◆━━━今岡善次郎のマネジメント・メルマガ━━━━━◆
第325回
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「秋コース開催 青梅街道 今岡‘塾‘(ドラッカー塾)」
お早うございます。
今日9月10日水曜日、
中秋の満月は台風の影響で東京では見えなかったのですが、
全国的には観賞できたようですね。
中野の自宅近辺では秋まつりの神輿や踊りの舞台づくりで
町内会の皆様忙しいようです。
秋の気配を感じますね。
さていよいよ、10月開始の
■コミュニテイカフェ青梅街道 今岡‘塾‘(ドラッカー塾)
2014年後期(第8期)の計画ができましたのでご案内します。
4年目後期に入り参加頂いた方から
ゲスト講師として講演をして頂きます。
飲食を楽しみながらのどんな仕事でも
自分の仕事に意義を見つけて日々心豊かに過ごすため、
気軽な交流の場として、
老若男女の実践の実学としてご活用下さい。
塾生もゲスト講師も女性の感性の役割が大きくなっています。
特に女子会の皆様のご参加お待ちしています。
今岡‘塾‘コンセプト
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0qrphv0anli46xwibpXN
開催要領場所アクセス
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0qrqhv0anli46xwibMcM
開催日程
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0qrrhv0anli46xwibTh5
■8期第1回「ドラッカーの生態学的マネジメント」
ご案内します。
平日コース10月9日木曜日19:00〜
週末コース10月11日土曜日15:00〜
開催します。
ドラッカー思想の社会生態学(エコシステム)とは
組織も社会のいのちのシステムであると考えられます。
地域社会も人間の身体も同じいのちのシステムとして
類推できます。
身体の組織と企業の組織のメタファー(比喩)から
人類の歴史的東西の英知や脳科学からも
同じことが言えます。
■ゲスト講師はそれぞれ以下のお2人です。
●平日コース10月9日木曜日は「食品開発と地域再生」
(食品コンサルタント 門田直明様)
門田直明様は大塚食品で新製品開発研究やグローバルな
食品素材の調達などで実績を重ね
現在は食品コンサルタントとして高知県など
農業による地域活性化の仕事をしています。
塾長の今岡とは大塚製薬時代に新素材の製品化プロジェクトで
一緒に海外出張も含めて協働した経験があります。
今岡塾のアシスタントもしてくれています。
●週末コース10月11日土曜日は「 身体の統合と調律」
(米国認定ロルファー川口舞子様)
川口舞子様はロルフィングという米国で生まれた
東洋の知と解剖学と生理学から身体のいのちのシステム
のバランスを取り戻す技術を持っています。
僕の多摩大学大学院での公開講座に参加して
企業システムを統合体とみて
同調させてモノとカネと情報の流れを作るという
僕の話との共通点を見出してくれました。
女性の感性に驚きました。
逆に多くを学ばせて頂いています。
現在多摩大学大学院の院生です。
ジャストインタイムの生産システムは
身体のシステムと同じように工程間でバランスして
モノの流れを改善することと言えます。
ちなみに僕を含めて塾生の何人かは
川口舞子さんの施術で腰痛が治った、
背骨が真っ直ぐになって
背が高くなったという人います。
生態学(いのちのシステム学)を人間の身体との
比喩でマネジメントを学ぶ絶好の機会です。
再度ご案内します。
今岡‘塾‘コンセプト
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0qrshv0anli46xwibcfE
開催要領:時間配分・料金・場所・アクセス
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0qrthv0anli46xwibYq2
開催日程
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0qruhv0anli46xwibG33
フルコースのご参加募集しています。
スポット5,000円10回分を
フルコースご参加の方は40,000円でお申込頂けます。
是非皆様のご参加お待ちしています。
お名前、所属、男女別、関心や興味等
平日希望か週末希望かを記入して
imaoka@bizdyn.jp
までご連絡下さい。
今岡善次郎
さて、
本日のテーマ
===================
1.いのちは自己のものではない(森信三全集)
2.権力より責任
(ドラッカー「ポスト資本主義」)
3.事例研究:経営は作業の総和ではない
「システム再構築入門」(玉川秀治、ぱる出版)
===================
1.いのちは自己のものではない(森信三全集)
■森信三によると
我々人間は自らの力によって生きているかに錯覚している。
この錯覚は無自覚にして傲慢であると。
人間は自分の知恵も力も
恵み与えられたのであって唯それを自分で悟るのみである。
どんな力や能力があっても
絶対無限な大自然、宇宙の中にあっては
我が身は極微であることは明らかである。
■人間は近代科学で自然を征服したとか、
フランス革命で人間性を回復したとか、
封建的圧政から人間を解放したとか、
人間の知性の勝利だと持てはやされた。
しかしながら
この勝利宣言にいつまで酔いしれていいいのだろうか?
