◆━━━今岡善次郎のマネジメント・メルマガ━━━━━◆
第291回
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「統合(インテグレーション)」
●お正月はいかがでしたでしょうか?
北半球に寒波が襲来し米国で死者がでているようです。
異常気象の原因は
地球環境破壊の影響が無いとはいえません。
●正月の東京は車も人口も減って
夜空の星が良く見えました。
正月が終わって5日から6日にかけて
千葉房総の鴨川で一泊しました。
寒いが夜空の星が綺麗に見えました。
青い空に冷たく澄んだ群青色の海も
美しかった。
高層の15階の部屋からの眺望は
空、山、海、地平線、海岸、街並みが
俯瞰的に見渡せる
●地上にいると景色の一部を切り取った
断片しか見えません。
分割分業された現代人の生活空間にいると
世界を俯瞰的に見る習慣が薄れます。
部分しか見えないことと
環境破壊は繋がっています。
俯瞰して統合して観察しなければなりません。
明日の塾もそのテーマです。
■■新春の仕事始め
カフェ「ドラッカーマネジメント塾」開講のお知らせ
2013年秋期第7回は
1月9日(木)平日コース11日(土)週末コースです。
テーマは「統合(インテグレーション)」です。
分析・分解・分業・診断・帰納で現状を分けてみる科学的
方法論が現代文明を進化させました。
同時に人間的要素を消し、
木を見て森を見ない専門家ばかり増えて多くの問題を生み
企業の持続性を蝕んでいます。
専門分野を統合するロジスティクスにヒントがあります。
ロジスティクスは戦略論では兵站(へいたん)と呼ばれる
全体システムのネットーワーク理論です。
二つのテーマ扱います。
・「ロジステックスにおける統合:コンテナとクロスドック」
そして
・「ロジスティクスにおけるニュートン力学制約理論TOC)」
です。
私のがサプライチェーンマネジメント探求の原点を語ります。
「サプライチェーンマネジメント」(今岡善次郎、工業調査会、1998年)
↓
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0inxms06nrqch608zm14
ホームページ(写真付き)
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チラシ更新
↓
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スポット参加大歓迎!
スポット料金参加費4000円
(1期〜5期フルコース参加者は
スポット参加料金半額の2000円です)
申し込みお待ちしています。
このメール返信でお申込下さい。
・開催日
・お名前
・所属
のみで結構です。
さて、
本日のテーマ
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1.創造の秘儀
2.進行中のポスト資本主義社会
3.事例研究:ハーマンミラー社「奉仕するリーダーシップ」
'Leadership Is an Art'
(邦訳 響き合うリーダーシップ、海と月社)
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1.創造の秘儀
■人間の知性は自分を主体として
他を客体(対象)とする。
チームメンバーも仕事も自然も
知性から見れば
利用すべき対象であり、
変化させるべき対象であり、
治療すべき対象であり
排除すべき対象である。
客体(相手)も主体(自分)を主張するから
主体と主体がぶつかり
各主体は絶対ではなく
相対的であることが理解できないで
社会は多くの問題を抱える。
家族でもプロジェクトでも国家でも
同じ問題を抱えています。
■お互いが認め合う主体、
すなわち森信三が言う相対的主体である
「超主体」が存在する時
創造は一歩前進するという。
家族も組織も社会も、
無数の主体から成り立っている。
■人間の有限な知性は分析的であり
すべてを主体と客体に分割する。
分割する対象はいのちである。
いのちは分割するといのちではない。
ドラッカーは半分のパンは有用だが
半分の赤ん坊は死骸でしかないと
言いました。
■人間の知性は主体的であり分割的であり
いのちの理解力に限界があるという。
ドラッカーは
科学的管理法で分割する手法は学んだが
大事なのは総合することであると言いました。
大事な創造とはいのちを創ることである。
総合することである。
人間の知性の宿命的な制約は
対象を分析することに終わることです。
いのちとは何かを理解することが
絶対的な創造の秘儀かもしれません。
知性に誇りと驕りを持つことではなく
自然のいのちに感謝と謙虚さを持つことが
創造の秘儀だと言うわけです。
2.進行中のポスト資本主義社会
■ドラッカーは「ポスト資本主義社会」を書いた
20世紀末に何を観察していたでしょうか?
一つはソ連の崩壊が予想通り実現したこと。
そして資本主義も先進国で金融資本主義となって
社会的機関として機能しなくなったこと。
そして政府の役割も機能しなくなったこと。
■国家と企業の関係も大きく変わらざるを得ない。
西洋では君主制国家から市民主権国家へ
移行して400年経過した。
主権国家が無くなることはないが、
国家の役割は低下する。
国家は幾つかある統合体
例えばNPO,企業、組合、家族会、学校などの
一つに過ぎなくなる。
■時代の過渡期において何が変化要因となるか?
ドラッカーは断定していないが
幾つか示唆しています。
インターネット、IT,知識、
大学進学率向上、
そしてなんと非西洋社会である日本の存在などが
ポスト資本主義社会に影響するかもしれないと。
■先ず第一に上げているのが
主権国家の政治体制が相対的弱体化せざるを得ないと
見ていました。
ドラッカーが亡くなった2005年以降、
世界はリーマンブラザーズの破綻で
欧米も日本と同じく国家財政の危機に直面している。
量的緩和という金融政策で経済が持続しているのを見ると
ドラッカー説とは逆に
国家の役割が強化されているように見えます。
しかしながら
財政的に弱体化した政府に
経済が頼っていること自体が健全ではありません。
国家の役割の最後のあがきかもしれません。
3.事例研究:ハーマンミラー社「全社員がオーナー」
'Leadership Is an Art'
(邦訳 響き合うリーダーシップ、海と月社)
■ドラッカーが「リーダーシップについて
どの本より明確でエレガントで説得力がある」と絶賛した。
生産性の向上に役立つ意見を提出した労働者に、
利益に応じて報酬を与える
「スキャンロン・プラン」を採用している。
アメリカの企業では珍しい社員持株制度である。
この制度は、全員が会社のオーナーになることにより、
日常的な仕事の場面で、社員としての責任や、
オーナーとしての役割を互いに分担している
という意識が芽生える。
■一人ひとりの働く人達に
一種の品性が身につくことが重視される。
個人も企業も会社の所有者であるという意味において、
同じ立場でリスクを覚悟する意識も生まれることになる。
このように、
「従業員も会社を所有する主要なメンバーである」
ということが徹底して意識できる。
デザインや研究・開発など、クリエイティブ・ワークや
イノベーションヘの取り組みを、
何よりも重視する。
■松下幸之助は創業時代に
「社員稼業」とか「社員は主人公」という
表現で全社員にオーナーシップ感覚を期待したそうです。
ハーマンミラーも社員が雇われているという感覚ではなく
自営業者としてお互いに協力しあう。
自分と会社との間に一体感をもつことができ、
互いのメンバーをイコールパートナーとして意識し、
自由な雰囲気の中で、
創造的な仕事を遂行できるようになる。
■一人ひとりの人間には、
ちがった才能があるということを認める。
リーダーシップの技術を、
「人びとをその気にさせる」
小手先の心理学的な動機付けの技術だとは考えていない。
「誰のための仕事か」
すなわち
顧客のため、同僚のため、家族のため、取引先のために
という人と人との関係の中で動機づけするのです。
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今岡善次郎
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科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
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