◆━━━今岡善次郎のマネジメント・メルマガ━━━━━◆
第345回
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「前向きに明るく逃げず知ったかぶりせず」
おはようございます。
1月28日水曜日の朝を迎えました。
EUも日米と同じくデフレが進み金融の量的緩和に突入し、
ギリシャの総選挙で反EUの野党が半数の議席をとり
世界経済は流動的です。
イスラム国、ウクライナ、西洋と中東が混沌とするなか
日本はどういう位置づけと役割があるだろうか。
25日日曜日多摩大学大学院の元研究科長の橋本先生主催の
島田精一先生の素晴らしい講演を拝聴しました。
◆津田塾大学の理事長であり、
三井物産の情報産業部門を率いて日本ユニシスの社長や
住宅金融公社の総裁など歴任
プラントからIT、金融など多くの事業の立ち上げ立て直しの経験をされ、
機会損失の失敗も、又華々しい成功もあり、
本人曰く、五勝四敗だったと。
島田精一先生の人生観を聞くいい機会でした。
「前向きに明るく逃げず知ったかぶりせず」
苦しいときこそ一歩前進
この言葉にも世界観にも共感しました。
なんとマイクロソフトのビルゲーツや
京セラ・KDDIの稲盛氏とも共同事業されていたと。
◆機会があり質問させて頂きました。
三井物産と三井化学の前身東洋高圧の合弁会社として
設立された東洋エンジニアリングで
僕の入社間もないころ三井物産の技術部と仕事した経験を
話したら共通の人の名前が次々と飛び出して
懐かしくもまた身近に感じました。
退社するときの上司だった上床元社長や
三井物産と東洋エンジニアリングの合弁会社で
ヨーロッパでの海外調達会社ルクセンブルグのIPSに派遣されていた
矢田社長など、上司であり恩人の人たちと
島田さんは近かった。
僕は30歳のころIPSの調達管理システムシステムの設計者であり
プロジェクトマネジメントを成功させた経験があり
現在のSCMにつながっています。
矢田社長も僕もともに単身派遣でしたので
週末はいつもおいしいワインで食事に連れて行って頂いたこと
懐かしく思い出しました。
島田先生は情報産業部門を率いておられた関係で
IPSのシステムはかなり早い段階で先進的なシステムだったと
認識されていたようです。
思わぬところでつながりを発見して
うれしく思いました。
今週の週末31日土曜日の今岡塾のゲスト講師
光藤昭男さんは特定非営利活動法人日本プロジェクトマネジメント協会
理事長であり、もともと東洋エンジニアリングで同期です。
人生はつながりなんですね!
■■■青梅街道 新中野
今岡‘塾’(ドラッカー塾)第8回ご案内■■■
1月29日木曜日19:00
1月31日土曜日15:00
■第8回のテーマは「時間短縮のイノベーション」です。
マネジメントは数多くの実務から成り立ちます。
実務は一連の仕事(タスク)のネットワーク連鎖である
プロジェクトマネジメントと言えます。
製品開発も生産も物流も、そして新事業立ち上げも
モノと情報の流れを作ることであり、
流れを作るのは「時間」です。
また人生を豊かにするゆとりは
仕事と生活(ワーク&ライフ)において時間を制することで
生まれます。
TOC(制約理論)、トヨタ式経営、ドラッカーから
実践的マネジメントの原理を語ります。
@モノづくりにおける時間短縮のイノベーション
@在庫時間診断と経営改善の処方箋
@トヨタ式経営をマネジメント原理にしたTOC(制約理論)
@ドラッカーとトヨタ式経営の実践原理
時間とフィードバック・統合・流れ
■ゲスト講演はマネジメントの基盤である会計と
プロジェクトマネジメントの日本における代表的存在である
以下の2人をお迎えします。
●1月29日木曜日 講師 相馬裕晃様
タイトル「会計維新:会計の未来を創造する」
<概要>
企業がなければ成り立たない社会構造が進展する中、
企業のインフラとしての役割を担う会計は、ますますその重要性を増しております。
しかし、最近の会計は、判断の難しい将来の事象(投資の失敗、将来の税金費用、
資産除去債務、退職給付債務など)をいかに決算書に表現するか
ということに焦点があたっており、会計のハードルをあげております。
そこで、経営者が実際に経営を行っていく上で重要な「いかにしたら儲かるか?」
といった経営の視点に立った会計について分かりやすく説明します。
また、会計=簿記といった従来の会計教育が定着しておりますが、
相馬さんが普及している経営・会計の体験型セミナー(MG、TOC)の魅力と、
未来の会計教育のあり方についてお話しします。