一人ひとりのいのちは近代科学以前の
人々と比べて輝きは大きくなっているだろうか?
■いのちの霊性の灯は近代の知でかえって
消えているのではないか。
霊性の灯が消えているいのちは
生理的機械的組織でしかない。
今、必要なことは人間の知性に謙虚になって
霊性が再び点火されなければならないと森信三は言う。
■人間的知性が全体的な発光によって
自己を中心にして全周囲を得らす円光にならなければならない。
いのちといのちが照らし合う関係を
取り戻さなければならない。
いのちとは所与であり与えられたものであると
考えることが人間を謙虚にさせる。
自己のものとして考えた大きな誤りに気付かなければならない。
与えられたものは返さなければならない。
与えられた灯りの返照(照らし返す)の開始が
必要であると森信三は言う。
2.権力より責任
■どんな組織もその活動の原動力は
権力ではなく責任でなければならない。
そうでなければ組織の存在意義は無い。
トップの権力維持のために組織があるのではない。
■中世ヨーロッパの君主国家や
日本の江戸時代までの諸藩は共同体、政治的なシステムであり、
相互に同盟や敵対関係を持った。
人々は団結するためにシステムに政治的権力を必要とした。
ドラッカーが定義する組織は
共同体の中でお互いに共生し、ネットワーク連鎖する
機能集団である。
需要と供給の関係で市場で繋がる
社会的機関である。
■軍隊は専門的な機能集団であって政治的権力を持つと
歴史が教えるところでは
結果は悲惨である。
労働組合も時には政治と戦い、勝利することもあるが
結果は悲惨である。
日本の企業内労働組合も企業に勝つ権力をもつと
企業の経営は危うい。
経済的な立場を利用して権力握るのは災厄をもたらすだけである。
かってドイツで成功した経済人がワイマール共和国に与えた
ものはヒットラーの台頭だったと
ドラッカーは言う。
アベノミクスの成長戦略会議に新興の経営者が
「非効率な中小企業を淘汰して効率にいい企業に置き換える」
という議論に違和感を覚えます。
効率が企業淘汰の基準ではなく社会の機関として
世のために役立つかどうかが重要ではないか。
■組織による社会的な力の行使は社会に害悪が伴う。
組織は社会の部分であり、部分が全体に勝つことは
全体のいのちを危うくするだけである。
身体に一部器官(癌)が勝つと身体(生命)を危うくする
のと同じである。
器官の増殖力(権力)ではなく、役割(責任)が重視される。
3.事例研究:経営は作業の総和ではない
「システム再構築入門」(玉川秀治、ぱる出版)
■金田氏によると
企業システムが作業だけで成り立っている間は
社風と言えるものは生まれない。
品質を消費者中心に考え、妥協を許さない、全員参加の経営
を目指すのは
社風(企業文化)である。
■作業の総和と経営システムとの違いは何処にあるか?
