◆━━━今岡善次郎のマネジメント・メルマガ━━━━━◆
第326回
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「秋まつり、日常からの脱却」
お早うございます。
今日9月17日水曜日、
連休が終わって日常が戻りました。
この連休中はひと時の日常からの脱却を味わいました。
中野の自宅近辺では秋まつりの神輿や踊りで
東京の下町の伝統を観察することで
地域社会と歴史に触れました。
神輿の動画です。
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0rr5iv0an3m6lzejbAPK
10月開講
■コミュニテイカフェ青梅街道 今岡‘塾‘(ドラッカー塾)
2014年後期(第8期)の計画ご案内します。
日常の仕事に埋没していると、
目の前にある問題をこなすことに忙殺され
全体が見えないまま
ますます問題が解決できないことがあります。
同じ場所同じ周辺から離れて時間と空間を広げて
問題を改めて定義してみましょう。
飲食を楽しみながらのどんな仕事でも
自分の仕事に意義を見つけて日々心豊かに過ごすため、
気軽な交流の場として、
老若男女の実践の実学としてご活用下さい。
塾生もゲスト講師も女性の感性の役割が大きくなっています。
特に女子会の皆様のご参加お待ちしています。
今岡‘塾‘コンセプト
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0rr6iv0an3m6lzejbk4M
開催要領場所アクセス
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0rr7iv0an3m6lzejbgiC
開催日程
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0rr8iv0an3m6lzejbaua
■8期第1回「ドラッカーの生態学的マネジメント」
ご案内します。
平日コース10月9日木曜日19:00〜
週末コース10月11日土曜日15:00〜
開催します。
ドラッカー思想の社会生態学(エコシステム)とは
組織も社会のいのちのシステムであると考えます。
地域社会も人間の身体も同じいのちのシステムとして
類推できます。
身体の組織と企業の組織のメタファー(比喩)から
人類の歴史的東西の英知や脳科学からも
同じことが言えます。
■ゲスト講師はそれぞれ以下のお2人です。
●平日コース10月9日木曜日は「食品開発と地域再生」
(食品コンサルタント 門田直明様)
門田直明様は大塚食品で新製品開発研究やグローバルな
食品素材の調達などで実績を重ね
現在は食品コンサルタントとして高知県など
農業による地域活性化の仕事をしています。
塾長の今岡とは大塚製薬時代に新素材の製品化プロジェクトで
一緒に海外出張も含めて協働した経験があります。
今岡塾のアシスタントとして長い間参加して
ドラッカー思想の下で活躍中です。
●週末コース10月11日土曜日は「 身体の統合と調律」
(米国認定ロルファー川口舞子様)
川口舞子様はロルフィングという米国で生まれた
東洋の知と解剖学と生理学から身体のいのちのシステム
のバランスを取り戻す技術を持っています。
現在銀座にあるボデイケアサロンの
マネージャーであり施術者でもあります。
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0rr9iv0an3m6lzejbbm4
僕の多摩大学大学院での公開講座に参加して
企業システムを統合体とみて同調させることで
モノとカネと情報の流れを作るという
SCMの話との共通点を見出してくれました。
女性の感性に驚きました。
逆に多くを学ばせて頂いています。
現在多摩大学大学院の院生です。
ジャストインタイムの生産システムは
身体のシステムと同じように工程間でバランスして
モノの流れを改善することと言えます。
ちなみに僕を含めて塾生の何人かは
川口舞子さんの施術で腰痛が治った、
背骨が真っ直ぐになって
背が高くなったという人います。
生態学(いのちのシステム学)を人間の身体との
比喩でマネジメントを学ぶ絶好の機会です。
再度ご案内します。
今岡‘塾‘コンセプト
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0rraiv0an3m6lzejbphm
開催要領:時間配分・料金・場所・アクセス
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0rrbiv0an3m6lzejbIMO
開催日程
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0rrciv0an3m6lzejbyDN
■フルコース10回参加者、
スポット参加者申込受付中です。
●スポット参加者
講義のみ4000円、カフェ参加込み5000円
2周目以降の方は
講義のみ2000円、カフェ参加込み3000円
●フルコース10回参加者
新規 40,000円
2周目以上20,000円
フルコースご参加の方途中で曜日変更可です。
是非皆様のご参加お待ちしています。
お名前、所属、男女別、関心や興味等
平日希望か週末希望かを記入して
imaoka@bizdyn.jp
までご連絡下さい。
今岡善次郎
さて、
本日のテーマ
