◆━━━今岡善次郎のマネジメント・メルマガ━━━━━◆
第349回
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「涙がでそうな感激の出来事」
おはようございます。
2月25日水曜日2月の最後にメルマガお届けします。
■先週21日土曜日
東京工業大学主催の「ストラテジックSCM特別講演」で
元JFEシステムズ社長、現相談役 菊川裕幸様から
JFEスチールの販売生産物流改革の成功事例の講演を聞きました。
需要起点のプル型イノベーションへの移行
川崎製鉄と日本鋼管が合併してシステム統合の過程は
営業と生産と物流の鉄鋼ビジネスの歴史的イノベーションだと
思いました。
僕にとって感激だったことは
成功事例解説の最後に
10年以上前に書いた「サプライチェーン18の法則」(日本経済新聞)の解説と
自社の事例を関連付けて紹介してくれたことでした。
■司会した元多摩大学大学院で同僚だった高井先生が
事前に僕を招待していて、菊川様の講演後、
会場の全員に僕をみなさんに紹介してくれる光栄に浴しました。
川崎製鉄と日本鋼管が合併した企業で、
文化も言葉も違う状況で改革をスタートされた。
営業起点での注文情報には商談の中に
生産能力、物流能力が反映され、収益管理に直結するという
SCMの本質的な事実をITで実現されたことは画期的な
イノベーションだと思います。
■現実把握とコンセプト作り繰り返すイノベーションの
プロジェクトマネジメントに成功されたのです!
僕が10年以上前の著作でまとめたことが
合併後の大企業の改革の思想と同じだった。
出版以来一回の重版だけで忘れられていると思って
最近は僕もあまり講演などで触れていなかった
「SCM18の法則」を
菊川様から自らの経営改革の成功事例と重ねて聴くことができた。
感激で涙が出そうな出来事でした。
メルマガ読者の皆さんとこの
ストーリー共有させてください!
もう絶版になっている著作も
アマゾンの中古本で出展されています。
↓
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今岡善次郎
さて、
本日のテーマ
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1.人間の一生(森信三全集幻の講話)
2.意思と心によるコミュニテイ(ドラッカー「ポスト資本主義」)
3.システム・インテグレーター「システム再構築入門」(金田秀治、ぱる出版)
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1.人間の一生(森信三全集幻の講話 )
■人間の一生をマラソンに例えると
人生のマラソンはゴールが見えない。
コースも予め決められていない。
一回限りでやり直しが効かない。
過去の経験が次に人生に活かされない。
■人生の先輩から人生とはこういうものだと聞かされても
その実感はつかめない。
自分が実際に経験しないと
本当に分かったことにはならない。
砂糖の甘さは味わってみないと
未体験の味を言葉で説明されてもわからない。
■人生の終点はどんなに成功した人でも
一片の白骨となって一言も発することもなく、
考えることもなくなるという現実があるだけである。
人生のマラソンを味わうのはゴールでなく、
途中経過の1点しかない。
決勝ゴールまでの紆余屈折、変転極まりない
コースを味わうことである。
■照る日もあれば曇りも雨も嵐もある。
登り道あり下りもある。
悩みも苦労もあり、
春の暖かい日があり、夏の猛著もある。
いつ晴れるかわからない長い梅雨もある。
人生のマラソンを味わうには
どんな現実に直面してもそれを受け入れ
根気よく待つことも大事である。
苦難な道があれば新しいコースに迂回すべき
自分で判断しなければならない。
機会があれば敢えて困難なコースを
選択しなければならないこともある。
マラソンも練習という修業タスクがあって
ゴールという納期があるプロジェクトであり、
人生も数多くの修業タスクと一期一会の出会いの中で
日々ゴール設定し直すプロジェクトと言えます。
2.意思と心によるコミュニテイ(ドラッカー「ポスト資本主義」)
■かって日本でも欧米でも
コミュニテイの基本単位は家族であった。
19世紀には入るまで
現在の社会サービスと言われるものは
医療や介護や教育は
すべて家族で賄われていた。
■家族は「受け入れてくれる場」であり、欠かせないものであった。
ドラッカーによると
1920年代までのアメリカの演劇や映画には家族にまつわる
悲劇的なドラマがたくさんあった。
父なし子を連れた娘を父親がたたき出す。
娘にとっては自殺か売春しか生きる選択肢はない。
江戸時代の日本では道徳に反した子供を勘当していた。
まともに生きるには
家族というコミュニテイが最も頼れる社会であった。
家族なしでは悲酸な人生しかなく、
家族は必要によって結合されたものだった。
■しかし、現代の知識社会においては
伝統的なコミュニテイは必要なくなって機能しなくなった。
離婚が増え晩婚化、未婚が増え
伝統的な家族が崩壊しつつある。
ポスト資本主義社会のコミュニテイは
家族に復権だけでは十分機能しない。
■職業的にな人口の流動性において
生まれた場所、親子兄弟、従兄はバラバラになった。
今必要なことは家族以外でのコミュニテイ作りである。
距離の近さではなく、共通の価値観、
支配保護ではなく、助け合いの共生、
教え教わる教育ではなく、相互に学びあう学習の場
こんなコミュニテイが必要になった。
ドラッカーによれば
それは「意思と心による」コミュニテイである。
3.事例研究:情報技術がもたらすイノベーション
「システム再構築入門」(金田秀治、ぱる出版)
■20世紀末から21世紀にかけて
インターネットとコンピュータがつながりICTとなり
今は車や家電などハードウエアがつながりIOTとなって
世界の企業組織と人々がつながるようになった。
しかしITでデータの組み合わせと流れが早くなったからと言って、
人間が変わるわけではない。
データを情報に変えるのは依然として人間である。
■人が自分に課された課題を解決するには
まず「強い思いや動機」があって必要な情報を探索する。
ビッグデータのほとんどは人によって感知されない
クズである。
「強い思い」があってデータは情報になる。
強い思いは組織社会のニーズから発生する。
■欧米の「契約社会」に対して日本は「談合社会」である。
談合社会とは「和」を重んじる社会である。
和を重んじる日本社会はどうしても内向きになる。
デジタルの情報技術にはなじまないで感性中心のアナログになる。
ロジックの契約より以心伝心の感性で仕事する。
これからの日本にとっての課題は
2者択1ではなく、和を大事にしつつ
時には一歩離れて契約社会、デジタルのシステムと
アナログの感性を統合しなければならない。
■情と理、アナログとデジタル、現実と理論、
暗黙知と形式知の対立の選択ではなく、
さらに一段上で統合することがイノベーションに必要である。
奈良時代から鎌倉時代にかけて仏教を日本化したように
又明治時代から現代にかけて西洋文明を日本化することが
日本のマネジメントにとって、又世界のマネジメントにとって
必要なことである。
情報技術の使い方において
まさに新しいイノベーションが日本から出てくることを
期待したい。
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仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
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