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                   第280回   
     ★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★ 
     
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 「不意に襲う修羅場をどう乗り越えるか」


●27日日曜から28日月曜にかけて
若年認知症家族会の会員3夫婦とともに
長野県蓼科に行ってきました。

その内の一家族の所有する別荘です。


経済的に余裕のありなしに関係なく
この病気は襲ってくるし、
被る修羅も無関係です。



●自殺、無理心中も考えたこともあるというご夫妻も
同じような体験をしている会員と繋がることで
生きる望みを得るのです。

紅葉の山道を白樺湖、車山、霧ヶ峰を
ドライブして病気になっても
自然の中にいることを楽しむ。

一緒にテンプラを揚げて
ビールや焼酎を嗜む。

皆で後片付けして掃除をして
洗濯物を干す。

2日間の7人の疑似家族の社会は
健常者と障害者の区別を意識させる
日常社会とは違う共同社会です。

■健康で経済的に恵まれ
人間関係もなにも苦労していない人は
「何のために生まれたのか」とは
問いません。

修羅場を経験して初めて
人間的根源的な問いを自分に課す。

人生のマネジメントも
組織のマネジメントも
不意に襲う修羅場をどう乗り越えるかの
哲学と言えます。


■■■第6期 2013年秋期第3回開催のお知らせ
コミュニテイカフェ「ドラッカー塾」ご案内■■■

今週土曜日から
第3回の統一テーマは
「なんのためのマネジメントか?」開催します。

♪なんのために生まれ、何をして生きるのか?
♪それに答えられないなんていやだ!
(アンパンマンマーチ、やなせたかし)

人気アニメのテーマソングですが
この問いは哲学です。

ドラッカーは
「自己目標管理こそマネジメントの
哲学たるべきものである」と言いました。

スティーブ・ジョブスは
人生の目標と仕事の目標を
「人類の生き方を変える」としました。

そして個人的私的なことを超えることが
ドラッカ―の社会生態学者としての
マネジメント哲学です。

この哲学の結論として
人も組織もネットワークで繋がっている社会生態系
の繋ぎのありかたとして、
組織のリーダーシップやコミュニケーションの
取り方が導きだせるのです。


●週末コース11月2日土曜日15:00〜
平日コース11月7日木曜日18:30〜
です。

<3回テーマ>統一テーマ
「なんのためのマネジメントか?」

・事例研究「アイリスオーヤマ」

社員にとって良い会社と会社にとって良い社員を両立。

メ―カ―ベンダーというサプライチェーン統合モデル。

生活者視点の顧客創造。

・テーマ1「ドラッカーの目標によるマネジメント」

・テーマ2「リーダーシップとコミュニケーション 
社会生態学視点」


前回のイベント

http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c0ik9gw0olg4zu49yjUld


ホームページ

http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c0ikagw0olg4zu49yjCYx

チラシ更新

http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c0ikbgw0olg4zu49yjsPt


スポット参加歓迎!

スポット料金参加費4000円
(1期〜5期フルコース参加者は
スポット参加料金半額の2000円です)


申し込みお待ちしています。

このメール返信でお申込下さい。

・お名前
・所属
のみで結構です。



さて、
本日のテーマ
===================
1.いのちとは何か
2.新しい社会の創造
3.事例:伊那食品工業の
「社是を実現するための心掛け」
===================

