◆━━━今岡善次郎のマネジメント・メルマガ━━━━━◆
第329回
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「自然も喜怒哀楽に満ちている」
お早うございます。
御嶽山の噴火、台風18号と自然災害が立て続けに
日本列島を襲いました。
自然のいのちのエネルギーは時に人間に激しく
時に優しく、人間のいのちと同じように
喜怒哀楽に満ちていますね。
最悪の事態が生じても平静に最善の判断と
行動を起こせる修業が欠かせません。
家族に組織に社会に「病気」となる災厄が降りかかるのに
如何に対処するか
マネジメントの課題ですね。
■9月30日から10月2日まで娘夫婦に誘われて
(と言うより婿に誘われて)沖縄に2泊3日滞在しました。
台風もなく、晴天のビーチと東シナ海の夕日と
沖縄料理を家族で楽しみました。
facebookで写真をUPしたら過去最多の「いいね!」頂きました。
↓
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0isxtv0bnfxcaiwotHyi
今週から始まる今岡‘塾‘や多摩大学大学院の講義他
コンサルティングなど
忙しくなる前のゆとりとなりました。
■■■青梅街道 新中野 今岡‘塾’(ドラッカー塾)開講■■■
明日9日木曜平日コース
10日土曜コース開催します。
ドラッカーのマネジメントは
20世紀型資本主義経済での米国ビジネススクールとは違う
これからの21世紀型ポスト資本主義時代の
マネジメント原理の体系です。
現在メルマガで紹介している
ドラッカ―の「ポスト資本主義社会」で述べている
メッセージは「市場で一人勝ちする」
戦略ではなく社会生態系共生のマネジメントです。
●それは日本での江戸時代初期の鈴木正三の思想と
類推ができます。。
曰く、
何の事業も皆仏業なり。
一切の所作、皆世界のためとなる。
諸職人なくして世界の用所調べからず、
武士無くして世治まらず、
農人なくして食物あるべからず、
商人無くして世界の自由成らず、
あらゆる事業出来て世のためとなる
(「四民日用」鈴木正三)
混乱・無秩序・争いは「病気」である。
仏教、儒教、神道・・・神仏需3教思想は
あくまでの「薬=方法論」であり絶対視しない
(鈴木正三→石田梅岩)
思想は「薬」であり「道具」である。
ドラッカーと言えども聖典ではなく
「薬」であり「道具」です。
■講義もさることながら
老若男女、多彩な経歴の参加者の出会いがあります。
それぞれ
日常の仕事に埋没していると、
目の前にある問題をこなすことに忙殺され
全体が見えないまま
ますます問題が解決できないことがあります。
日常の同じ場所同じ周辺から離れて時間と空間を広げて
問題を改めて定義してみましょう。
飲食を楽しみながらのどんな仕事でも
自分の仕事に意義を見つけて日々心豊かに過ごすため、
気軽な交流の場として、
老若男女の実践の実学としてご活用下さい。
塾生もゲスト講師も女性の感性の役割が大きくなっています。
ホームページご案内します。
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0isytv0bnfxcaiwotf2x
ゲスト講師紹介
●平日コース10月9日木曜日は「食品開発と地域再生」
(食品コンサルタント 門田直明様)
門田直明様は大塚食品で新製品開発研究やグローバルな
食品素材の調達などで実績を重ね
現在は食品コンサルタントとして高知県など
農業による地域活性化の仕事をしています。
塾長の今岡とは大塚製薬時代に新素材の製品化プロジェクトで
一緒に海外出張も含めて協働した経験があります。
今岡塾のアシスタントとして長い間参加して
ドラッカー思想の下で活躍中です。
●週末コース10月11日土曜日は「身体の統合と調律」
(米国認定ロルファー川口舞子様)
川口舞子様はロルフィングという米国で生まれた
東洋の知と解剖学と生理学から身体のいのちのシステム
のバランスを取り戻す技術を持っています。
日本で数少ない米国認定ロルファーです。
現在銀座にあるボデイケアサロンの
マネージャーであり施術者でもあります。
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0isztv0bnfxcaiwot7Q1
臓器と臓器の繋ぎ(インタ―フェ―ス)である筋膜を
施術して身体のバランスを取り戻す。
身体の重心と重力の支点をバランスさせます。
組織のマネジメントは身体の健康管理と同じです。
企業の部門間の連鎖業務をSCMで統合する理論と
類推が成り立ちます。
身体の統合と
組織の統合マネジメント比較します。
今岡‘塾‘コンセプト
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0is0tv0bnfxcaiwpti1m
開催要領場所アクセス
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0is1tv0bnfxcaiwpttnP
開催日程
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0is2tv0bnfxcaiwptiZD
●スポット参加者
講義のみ4000円、カフェ参加込み5000円
2周目以降の方は
講義のみ2000円、カフェ参加込み3000円
●フルコース10回参加者
新規 40,000円
2周目以上20,000円
■初回だけでもご参加しませんか?