●講師プロフィール
公認会計士、税理士、中小企業診断士
監査法人アヴァンティア マネージャー
株式会社アヴァンティアコンサルティング 取締役
上場会社に対する監査業務、IPOコンサルティング、
経営計画の策定支援などに携わるとともに、
体験型の企業研修(MG、TOC)に力を入れており、
顧客ごとの事情に合わせた儲けるための研修を展開。 「
儲からないのは教え方が悪い」が信条。
MG、戦略MQ会計については「会計人コース」で4回連載を執筆したほか、
大手製造業、銀行及び公的機関等において研修の開催多数。
現在の公的活動など
一般社団法人 小規模企業経営革新支援協会 会員
日本公認会計士協会 実務補習所 運営副委員長
中小企業基盤整備機構 中小企業大学校 講師
会援隊(公認会計士の有志団体) 隊長
西研究所 公式MGインストラクター
日本TOC推進協議会 会員
●1月31日土曜日 ゲスト講師 光藤昭男様
特定非営利活動法人 日本プロジェクトマネジメント協会
理事長
■週末コースのゲスト講演概要
タイトル「利用が広がるか プログラムマネジメント」
=ゲスト講師 光藤昭男様=
特定非営利活動法人 日本プロジェクトマネジメント協会理事長
== 概 要 ==
現政権は、「経済再生の実現」が最重要政策の一つとして掲げた。
いわく、「貿易立国」と「産業投資立国」の双発型のエンジン
による強い産業立国「ハイブリッド経済立国」を目指すとある。
この一環で、多くの意欲的国家プロジェクトがスタートしているが、
「近年役割が増しているプロジェクトマネジメントの専門家の
養成・活用を積極的に進めます。」と明言されているが、中身は
プログラムマネジメントをさし、既に「プログラムマネジャー」が
研究開発プロジェクトで任命されている。
このプログラムマネジメント概要を説明し、具体例をあげて、
参加者とその課題を議論したい。
==プロフィール==
東洋エンジニアリング株式会社にて設計自動化システム開発
石油精製建設、各製造設備やソフトの国内外の多くのプロジェクト
のマネジメント経験を持つ。株式会社荏原製作所に移籍した後、
本社IT部門及び経営企画部門にて取締役常務執行役員部門長、
ITエンジニアリング株式会社及び株式会社荏原エージェンシーの
代表取締役社長経て、2011年より現職。
東工大(制御工学学部&修士)、MIT-MOT各卒業&修了
●スポット参加者大歓迎です。
ホームページご案内します。
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/e0sq95s0to32grtn2mtFt
今岡‘塾‘コンセプト
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/e0sqa5s0to32grtn2m2Lp
開催要領場所アクセス
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開催日程
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●スポット参加者
講義のみ4000円、カフェ参加込み5000円
2周目以降の方は
講義のみ2000円、カフェ参加込み3000円
是非皆様のご参加お待ちしています。
参加日を選択の上、お申込下さい。
imaoka@bizdyn.jp
までご連絡下さい。
今岡善次郎
さて、
本日のテーマ
====================
1.先の見通しをつける(森信三全集幻の講話)
2.ポスト資本主義社会のニーズ(ドラッカー「ポスト資本主義」)
3.事例研究 つなぎを着眼点にする改革
「システム再構築入門」(金田秀治、ぱる出版)
===================
1.先の見通しをつける(森信三全集幻の講話 )
■森信三は哲学者であるよりも教育者であって
「先の見通しをつける」ことを青少年に説いていました。
「先の見通しをつける」という日本語は
外来語である計画(プラン)に相当すると思います。
また「段取りをとる」「後先を考える」というのも
伝統的な日本的プロジェクトマネジメントの用語ですね。
外来語にない意味を含んでいるように感じます。
日々の仕事でも、数年にわたるプロジェクトでも、
そして人生計画(ライフプラン)でも使える概念です。
■「先の見通しをつける」のは知識ではなく、
知恵の領域です。
明日大事な仕事があるとき
前日夜は遅くまで飲み歩いて当日場当たり的に対応するか
しっかり準備して睡眠をとって体調を整えて仕事に臨むか
