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◆━━━今岡善次郎のマネジメント・メルマガ━━━━━◆
                   第331回   
     ★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★ 
     
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◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆


「先祖は宮本武蔵と同族!?」
 
お早うございます。

秋も深まり思索にふけるにはいい季節です。

■天皇家の相続が男子一系というので
僕にとっての血の繋がりのある男系先祖に興味を持ち
昨年夏帰省した時、調査したら
興味深い事実がわかりました。


僕の父も、父方の祖父も養子のため、性は変わっていますが、
祖父の実家は出雲地方で一地域しかない
「平尾家」で17代続いていることが分かりました。

平尾家をネットで検索すると
なんと播州の赤松家、小原家、平尾家が
同族でその中から宮本武蔵が出た新免家も
一族であると古文書の解説を発見しました。

http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0ogtvv0bnqputlwpmDGH

遠い先祖が宮本武蔵と血縁であった!?


最近宮本武蔵の五輪の書を日本的マネジメント思想に関連する
と大変興味深く読んでいたので
個人的には凄く感動しています。

これを言うと、日本人は20代遡れば皆親戚だと
冷やかされましたが(笑)


■青梅街道 新中野 今岡‘塾’(ドラッカー塾)
10月は第一回、第二回開催し、第三回は11月
6日木曜、8日土曜です。

2週間お休みします。

詳しくはホームページご覧ください。
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0oguvv0bnqputlwpmnGr
来週詳しくご案内します。


さて、
本日のテーマ
===================
1.しつけと言う人生の軌道修正(森信三全集幻の講話 )
2.統合できなかった西洋国民国家
(ドラッカー「ポスト資本主義」)
3.事例研究:人々の熱気とイノベーション
「システム再構築入門」(玉川秀治、ぱる出版)
===================

 
1.人づくり3段階(森信三全集幻の講話 )


■人は限られた時間の人生をどう生きるか、
どんな仕事をするか、
どのように家族や組織や社会と関わるか、
つまり、どう自分をマネジメントするか
成人した後だけのテーマではなく青少年の時代こそ
考えなければなりません。

森信三によると
それは人の習慣によるもので3段階の人づくりがある。

■人に言われても何もしない段階。


人に言われた始めて「納得して」行う段階。

人に言われなくても自主的に
「言われた以上のことをやる」段階。

家庭における子供でも
会社における社員でも3段階あります。

会社では指示待ち社員が問題視されています。

■森信三の著作に学校生活を送る青少年に対する
3段階の躾の話がでます。


学校で靴箱に靴を揃えて入れるように先生が言った。

先生に言われてもやらない生徒がいる。

言われてやる生徒もいる。

自分の靴だけではなく、友人の靴も揃える生徒もいる。

3分類にわけるのではなく、
3段階にわける。

■ドラッカーが仕事で成果を上げる資質は
「知識や能力ではなく習慣である」との名言があります。

誰に命令されなくても
自主的に何を成すべきか、時間をどう使うべきか、
考える習慣があるかどうか。

3段階目の習慣をつくることが
人づくりなのですね。



2.統合できなかった西洋国民国家

■ドラッカーによると
近代西洋の国民国家は植民地帝国主義として隆盛を
誇ったが、超国家として統合は出来なかった。

政治家も歴史家も超国家、すなわちヨーロッパの統合が
なぜ出来なかったか関心を持たなかった。

国民国家という自国の範囲内でマネジメントに
集中した。


■西洋の植民地帝国主義はローマ帝国になぜなれなかったか。

大英帝国でも世界に植民地を持ったが、その統治思想は
ローマ帝国のように植民地人でも皇帝になれるものではなく、
宗主国主体のシステムだったと。

もしローマ帝国の統治思想を学んでいたら
植民地であったアメリカのワシントンやリンカーンが
大英帝国の首相になる可能性もあった。


■近代西洋における超国家へのビジョンは
ナポレオンの「自由・平等・友愛」か
ヒトラーの「反ユダヤによる宥和」か
スターリンの「マルクス社会主義」であって、
どれも成功しなった。

啓蒙主義の中から生まれた「個人に自由」と
全体としての社会を統合する思想は生まれなかった。

ローマ帝国は「我はローマ人なり」という
土地をベースとした共同体思想ではなく知性主義だった。


■近代の一つの思想や概念で「個と全体」を統合することには
ドラッカーは否定的であった。

ドラッカーは日本も帝国主義で歴史に参加したが
日本は「反植民地主義」だったと分析しています。

そして日本も植民地を政治構造に統合することは
無かったと観ていました。

これに対して台湾や朝鮮は西洋の植民地統治とは
違っていたとの歴史認識もある。

もしかしたら、日本では戦争をリードしたとして
批判される理念「八紘一宇」は
「我はローマ市民」と同じ概念だったかもしれない。



3.事例研究:人々の熱気とイノベーション
「システム再構築入門」(金田秀治、ぱる出版)

■金田氏の「作業とシステム」は
僕が定義する「業務と連鎖業務としてのサプライチェーン」
と同じかも知れません。

作業とは素材・情報・設備・作業標準(資源)は
作業する人に渡されて(インプットされて)
次の作業をする人のために渡す(アウトプット)活動である。

つまりシステムの構成要素は
機械ではなく、人が主役なのです。

■作業と作業の繋ぎは人間と人間の繋ぎである。

だから人のつながりで構成されるシステムを
再構築、改善する動機は人々の熱気(エネルギー)である。

熱気がなければ多能工化、標準化、整理整頓などの
5Sは出来ない。

特にリーダーとなるリーダーの人の熱気がシステムの
成長やイノベーションを生む。

■熱気(エネルギー)を発散するリーダーから
発散しなくなるとシステムの成長は止まる。

エントロピーの法則により
システムの秩序は失われ無秩序になる。

リーダーが変わるとイノベーションはとまってしまう。

■システムの成長期には熱気が続くが
それを維持するのは難しい。

トヨタのイノベーションに関わった金田氏によると
システムが安定的に成長するのは企業の社風であると言う。

人間に喩えると
心身ともに健康を維持するには体質改善である。

社風に相当する「人風」とは
生き方、ライフスタイルであると言える。

社風とは会社の生き方である。



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imaoka@bizdyn.jp

今岡善次郎


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多摩大学大学院客員教授
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部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織
の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。