初回参加した後全10回コース申し込みの方は
フルコース参加料金から初回分を引いた金額を
お振り込み(又は持参)下さい。
是非皆様のご参加お待ちしています。
お名前、所属、男女別、関心や興味等
平日10月9日希望か
週末10月11日希望か
を記入して
imaoka@bizdyn.jp
までご連絡下さい。
フルコースご参加の方途中で曜日変更可です。
さて、
本日のテーマ
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1.人生2度なし(森信三全集 幻の講話 )
2.責任と貢献
(ドラッカー「ポスト資本主義」)
3.事例研究:臓器は細胞のネットワーク連鎖
「システム再構築入門」(玉川秀治、ぱる出版)
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1.人生2度なし(森信三全集 幻の講話 )
■森信三の思想の根底にあるもの、
それは日本的な風土の中にある思想、
いのちはかけがえのない貴重なもの
というメッセージです。
「我と来て遊べや親のない雀」(小林一茶)
日本人なら誰も知っている
雀という小鳥のいのちを愛しみ読んだ俳句ですね。
■「人生2度なし」としては理性としては
誰でもわかる生物学の知識です。
しかしながらこの真理は、
人は死ぬという現実の悲しみに直面して
始めて理解できる。
頭で理解することではなく
心で理解することが重要なのです。
親のいない子、親の死に直面してはじめて
「人生2度なし」ということが分かる。
■13歳から17歳の多感な青春時代にこの真理を
分かることが
教育上最も効果的であると言う。
「人生2度なし」を感性で分からせることは
人間の心に
「生き方を考えて人間として成長する」人づくりの
「種まき」の時期であると。
■一旦死ぬともう一度生まれ変わって
人生をやり直すことはできない。
多くの人間が意外なほど、この人生最大の問題を
深く考えていない。
「人生2度なし」が心に中で消えないようになって初めて
人間は人生に志をもつことができる。
自分のいのちを大事にすることは
他人のいのちも、小鳥や、自然のいのちも
大事にすると森信三は言います。
2.責任と貢献
■組織が社会に支えられてその役割を担う時
何が最も重要か?
知性?企画力?、ビジョン?、実行力?、勇気?
いろいろあるが、ドラッカーに言わせると
それらは枝葉に過ぎない。
根本にある資質は「責任と貢献」である。
■新しく会社を創ったり、新事業を立ち上げたり、
新製品を開発したり、
その多くは組織の構成メンバーを中心とする
プロジェクトを成功させることで
社会的な役割を果すことができる。
一人プロジェクトマネージャーだけが
企画するのではない。
メンバーがビジョン方針に共鳴し
自分の専門分野でなすべきことを考えて
決断し、行動する。
■それぞれの専門分野で責任と貢献を認識する。
プロジェクトマネージャーとメンバーの間で
責任を決め、必要な情報を共有する。
必要なスキル、資源、戦略、計画、品質価値について
貢献すべきことは何か、責任を負うべきことは何か、
話合いの中で相互に自問自答していく。
■床掃除やビルのメンテナンス、倉庫係の仕事であっても
その生産性向上が組織で働く人々の生産性に
大きく影響する。
組織のパフォーマンスにどんな仕事であっても
自分が果すべき責任と貢献を考えることが重要である。
いかなる資格があるか?
いかなる知識があるか?
いかなる知性の持ち主か?
ではなく、
いかなる責任があり、貢献ができるか?
を問わなければならない。
3.事例研究:臓器は細胞のネットワーク連鎖
「システム再構築入門」(金田秀治、ぱる出版)
■金田氏は大野耐一氏のように
身体のシステムのメタファー(比喩)を使って
作業とシステムの関係を説明します。
細胞と細胞を繋いでいる生体膜が
細胞間のインターフェースとなって
臓器というシステムを維持調整している。
企業システムも生産システムも
「機能」「工程」「作業」を繋いで
単に作業の総和以上の価値を生み出している
(アウトプットしている)
■人間の身体は60兆個の細胞が
臓器ごとに機能を果し、臓器と臓器がネットワーク連鎖で
繋がって身体を構成している。
細胞を繋ぐものは生体膜であり、
臓器と臓器を繋ぐものはロルフィングによると
筋膜だそうです。
企業の一人ひとりはネットワーク連鎖で繋がって
機能組織を形成し、機能組織もネットワーク連鎖で繋がって
社会に価値を提供している。
生体膜や筋膜が、身体の部分を繋いで
全体を調整していのちに貢献するように
一人一人を繋いで生産システムや経営システムのいのちを
調整する何かがあるはずである。
■SCM(サプライチェーンマネジメント)とは、
生体膜や筋膜が従来の生物学で焦点が当たらなかった
ように、
近代的経営学やビジネススクールで焦点が当てられなかった
分野であると言えます。
金田氏は生体膜の役割が
生産システム構築における工程間の繋ぎであり
イノベーションの秘訣であるという。
身体における生体膜や筋膜は神、あるいは大自然が
創造したものだが
生産システムや企業システムは
人工のシステムであるから人間が構築しなければならない。
そこに改善のヒントがある。
■人間が身体のシステムの健康の維持管理に
努力をすることで社会に貢献できるように、
社会の公器である企業の体質改善と品質改善の努力をすることで
企業は社会貢献できる。
体質改善とはシステム改善なのであると金田氏は
定義する。
●ご質問ご意見は気軽に
返信でご意見よろしくお願いします。
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今岡善次郎
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多摩大学大学院客員教授
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部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織
の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。