作業と作業の間の「つなぎ」が
社風だと言う。
一つひとつの作業はインプットとアウトプット、
それらの変換プロセス(機能)で定義できる。
つなぎとは在庫であり、
人と人の協力関係であり、
コミュニケーションである。
これらの要素を無視すれば
すべての作業が完璧でも全体システムは完璧ではない。
■トヨタ自動車とGM(ジェネラルモーター)が合弁会社
NUMMI(United Motor Manufacturing ,Inc)を作った時、
改善をインプルーブメントとしないで
KAIZENとした。
言葉の意味が違うと両社は認めた。
金田氏によると米国流
IE(インダストリアル・エンジニアリング)は
作業標準を決めてその手順通りすることだと言う。
■IEのインプルーブメントに対して
KAIZENは作業標準に従うことではなく、
現場の作業者がIEを使いながらも
つなぎの部分に焦点を当て、標準を超えて
絶えず改良をすることだ。
ドラッカー流に言うと
現場もマネジメントの一角であり、
現場作業者もナレッジワーカーとしてマネジメントと
対等なのだという企業文化なのである。
●ご質問ご意見は気軽に
返信でご意見よろしくお願いします。
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今岡善次郎
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部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織
の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。
」
お早うございます。
今日9月3日水曜日、
猛暑の8月は過ぎ再び秋から冬が巡ってきますね。
留まることのない季節も人生も
昔の人は「無常」と言いました。
■青梅街道 今岡‘塾‘(ドラッカー塾)2014年春期(第7期)は
8月23日で10回終了しました。
それぞれ平日と週末2回開催しましたから
20回開催したことになります。
今までの塾生中心に
13人のゲスト講師に講演頂きました。
ポリシ―(メダカの学校)
「だれが生徒か先生か」で塾長である僕も
みなそれぞれの人生経験の中でお話して頂き大変
勉強になりました。
ゲスト講師して頂いた方もご参加頂いた皆
本当にありがとうございました。
■ドラッカー中心に今岡‘塾‘運営していますが
ドラッカーの社会生態学思想はいのちのエコシステム
として組織や社会をマネジメントする思想です。
日本的経営はエコシステムとして
仕事を考えます。
江戸時代初期
近江商法の思想的基礎を作った鈴木正三は
商売は仏業であり、シャバ(市場)とは恩恵受け、恩を返す場であり
奪う場ではないと言いました。
今日は間に会いませんでしたが
青梅街道 今岡‘塾‘第8期の予定作成中です。
第1回は10月9日木曜と11日土曜日です。
追って詳しくご案内差し上げますので
是非時間を調整して頂けるようお願い申し上げます。
■生産システムも企業システムもエコシステム、
複雑系、有機システムとしてのシステム論が
今岡‘塾‘のコンセプトです。
システムを部分に分けないで全体として統合体として観る。
複雑さを回避するヒントはシステムが調和する
(バランスする)支点にある。
TOC(制約理論)では流れ(フロー)のボトルネックを
支点として全ての仕事を回すことであると
故ゴールドラットは言いました。
トヨタ生産方式では顧客への出荷を支点として
上流の仕事を回すカンバン方式が有名です。
ロルフィングという米国発のボデイケアは
筋膜によって身体の重心を支える支点と重心が重力の
方向と合うように調整する。
ヤジロベイは剛体の重心が支点の下にくることで
バランスする。
エコシステム経営のドラッカーは
企業は顧客満足によってその存在を支えられる
と言いました。
今岡‘塾‘もエコシステムとして思想を支点として
進化しています。
是非皆様のご参加お待ちしています。
imaoka@bizdyn.jp
今岡善次郎
さて、
本日のテーマ
===================
1.悪とはいのちの欠損(森信三全集)
2.組織の社会的責任
(ドラッカー「ポスト資本主義」)
3.事例研究:改善(KAIZEN)
「システム再設計入門」(玉川秀治、ぱる出版)
===================
1.悪とはいのちの欠損(森信三全集)
■人間の有限性を認識する時
無常観と罪悪感の二つが古来からあるという。
無常観とは万物は変化して留まることはない。
いのちも同じである。
罪悪感とはいのちの欠損によって
引き起こされる。
■人も組織もいのちとして存在しているものは
無常である。
変化して止まない。
変化するいのちに対して真の充足感が得られない時
罪悪感を伴う。