 
1.いのちとは何か


■哲学者 森信三は
「無限絶大なる大宇宙生命をどう把握するか?」
と問う。

我々一般凡人にとって
「いのちとは何か?」という問いと同じと
見ていいと思います。

古今東西、この問いは人間にとって唯一の
答えは無い。

幾つかに分類できると言う。

■一つは宇宙生命を理(ロゴス)と見る。

一つは宇宙生命を意思と見る。

一つは宇宙生命を愛(又は仁)と見る。

一つは宇宙生命を無(又は虚)と見る。

西洋哲学はその起源であるギリシャ哲学の
理(ロゴス)の立場に立つ。

■東洋哲学はインド発祥の仏教の「無」と
中国発の儒教の「仁」と見る立場に立つ。

日本の代表的な西田哲学も
森信三の全一学も
無(虚)が宇宙生命だと見る立場に近いと打ち明ける。


■「人はなんのために生まれ何をして生きるのか」
の問いに答えるのは
「いのちとは何か」に答えることです。

そして哲学の目的は
個人的苦悩からの解脱であるとともに
より人生を社会を生産的に生きるマネジメント
でもあるのです。


2.新しい社会の創造


■ドラッカーは2度の世界大戦を経験した西洋社会は
商業社会に代わって
経済的目的が社会の中心的目的であることを
放棄しつつあると言いました。

ナチス社会は商業社会に代わるべき社会として
戦争と侵略によって人間の完成(進化)を見る
「英雄人」なる概念を打ち出して失敗したと
ドラッカーは言いました。

■いずれにしろ
二度も世界大戦をした西洋社会の行き詰まりによって
経済発展が最高の信条であることが
終わったと認識しました。

現在の日米欧の資本主義が国家財政問題で
同時に行き詰まりつつあるということは
経済発展(GNP)が信条の社会は
未だ終わっていなかった。

ドラッカーもヒトラーも商業社会の終わりという
問題認識は同じでも
ヒットラーはファシズム全体主義に
ドラッカーは人間の本質として自由な産業社会に
新しい社会の創造を考えていました。

ドラッカーは社会を構成する企業や行政の
マネジメントに新しい社会の創造を考えました。

その原理の探求に日本をモデルにする可能性を
若干見ていたような気がします。

■日本的資本主義の精神的バックボーンを創ったと
ドラッカーが評価した渋沢栄一は
「論語と算盤」で経済と道徳の両立を唱えた。

江戸末期の二宮尊徳は
道徳の無い経済は犯罪であり
経済の無い道徳は寝言である
と言いました。

■ドラッカーは
新しい社会の権力の基盤は「倫理」にあると言いました。

ドラッカーが言う西洋文明が取り入れるべき
新しい時代の社会創造の条件が
近代化で日本が失いつつある「徳」にあるというのは
皮肉です。

アベノミックスの成長戦略には
規制緩和とか金融緩和とか欧米が失敗した
西洋の資本主義が崩壊した政策を
踏襲しようとしている。

西洋列強の植民地争奪戦に
明治日本が影響を受けたのと同じ道を進んでいるように
思います。



3.事例研究:
伊那食品工業の「社是を実現するための心掛け」
(http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c0ikcgw0olg4zu49yjJ6R)

■日本語で「社是」は現代経営用語では
「ビジョン」「経営理念」などが使われていますが
「いい会社をつくりましょう」など
日本人の感性に訴えてくる用語だと思います。

又「心掛け」などは
「経営方針」「企業ポリシー」が一般的な
現代経営用語かもしれません。

しかし「心掛け」の方が
心がこもっていて分かりやすいですね。


■伊那食品の場合

「遠くをはかり、
進歩軸に沿う研究開発に基づく
種蒔きを常に行います」
 
「永続のために、適正な成長は不可欠です。
 急成長をいましめ、
環境と人との調和をはかりながら、
末広がりの堅実な成長をめざします」

としています。

「遠くをはかる」というのは
二宮尊徳の言葉で短期の利益を追求するのではなく
じっくりと企業体質を変える思想です。

■「収益性、財務、営業力、開発力、取引先、
知名度、メセナ等について企業規模との好ましいバランスを
常に考えて行動します」

これらの「心掛け」とは
方針とも戦略とも言えます。

「心」を掛けることは
「心」を「何かに置くこと」であり、
成すべき戦略を立案するときの優先度を
示す言葉ですね。

心掛けがなければ
社是は実現しないし、
戦略も生まれない。

「心掛け」
日本的マネジメント用語としては
良い言葉と思います。


●ご質問ご意見は気軽に
返信でご意見よろしくお願いします。

imaoka@bizdyn.jp

今岡善次郎


■■■■■寄付金のお願い■■■■

いつもご寄付ありがとうございます。

何度も寄付頂いた方、
個別にお礼メール差し控えますが
大変感謝申し上げます。

これからもあらためて
学生や無職の人でマネジメントを学びたい人のために
ご寄付(お布施・献金)お願いします。

金額やお名義は問いません。

請求や領収書など入金管理はしません。

一口月500円(ワンコイン)を
ベースとして随時受け付けます。

年間まとめ(6000円)、
半年(3000円)
月次(500円)もOK。

寄付金(お布施)箱(口座)

三菱東京UFJ銀行
新宿中央支店(469)
口座番号 5324740
口座名義 株式会社 ビジダイン


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株式会社ビジダイン
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c0ikfgw0olg4zu49yjAg3
多摩大学大学院客員教授
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c0ikggw0olg4zu49yjoGr
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部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織
の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。