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1.森信三87歳の仕事(森信三全集)
2.指揮命令型組織に代わるもの
(ドラッカー「ポスト資本主義」)
3.事例研究:利益とはシステムのアウトプットである
「システム再構築入門」(玉川秀治、ぱる出版)
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1.森信三89歳の仕事(森信三全集)
■森信三は3歳の時、実の両親が離縁したために
森家の養子になった。
師範学校を修了し小学校教師を経て、
京都大学哲学科に進学した。
そこで禅の哲学である
「無の哲学」で有名な西田幾太郎に学ぶ。
■京都大学大学院を経て天王寺師範、
旧満州建国大学教授を経て
戦後は65歳まで神戸大学教授を勤めた。
全国で教師や事業家、市民に大きな影響を与えた。
80歳で
西洋哲学でもなく、禅や仏教でもなく
日本的な思想をベースとして「全一学」という
自分独自の哲学を執筆した。
本メルマガで参考にしている「森全集」を
89歳で完結した。
平成4年97歳で逝去する
10前であった。
■禅の思想でもなく
ソクラティスからヤスパースまでの西洋の哲学でもなく。
日本民族の「神ながら」の世界観を
体系化する試みであった。
禅は自力による知にたよる自力本願
親鸞の浄土教は自分を大きな存在(釈迦)に
委ねる他力本願である。
「神ながら」には日本独自の他力本願であると言う。
■日本民族の「神ながら」の世界観を
独自の哲学的用語で体系化したのが
森信三の89歳の仕事であった。
その結論は
人も自然も社会も全て一つの(全一)のいのちであり、
絶対無限な極大的円環(無限の半径を持つリング)の
周囲を回る周流(まわる流れ)である。
複雑系で言う
極大も極小も類似構造のフラクタル現象であり
スパイラルで回る渦の中にいのちはある
ということでしょうか?
2.指揮命令型組織に代わるもの
■ドラッカーによると
近代産業組織の成功は「指揮命令型組織」であり
その原点は1855年から65年にかけて
再興されたプロシア軍の組織であると言う。
少数の軍事専門家が単純な訓練を受けた
膨大な数の兵士を指揮した。
組織の原理を「指揮と命令」に置いた。
■このプロシア軍が兵数において勝るオーストリア軍や
装備において勝るフランス軍を打ち破った。
プロシア軍の参謀本部(スタッフ)によって
現場が動いた。
日本では織田信長が鉄砲(装備)と兵農分離で
兵数で勝る伝統的な大大名に打ち勝った。
フォードの大量生産システムは
スタッフによって
フレデリック・テイラー方式の単純作業に分解と
統合で成功した。
第二次世界大戦時代のアメリカも
この方式で戦闘だけではなく、軍需生産や
ロジスティクスで大成功した。
■しかし、第2次世界大戦後は
この指揮命令型の組織構造は機能しなくなった。
単純な作業に分解できないプロジェクト型や
将来に備える未確定な複雑な仕事には
応用できない。
戦争など突発的な危機の時代ではなく
単純な作業に分解できない社会状況では
「指揮と命令」型組織は適当ではない。
■このことはドラッカーが「産業人の未来」で
予見していたことだった。
「指揮と命令」に代わるマネジメント論を
ヒットラーの時代に対抗する社会のマネジメントとして
論じていた。
「責任ある管理」と「責任ある労働者」が
あるべき産業社会の組織原理であると。
3.事例研究:利益とはシステムのアウトプットである
「システム再構築入門」(玉川秀治、ぱる出版)
■米国のIE(インダストリアル・エンジアリング)は
細分化した作業の効率化として展開された。
部分の最適化の総和が全体最適になるという
近代科学のパラダイムを前提としている。
■対してトヨタ方式ではIEの使い方が違っていた。
IEを部分効率改善の手段ではなく、
システム技術として導入した。
大野耐一氏は「トヨタ式生産技術」の中で
「IEとは部分的な生産技術ではなく
企業組織全般に及ぶ全体的な製造技術、
すなわちシステム技術である」
と定義した。
■米国流IEに対して大野氏は
「MIE(儲けるIE)と命名した。
利益を作るためのシステム技術という意味である。
効率(コスト)は部分で作れても
利益はシステムが作るアウトプットである。
大野氏は米国流のIEを日本流(トヨタ流)に
換骨堕胎したと言える。
明治人の和魂洋才の延長と言える。
■IEは現場における小集団活動の基本的改善手法となった。
現場の小集団はシステムの一部としての役割を持ち、
全体の利益と自分の役割を認識する。
金田氏によると
「製造部門が戦略部門と位置付けられていた」
と米国の専門家によって認識されたと言う。
一方日本では、
バブル崩壊以降のマネジメント論において
製造部門重視ではなく現場から離れた戦略の弱さが
指摘されてきた。
現場が利益を作るという思想が再び甦るとき
日本のモノづくりは再興する。
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今岡善次郎
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多摩大学大学院客員教授
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の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
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