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第394号
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「「先義後利の日本的経営 」
■先週、島根県立出雲高等学校の同期の友人が亡くなり
告別式に友人とともに参列し、
その後同級生3人で夜遅くまでお別れ会して
故人を偲びました。
亡くなったE君は某大手電機メーカーに勤務し、
仕事も熱心だったが家族を大切にして、
年2回程度の我々同窓の集まりや、温泉旅行などにも
付き合う良き友でした。
同じ仲間のK君が代表して語った弔辞は
参列者一同全員が涙でした。
仕事、家族、友人すべて気を配り
誰からも好かれ尊敬されていること、
K君も声を詰まれせて友を失ったことを
悲しむ弔辞でした。
■この1年間、僕にとって母を亡くし、
同年の娘婿の母親が亡くなり、
親しくしていた尊敬する従兄を亡くし、
喪失感の多い年でした。
僕自身が、身近な人が亡くなる年齢である
65歳を過ぎるていることを改めて認識するとともに
残りの人生を大切にしようと決意を新たにします。
男子独居老人ではあるが
少しでも世のため人のためになることで
ワクワクする仕事のテーマを
2つ持っていることはありがたいことです。
■その1つが本メルマガを含む
「21世紀ものづくり日本の手法」を体系化し
日本人が自信をもって仕事することができるようにすることです。
日本的経営が自虐的に日本人によって
批判される風潮に抵抗したい。
日本的経営とは1人ひとりが自律しながら
家族、会社、社会がつながって
健全な関係をつくりことです。
「先義後利」(先に社会の役に立ち、その後で利益を得る)
のが日本的経営であり、
短期に株主のために「利」を追わない。
さて、
本日のテーマ
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「人間の特質を活かすシステム」
「システム再構築入門」(金田秀治、ぱる出版)より
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■システムというと設備やコンピュータという
機械的機能をイメージするが
トヨタ式経営システム設計に貢献した金田氏は
人間が重要な役割を果たす経営システムとして
考えている。
このような人間が介在するシステムをつくる時の
キーワードは「つなぎ」と「制御」だという。
■「つなぎ」とは作業や工程間での助け合いであり、
助けあうための情報や人間のマインドである。
自分の工程ののみしか関心のない作業者や
誰のためのどんな価値を提供するかを考えない
内向きの機能分担でシステムを組むと
システムが役立たないだけではなく、
害をもたらすこともある。
前工程は後工程に問題があっても
自分のことだけしか考えない人間では
システムが崩壊する。
■人間は異常時でも器用に判断して処理する能力を持つ。
特に日本の現場技能者は与えられたことしかしない
受け身の労働者ではない。
特に日本の現場力が強かった
1980年代までは優秀な現場人材が多かった。
欧米のシステムがもてはやされ
現場を抵抗勢力と見なして
日本的経営が批判されてきた。
最近のIOT(インターネットでモノをつなぐ)
やインダストリー4.0など人間の特質を大事にする
現場の感性や知恵がどう活かされるかという議論が
少ないように見える。
■人間というファクタ―をシステム設計において
どう捉えると良いか?
金田氏は2つの重要な人間の本質をあげる。
1つは人間は思わぬ行動をする。
2つは人間は非常に器用な動き方をする。
前もって現場の人間の役割を限定する
日本以外では常識の
「指揮と命令」の一方方向の情報システムが
効率的とは限らない。
自分の目と頭で考える自律すなわち自分で制御できる
「余裕」と連携できる「全体感」がシステムに
組み込まれていなけれは機能しない。
これは本来の日本的経営の特質であった
「自律」と「連携:和」を
取り戻すことにある。
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今岡善次郎
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