◆━━━今岡善次郎のマネジメント・メルマガ━━━━━◆
第285回
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「心のエネルギー」
●先週の週末、僕も世話人の一人である
ある団体の人を集めるイベントで
若干不手際があり、
何人かに迷惑をかけました。
私は関わっていない仕事で
関わった人から自分の責任を棚に上げて
責任追及の火の粉が僕に降りかかり
とっさに怒りがこみ上げて激怒しました。
普段激情を持たないし
忍耐強いと周りから見られていますが、
僕は聖人君子ではありません。
真摯に責任を負うべき人間が
人に責任を転嫁する行為を僕は許せません。
いじめ問題の校長、
政治家の選挙違反、
レストラン経営者の食品偽装、
普段善人ぶっている人ほど自分で責任取らないで
人のせいにする。
●僕は毎日六波羅蜜の教え
「布施・持戒・忍辱・精進・禅定・知恵」
を心で唱えています。
・人に優しくする(布施)
・謙虚に自分を律する(持戒)
・怒らず我慢する(忍辱)
・煩悩を消す(精進)
・冷静に心を落ち着ける(禅定)
・深く考える(知恵)
この教えに背いてしまいました。
■一方で
煩悩に基づく喜怒哀楽の激情があるから
人間は義や誠に基づく行動ができる。
毒草が生えるところに薬草も生える。
人間の行動には心のエネルギーが頭の力より
はるかに大きい。
次回のカフェ塾は心のエネルギーを中核として
頭と身体を使うマネジメント力をどう身につけるか
テーマです。
■第4回統一テーマは
「心を中核とする心頭体の三位一体のマネジメント」
です。
平日コース11月28日木曜日18:30〜
週末コース11月30日土曜日15:00〜
・事例研究1「コマツの赤字脱却の構造改革」
・事例研究2「東京通信工業(ソニー)設立趣意書
井深大」
・テーマ1「精神・戦略・実践の三位一体のマネジメント力」
・テーマ2「精神の領域 人と人のつながり」
ドラッカーは精神の領域、戦略の領域、実践の領域の
三位一体のマネジメント原理をカバーします。
松下幸之助は
「商売は知識ではなく知恵でやるもんや」
「知恵は知識と熱意と経験だ」
と言いました。
ドラッカーは
「人間は一部であり全体との繋がりでしか生きられない」
と言い、
松下幸之助は
「人間は一人では生きられない。集団の中で繋がりを持って
多くの人の恩恵を受けている。恩を返し感謝することで仕事をする。
企業もまた然り」と言いました。
ドラッカーを東洋思想の文脈で語ります。
11月19日のFBイベント
↓
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c0mgpsw0oltb51p2exT2c
ホームページ
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チラシ更新
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スポット参加大歓迎!
スポット料金参加費4000円
(1期〜5期フルコース参加者は
スポット参加料金半額の2000円です)
申し込みお待ちしています。
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・お名前
・所属
のみで結構です。
さて、
本日のテーマ
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1.天地の化育に参ずる
2.産業人の自治と責任
3.事例研究:伊那食品工業「バランス経営」
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1.天地の化育に参ずる
■人間を含む生態系のいのちは第一の創造、
人間が第一の創造の助けを借りて
人工物をつくることを第二の創造という
森信三の興味深い思考モデルを紹介しました。
第二の創造は第一の創造といのちが相通じ
相呼応することで閃(ひらめ)くと。
■二宮尊徳の農業改革だけではなく、
現代農業の品種改良、水産業の養殖などは
大自然、宇宙の法則を活用する、
又は同調することで成果を上げることが理解できる。
大自然に同調しなければ
自然破壊、生態系破壊になって人間に返ってくる。
サプライチェーンも有機システムであり、
人間が作る第二の創造の対象である。
だからサプライチェーンも
大自然、宇宙、生態系(エコシステム)との
調和、同調しなければなりません。
■養殖法開発において
飼料、温度など科学的条件設定を決める創造的開発
