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◆━━━今岡善次郎のマネジメント・メルマガ━━━━━◆
                   第356号
     ★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★ 
     
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◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

「正義の力と資本の力の統合する21世紀資本主義」


おはようございます。

5月13日木曜日、台風の通過で天気不安定ですが
このメルマガ配信時間には台風一過
晴天が予想されています。

■先週のメルマガで「ソーシャルビジネスと実戦」をテーマに
勝ち組負け組という社会に階層化について
危機感を皆さまと共有しました。

昨日12日火曜日に長い付き合いの友人の訪問を受け、
「日本の製造製造業の現場はもう強くない」
という日経ビジネスの記事を紹介してくれました。

この記事では現場力劣化の原因を
・雇用の多様化(派遣)で一体化が無くなった
・リストラで現場技能者がリストラされた
・ものづくり現場が海外移転した
・経費削減でヒトづくりの教育コストも対象になった
・IT化で人と人の繋がりが希薄になった
と分析しています。

全ては株主の利益のために経営であり、
社員を含む社会のことを考慮していない
部分最適の経営でありその責任は日本の経営者にあると
しています。


■同じ日別の友人が『ソニーをダメにした「普通」という病』
を書いた元ソニーの人が書いたブロブを
送ってくれました。

その根本原因をソニーが米国内でも批判論がでている
株式市場資本主義である
ROE(資本利益率)重視にあると分析しています。

会社は株主のものではなく
顧客や社員、そして社会のものであるという
ドラッカーと正反対の経営にあることです。

以前facebookでシエアした原丈人の記事
「日本の経営者は欧米流に洗脳されている」と同じ観方です。

http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/e0pfpit0wo3y4545qr34p

原丈人は米国でMBA取得し、
MBA教育は「話し方教室」(プレゼンテ―ション、
中身より見せかた)であると
痛烈に批判しています。

見せ方のうまいエリートが
社員の自発的なイノベーションの目を摘み取る。

日本のメデイアも米国流(悪い面)を
いつまでも助長している。

中身より先にメデイアやキャッチコピーを
売り物にするビジネススクールの弊害もある。


■個人も企業も崩壊する日本経済社会の中で
自社、あるいは自社の株主だけが勝ち組になって
人と人の繋がりが希薄になっている。

長い目で見れば勝ち組は誰もいなくなる。

しかし日経ビジネスでは
10%は健全であるとみています。

世の中で変わりもや打たれる出るクギが
普通になったら間違いなく日本は崩壊する。

10%を20%に、さらに増やすために
株式会社21世紀ものづくり日本を昭和時代のシルバー人材で
立ち上げました。

株式会社ビジダインは
株式会社21世紀ものづくり日本

に登記変更手続き中です。

「実践マネジメント教育ものづくり日本21世紀義塾」
を準備中です。

現場力を復活する
正義の力と資本の力を統合する
21世紀義塾を目指します。

追って発表します。


さて、
本日のテーマ
====================
「ヒト・モノ・カネから知識統合へ」
(「ポスト資本主義社会」P・F・ドラッカー、ダイヤモンド社)
==================

■ドラッカーのポスト社会主義の観察は
主として米国をモデルにしていました。

資本主義の富豪は19世紀は鉄鋼王達だった。

ヒト・モノ・カネの経営資源を大量に使う産業であった。
フォードやGMなどその後に続きビッグ米国の繁栄を
謳歌した。

二次産業が経済の主役になって
高収入を求めてヒトが移動した。

設備投資の膨大な資金需要に応じて利ざやを稼ぐ
銀行も巨大化した。

■第二次大戦後はIBMなどコンピュータメーカや
ウオルマートや日本ではダイエーやイトーヨーカ堂や
などは経営資源の主役は情報や知識などに移行したという。

二次産業も情報や知識資源を取り入れて
より高度な産業が隆起した。

銀行は預金金利と貸出金利の利ざや拡大で
カネとモノが大量高速に流れるなかで巨大化し
金融資本主義時代が到来した。


■しかし、物的経済成長は地球環境の制約を超え
人間の物的欲求は限界があり日米欧の先進国は経済が低迷し
国家財政は悪化を続けている。

これを知識主体の知識資本主義とか、情報資本主義などと
ドラッカーも含め多くの知識人が社会分析している。

社会の創造者は資本家でもなければ
土地の所有者でもない。

知識は情報の所有者に移行しているという。

■はたしてそうであろうか?

知識は専門家が所有している。

社会の創造者は専門家や学者など知識と情報を持っている
階層に移行しているとは思えない。


日本では鉄鋼業は盛衰を繰り返しながら
企業の統合を経てIT活用SCMなどで質的転換をとげ、
自動車業界もICTと統合して高収益を誇っている。

知識ではなく、
異質な専門を顧客価値起点で統合マネジメントしている。

資本か知識かという西洋流の2元主義とは違う思想、
敢えて言えば知識統合資本主義と言えるかもしれない。

又は渋沢栄一の「論語と算盤」のように
二つ異質な資源の統合がキーワードかもしれない。



●ご質問ご意見は気軽に
返信でご意見よろしくお願いします。

imaoka@bizdyn.jp

今岡善次郎


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多摩大学大学院客員教授
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部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織
の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。