先の見通しをつけないか、つけるかの違いです。
■人生における職業選択やテーマ設定においても
自分を知り、学校を選択する、会社を選ぶことにおいて
「先の見通し」を付けなければなりません。
人生のパートナーである結婚相手を選ぶのも
先の見通しをつける知恵が大事です。
■先の見通しをつけて、今何をするか。
目の前に現れる障害や誘惑に振り回されないで
優先順位をつけるのも先の見通しがなければできません。
限られた人生の時間の中で生活と仕事に先の見通しを
つけることで時間の使い方が変わってくる。
時間こそ成果につながる最大に資源だと
言ったのはドラッカーです。
2.ポスト資本主義社会のニーズ(ドラッカー「ポスト資本主義」)
■資本主義社会のニーズは
生活に必要な経済的な欲求を満たすことであった。
資本主義終焉を迎えつつあるなかで
変化しつつある社会的ニーズは経済的欲求ではなく、
「救済」と「コミュニテイ(共同体)」であると
ドラッカーは予言していました。
■格差拡大による貧困者増大、
高齢化による障害者の増加、
1人住まい世帯の増加、
これらの人々を救済することは社会的ニーズである。
そしてもう一つは
普通の人々が資本主義社会で機能組織と化した社会で
人間らしさを失っている状況で
人間の変革(イノベーション)が必要である。
ドラッカーはそれをコミュニテイの復活のニーズであるという。
コミュニテイは社会的ニーズがある。
■高齢化とデフレ経済がもっとも早く始まった日本と
その後に続く欧米先進国も資本主義だけでは
社会が持たなくなる。
コミュニテイを変革し人間を変革する社会的ニーズは
一層社会のニーズになる。
■心身の健康の維持に関する研究と教育、
医療や介護が社会保障の財政負担になり、専門領域が
複雑に細分化され何が「正義」が混乱している状況の中で
混乱をどうマネジメントするかの社会的ニーズは大きい。
成人に対する継続的な教育や
一人暮らしの人を社会につなげるサービスも
片親の課程で育った人の生活感や仕事観を社会でどう活かすかなど
人間教育の分野はますます成長するニーズではないかと
ドラッカーは言いました。
3.事例研究:つなぎを着眼点にする改革
「システム再構築入門」(金田秀治、ぱる出版)
■金田氏は自動車パネルの金型生産と、金型を使ったパネル生産の
二つの生産システムのつなぎに着眼点を置いて
システム統合でイノベーションを行った。
それまで金型生産とパネル生産は別々に役割があり
機能分担の下でスキルを磨くのが伝統的は
生産システムであった。
■金型加工はCADというコンピュータによる設計と
CAMというコンピュータによる製造がデジタル情報を経由して
統合されて時間短縮に貢献した。
金型の設計と製造の統合で設計業務と製造業務が統合されて
つなぎの時間滞留がなくなったし、
製造からの手戻利も即時にできた。
しかし、金型生産システム内での統合であって、
パネル生産は、サプライチェーンの次の連鎖業務であった。
■金型生産の目的は金型を作ることではなく、パネルを作ることであると
問題意識を変更したことがイノベーションになった。
時間短縮だけではなく、パネルの品質が金型によって左右されることの
理解が金型設計と製造担当者に深まる。
二つのシステム全体を観察していなくてはできない。
海上輸送と陸上輸送の両方を観察した人がコンテナ船の発想をした。
船で早く運ぶことを目的にすることから陸上にいる顧客の
出荷地から到着に運ぶことを目的にした。
■金田氏の発想はより高い視点で2つのシステムを観察したことによる。
海上輸送の目的は港に早く運ぶことではなく、
顧客の依頼地まで運ぶことであるように
金型生産は金型を作ることではなく、パネルを作ることである
という発想転換である。
つなぎに着眼するということは
つなぐべき二つのシステムを観察することである。
●ご質問ご意見は気軽に
返信でご意見よろしくお願いします。
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今岡善次郎
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多摩大学大学院客員教授
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の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
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