において、
その組み合わせは無数にある。
ノーベル賞受賞の科学者が
無数の組み合わせの中から偶然ひらめいたという
話が多い。
「人知」のみで創造的開発には限界がある。
人知で無理やり創造すると環境破壊になる。
「稚魚」といういのちと
「我を捨て切った人間のいのち」が相通じ
宇宙の生命と統一した時に初めて
本物の養殖が生まれると言う。
■1950年代のトヨタ生産方式の開発で
試行錯誤の結果は
「滞留の無いモノとカネの流れを実現する」
システムだった。
生産工場が生態系の生き物のように
第一の創造に近いシステムを生んだと言えます。
第一の創造と第二の創造が統一されたとき
宇宙の生命と呼応し
イノベーションが生まれる。
2.産業人の自治と責任
■ドラッカーは第二次大戦の最中に
望ましい社会のあり方の考察を
ライフワークにしていました。
自由で機能する産業社会の実現を図る条件は何か。
それは自由、自律、自治であると
「産業人の未来」で述べています。
■第2次大戦とヒトラーという人間社会の
負の現実から人間や社会を観察して
マネジメントを発明した。
戦争における総力戦が
一人ひとりの国民に社会的位置と役割を
与える。
■戦争が産業社会に大きく依存する現実を
観察して、責任ある自治のために
企業の正当な権力の基盤として倫理が
重要であると考えました。
企業はかっての農村社会のコミュニテイになる。
かって農村社会の集合が国家であったように
企業という産業社会がコミュニテイになって
社会を形成する。
■21世紀の現代においても
大地震、原発、温暖化による気象変動による
大型台風など国民の総力戦が要求される
分野は多い。
戦争が産業に依存したように
災害や原発問題や経済問題が産業に依存する。
産業人の責任は大きい。
自治を基盤とする産業人は自己の利益のみではなく
社会に対する責任を
政府以上に持たなければならない。
東電を中心とする
原子力村の産業人は今、
ドラッカーを学ぶ必要があります。
3.事例研究:伊那食品工業「バランス経営」
(http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c0mgssw0oltb51p2exSGC)
バランス経営を以下のように生態系の比喩で説明しています。
■木の苗を密植すると、
太陽を求めて急激に背丈だけを伸ばし、
不要になった幹の下のほうの枝は枯れていきます。
間伐をされると、木は上への成長をやめ、
形を整えるようになります。
幹を太くし、枝が垂れ下がりバランスをとり始めます。
その姿は突風に耐える力を備えているようにも見えます。
■突風といえば、生まれながらにして
風を一身に受ける環境にいる松もあります。
野原に一本だけ植えられた場合です。
根を張りながらゆっくりと高くなり、
枝はそろって斜め下を向いています。
幹もしっかりとしてバランスれた本来の美しい形です。
■経営の形も歴史が浅かったり
競争が厳しかったりする時期は、
密植の松のようになります。
「本来あるべき姿」 は野中の一本松です。
幹の上部の枝葉は、営業、製造など
経営を目に見えるかたちで引っ張っている部門です。
では一本松にあって密植された松にない
幹の下部の枝葉はどんな分野でしょうか。
それは、規模にふさわしい研究開発力や見合った知名度、
イメージ、信用、社員のモラール( 志気 )
などの目にみえない分野です。
■短期的に貢献していないようにみえるこれらは、
競争に専念している密植状態の経営では
切り捨てられてしまいます。
数字に表された資産内容がいくら良くても、
研究開発力がなければ行き詰ってしまいます。
全体のバランスが取れていないからです。
バランスをとるには、
伸びている部門をあえて抑える事があります。
今だけを考え、将来の備えができないようでは
均衡の取れた会社にはなれません。
会社全体の理念に合わない部門はあえて伸ばさない。
社員のために社会のために
永続すること。
これが大事な事だと信じている会社は
生命力のある会社といえるでしょう。
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今岡善次郎
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株式会社ビジダイン
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多摩大学大学院客員教授
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