いのちの充足感とは自分を含めて
自然や社会との繋がりを感じることなのだ。
他人を犠牲にして自己の利益を目的にする時
健全ないのちは罪悪感を持つ。
■罪悪感から逃れる手段、いのちの欠損を補うために
人間に与えられた知性が「総合知」だと。
視覚、聴覚、走力、飛力など、
人間より勝る能力を持つ動物が多い。
人間には単独では動物に劣っても
自然界の能力を総合する「総合知」がある。
人間に与えられた知性とは有限で無常ないのちを
罪悪感のない所作(行為)に導くためにある。
それはドラッカーや鈴木正三の思想と同じ
マネジメントの原理である。
■自然や社会に対して責任を取ることが
罪悪感から逃れ手段である。
人類は今、未曾有の危機に瀕している。
環境も経済も地球の健康も
いのちへの無限の調和が求められている。
いのちに対して真の充足感を得る
マネジメントが必要とされている。
2.組織の社会的責任
■企業、病院、大学、行政・・・あらゆる組織は
社会的機関である。
それぞれ特有の一つの目的を持って
成果をあげ、社会に貢献する。
自らの専門能力、価値観、機能に限定して、
社会のシステムが全体として有機的に構成されて
社会が安定する。
■ドラッカーによると、
組織が自らの役割を超えて政治的な課題に取り組む時
必ず失敗すると言う。
アメリカではある病院が都市部の社会問題に
取り組んだり、
ある学校が人種差別撤廃を図る活動に
エネルギーを注いで本業を疎かにした
事例を上げる。
本来の役割よりも
政治的な目的を持つと失敗する。
■アメリカのノーベル賞経済学者ミルトン・フリードマンが
企業の責任は経済的な業績、すなわち利益に責任を持てば
いいと言った。
ドラッカーはそれは不毛な考えだと批判する。
利益は企業が社会的責任を果たすために
存在条件にしか過ぎない。
利益のために何をしてもいいわけではない。
■組織が社会的責任を果すために利益と力が必要であるが
利益と力は目的ではなく手段である。
責任と力・利益は一体である。
責任を伴わない力や利益は、長期的には
組織を退化させる。
騒音、大気汚染など環境破壊する企業は
社会から受け入れられない。
社会から受け入れられない組織は
当然の結果として利益は上げられない。
組織の社会的責任が組織に力と利益をもたらし、
組織の存在が社会に認められるようになる。
組織も個人も同じである。
3.事例研究:改善(KAIZEN)
「システム再設計入門」(玉川秀治、ぱる出版)
■1980年代の日本経済がバブル期に到る時代、
日本の製造業は欧米に対して
脅威となっていた。
日本の製造業の強さの研究が、
特にトヨタを中心に行われた。
その中で注目された言葉が「改善」であり、
KAIZENとなって国際用語になった。
トヨタ式生産システムはリーン・オペレーションになり、
TOC(制約理論)として理論化された。
■米国でKAIZENやリーン、TOCが普及するのに対して
日本経済は1990年代のバブル崩壊、
長期化するデフレ経済になって
自信を失った日本は、
伝統ある過去を否定して米国流経営を持てはやした。
欧米は日本に学び、日本は過去を捨てて
欧米に学ぶという現象は
相互に異質なナレッジを統合する国際的な
進化と言えるかもしれない。
■1980年代米国でGMやクライスラーに対して
フォードが抜きんでるということがあった。
その理由が実はKAIZENにあった。
フォードはデトロイト流仕事の進め方や思いこみを
脱却した。
実はトヨタ自動車の大野耐一の影響で、
TOC(制約理論)を開発した故ゴールドラット博士は
その著作「ザ・ゴール」で
「パラダイムシフト」という言葉を使っている。
■金田氏によると
フォードはデトロイト流の伝統の打破においてトヨタから
見ると目新しいことは何もないと言う。
例えば
・品質を第一目標にする
・消費者サ―ビスを中心に考える
・チームワークを促進する
・従業員参加
などは当然だと考える。
これらはまさにKAIZENのパラダイムである。
ちなみにドラッカーの社会生態学思想では
企業は資源を顧客価値に変換する
経済連鎖の一つの環であるという。
ロジックだけではない、
人間学に裏付けされたマネジメントである。
消費者、チームワーク、参加
が改善のキーワードである。
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多摩大学大学院客員教授
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0qr2hv0anli46xwjbAEr
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の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。