経営者が機械や工具や労働者に対して
境界を置いて管理責任を持つというのと同じ発想である。
動物愛護や環境保護というとき、
設備の保守管理や安全性管理をルールで規定する発想に近い。
地球上のあらゆる動物いのちも天然資源も人間という管理責任者が
動物愛護と環境責任の姿勢で臨まなければ
ならないという上から目線である。
■ところが生命本位の日本人は工場管理者も経営者も
現場労働者だけではなく、機械設備や工具に対しても
ひと・ものにいのちとして尊重するというのが
自然な感性である。
「もの」には「ものづくり」「ものごと」「ものがたり」「ものかなしい」
など「いのち」と感じている感覚が底流にあるので
工場管理者の上から目線の管理ではなく
機械と一体に仕事をする現場労働者の主体性に任せる。
現場カイゼンやQCサークルなどは
自主性を重んじるマネジメントスタイルである。
日本では標準化や規制ルールなどは本質的には馴染まないように、
人間は動物愛護や環境保護と言われても
今一つピンとこないので徹底しない。
■日本人の生命本位の価値観では
動物も環境も、人間と同じく自然の一部であり
外から干渉されたり罰則で規制されるよりも
生命を損なうことに対する恐れや痛みの感情を大事にすることの方が
自然である。
動物の死に対して葬式したり
家族の一員としてペットと暮らしている人は
動物愛護という責任感があると褒められても戸惑う。
日本のものづくりマネジメントは
決して上から目線の戦略設計からだけではなく、
ものづくり現場のものと一体化した
こころと統合されていなくてはならない。
動物愛護と環境保護という理性と
日本人の動物や自然に対する謙虚な「こころ」を対比することで
日本のものづくりマネジメントとは何かが
少し見えてきました。
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今岡善次郎
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法政大学理工学部経営システム工学科非常勤講師
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科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
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