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第284回
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「共生の生態系思想と日本的経営」
●11月14日木曜日
多摩大学 経営実学志塾 公開講座
演題「日本的経営とSCM」講演しました。
1981年の「日本成功の代償」(P・F・ドラッカー、
ダイヤモンド社)から引用した
「世界は日本的な日本を必要としている」の根拠から
話を切りだしました。
日本画から日本人の特性や感性を見て
日本人の思考や経営にまで言及したドラッカーは
その根底には日本独自の自然観、神道があると言いました。
現代日本人が失いかけているものを今、
取り戻す必要がある。
●神道の本質は
人は自然界に属している、
自然と共生しているという生態系(エコロジー)
です。
東日本大震災で
世界から注目された「絆」です。
ドラッカーは自らを社会生態学者と自称しました。
人からなる社会生態系は自然生態系(エコロジー)
の一部です。
●日本的経営で世界で認められている代表的な事例は
日本の商社とトヨタ式経営です。
トヨタ式生産を簡単に要約すれば
分業と階層構造の伝統的製造組織が原因
となるムダを廃して
小ロットで流れをつくるメカニズムで、
人間中心の
組織が生き物であるとの原則にのって、
自己完結性のある進化する生産である。
■製造現場だけではなく
産業全体で見れば生態系の食物連鎖に相当する
共生関係の経済連鎖のマネジメントが
日本的経営の特徴と言えます。
企業も産業も経済も
モノとカネと情報などの流れが生命となる
生き物です。
SCM(サプライチェーンマネジメント)は
アメリカから来た用語ですが
一般世間の通念とは違って
日本的経営が里帰りした概念だと僕は解釈します。
■■■6期第4回カフェ「ドラッカーマネジメント塾」
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「心を中核とする心・頭・体の三位一体のマネジメント」
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平日コース11月28日木曜日18:30〜
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さて、
本日のテーマ
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1.第一の創造と第二の創造
2.戦争がもたらしたもの
3. 事例研究:伊那食品工業「木に学ぶ深耕経営」
(http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c0s0brw0olyfn9nkeslSL)
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1.第一の創造と第二の創造
■森信三によると生命の創造には
第一と第二の創造がある。
第一の創造とは
宇宙のいのちが自分の分身として
いのちを生む。
大自然の営為である。
そして第二の創造とは
我々人間が第一の創造を基盤にして
宇宙の意を受けて宇宙を活かすために
創造する。
■人間による第2の創造とは
宇宙の創造の助けを借りて
いのちの生育に参加することである。
モノづくりにおける新製品の開発も
生産方式のイノベーションも
新しいビジネスモデルの起業も
第二の創造と言えます。
■中国古代の思想では
「天地の化育」に参ずるという。
人間が発明するもの、開発するシステムも
大自然の、宇宙の生命に助けられて
創造されるという。
大野耐一氏は「トヨタ生産方式」開発において
「気がついたら出来ていた」と言ったという。
これなど
第一の創造の助けを借りて
第二の創造に参画したと言える。
■マネジメントのイノベーションは
人間が主体になって、大自然が人間に与えた
「知力」のみで実現するわけではない。
大自然が人間をして第二の創造たらしめるのだ。
オットー・シャ―マーのU理論では
意識の谷の底の第4の領域に入ることで
自分を超える存在と繋がり新しい発想を得る
ことができると言う。
これは森信三の思想の第二の創造と
同じことではないだろうか。
2.戦争がもたらしたもの
■戦争は国の危機、倒産は会社の危機です。
ドラッカーは戦争がもたらす只一つの
前向きなものは
国民がそれぞれ自分の位置と役割を国家目標に
あわせることだと観察しました。
危機の時にイノベーションが起こるのは
東西の歴史で証明されています。
トヨタ自動車が過剰在庫で倒産しそうになった時、
米国の自動車産業の規模と生産性の前に
産業界も政府日銀も国産は無理だというのが
常識だった。
■豊田喜一郎氏の「ジャストインタイム」のコンセプト
から大野耐一氏のカンバン方式が生まれた背景には
強い危機意識があった。
現在
リーン生産、TOCと世界の製造業に影響を与えた
イノベーションは
最初は組織の生き残りが動機だった。
■トヨタもソニーも、そして
「海賊と呼ばれた男」で有名な出光も
戦後成功した企業の多くは
戦争から引き揚げた社員の結束、共同体意識の中で
イノベーションを行っています。
戦時は日本も欧米も国民が兵士のように
総力戦で自分の位置と役割を認識しました。
■ドラッカーは言う。
戦争は望ましきも楽しくもないのは
明かだが、
一人ひとりが社会的位置と役割を
共通の目標に合わせる。
そしてこれを平時の産業社会に応用すべきである。
トヨタやソニーなど多くの日本企業が
成功した原因はドラッカーの原理にあります。
3.事例研究:伊那食品工業「木に学ぶ深耕経営」
(http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c0s0crw0olyfn9nkesuBo)
ホームペ―ジより部分的抜粋します。
■伊那食品は
「企業は永続的に安定成長することによって、
より多くの人々を幸せにできる」
と信じています。
ゆるやかな末広がりの成長をつづけて、
永続する企業であることを目指す。
■「末広がりの成長を目指すには、
急激な成長は抑えなければなりません」という。
世の中を見渡すと、急成長を望む経営が、
ほとんどです。
急成長には、その後に必ず急激な落ち込みが伴う事を
歴史が教えている。
急成長の後にはほとんど落ち込みはある。
急成長には自然体ではない無理がある。
急で、無理な成長の結末として、社員や仕入先、
納入先が路頭に迷い、工場閉鎖などによって地域に
迷惑をかけている会社はいくらでもある。
末広がりの成長を続けて、永続するためには、
急成長はマイナスだとす。
■根を深く木を掘り起こしてみると、
細かく枝分れした根があらゆる方向にビッシリと
伸びているのがわかる。
つまり、深めると言う事は広がりも伴うとも言えます。
経営になぞらえれば、深耕ということです。
当社は寒天という一つの素材を研究し続け、
掘り下げる事によって、
逆に様々な業界とつながる事になりました。
■四半期毎の利益を追求する現代の株式市場資本主義
とは一線を画す「根を張る」
長期経営と言えます。
マネジメントは、
そして産業社会は社会生態系のいのちです。
自然生態系から学ぶ経営はドラッカーとも
森信三とも相通じる経営と言えます。
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多摩大学大学院客員教授
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