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                   第275回   
     ★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★ 
     
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「ドラッカーと東洋思想」


●連休最後の休日の朝
台風18号の上陸で自宅にこもって
テレビを見ていたら電話がかかってきました。

「もしもしジイチャン、僕だよ」
とかわいい子供の声がしました。

「おじいちゃんの日だから電話したんだよ」

そうか、
今日は敬老の日か。

●昔、妻が敬老の日には子供達に
両方の実家の僕達の両親である、
ジイチャン、バアチャンに電話させていたことを
思い出しました。

敬老の日の対象者になったのだ。

家族も会社も政治も
去る人と来る人がいて
人と人が繋がって社会は安定しています。


●自分一人が単独で生きているのではない。

時間的にも空間的にも繋がっている。

ドラッカーの社会生態系と
仏教の諸法無我の思想は共通しています。

諸法無我とは一切の事象(諸法)は、
無数の因と縁の関わりで存在していて、
他と関わりなく単独で存在しているものはない
ことを言います。

1つの網の目はその目だけで単独に存在するのではなく
隣り合う目があって初めて1つの網の目の形を成す。

隣り合う網の目があって
自分である網の目が存在している。



●ドラッカーは「顧客は誰か」すなわち
誰のために仕事しているかかを問えといった。

顧客がいて自分が存在しているのだと。

ドラッカーマネジメントの原理は
社会生態系で生かされていることに感謝して
社会に返す仏教思想にも似ています。

自分の利益だけを考える「自我」だけでは
社会生態系の中で長く存続できないのです。


ドラッカーマネジメント塾
初回は仏教など東洋思想との関連で
ドラッカーを紹介します。



■■■第6期 2013年秋期開講のお知らせ
コミュニテイカフェ「ドラッカー塾」ご案内■■■


<開講日と初回テーマ>

週末コース初回10月5日土曜日15:00〜
平日コース初回10月10日木曜日18:30〜

事例研究「アンパンマン・二宮尊徳・ドラッカー」

テーマ1「塾コンセプト ドラッカーとマネジメント」

テーマ2「ドラッカーの枠組みでみる人間の本質」



ホームページ

http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c0f852w0nlj4log9r90Yo

チラシ

http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c0f862w0nlj4log9r9ChX



facebookで様子紹介

http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c0f872w0nlj4log9r9jfF

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さて、
本日のテーマ
===================
1.地獄と言う現実に向き合う
2.自由と機会の平等
3.アイリスオーヤマの「生活者視点」
===================
 
 
1.地獄と言う現実に向き合う


■ドラッカーも白隠禅師の思想に触れていたようです。

白隠禅師の思想の根本は矛盾の統一だと
私は解釈します。

当所すなわち蓮華国(れんげこく)
(ここは天国だ)

この身すなわち仏
(そのままの自分は立派な人間だ)

■同じフレーズがたくさんあります。

衆生本来仏なり
(普通の人間だれでも立派な人間だ)

地獄そのまま浄土なり
(地獄はそのまま天国だ)

苦しみの解除は苦しみから逃げることでは
適(かな)えられない。

徹底して地獄に生き抜くことだ。


■松原泰道師が面白い事例を紹介しました。


事業に失敗して破産し自殺を決意した男が
白隠禅師が書いた書を見て
立ち直った。

その書には何が書いてあったか?

南無地獄大菩薩(なむじごくだいぼさつ)
とあった。

地獄を菩薩とあがめよ。

■地獄の現実の中で
それを受け入れて全生命力をかけて
死ぬ気でやれ。

天国と地獄と
理性から見たら対極にある別の世界が
精神から見ると統一される。

現場の行動によって矛盾が統一される。




2.多数派の横暴、少数派の横暴


■日本では小澤一郎が
二大政党制の政治改革を目指しましたが
失速しました。

二大政党制はイギリスとアメリカでは
歴史的に定着していますが
ヨーロッパ大陸と日本では
少数政党が乱立しています。

ドラッカーによると二大政党制は
多数派の横暴を抑え、
しかも少数派の横暴も抑える
良いシステムだと言います。


■多数派による絶対支配の阻止こそ
イギリスの二大政党制の役割であって
目的だった。

絶対支配の阻止によって自由を守る。

一方ミニ政党の乱立は
極小の政党に地位と権力と交渉力を与える。

そして社会の分裂を招き秩序ある政治が
不可能になる。

■ナチズムの興隆は
過激派が議席を取る多党制において
民主主義政権を弱体化させたことが
一因だった。

一人、あるいは少数の理性主義エリートが
台頭(たいとう)するシステムに問題があった
とドラッカーは考えました。

確かに日本でも
野田民主党政権の末期、
少数政党が台頭し乱立して混迷する危険がありました。

安倍政権では自民党が多数派になって
横暴な絶対支配になる危険は残ります。

■ドラッカーによる西洋社会の分析では
理性主義は完全性を求めて自由を犠牲にする。

日本的言うならば
「知」に働けば「窮屈」になる。

理屈っぽいと偏狭になる。

どこの組織にもいます。

多数派にしろ少数派にしろ
横暴なリーダーは日本では長続きしない。

曖昧でいい加減だと言われる日本社会は
もしかしたら健全なのかもしれない。



3.事例研究 アイリスオーヤマの
「デパートメントファクトリー」
(ホームページより)

■アイリスオーヤマの本格的な海外生産拠点づくりは、
1996年の「大連アイリスオーヤマ工貿有限公司」設立
を第1歩としてスタートしました。

現在、中国では2011年11月に完成した蘇州工場を加え、
8つの工場が稼働し、
さまざまな素材の商品を生産しています。

■2006年には、
世界最大規模の自動倉庫を持つ物流センターが完成し、
年間約2万3000本(20フィート換算)のコンテナを
日本へ出荷しています。

大連を中心とする中国の工場は
メーカーベンダーシステムという
サプライチェーンの中枢を担う
重要戦略拠点となりました。 


■デパートメントファクトリーというコンセプトも又
アイリスオオヤマのオリジナルなビジネスモデル
と言えます。

中国・大連の7工場ではプ
ラスチック・金属・LEDなどさまざまな素材を取り扱い、

生産される商品のカテゴリーも
LED照明・家具・電機 製品など多岐に渡ります。

アイリスオオヤマこれらの7工場を
「デパートメントファクトリー」と総称しています。

素材やカテゴリーの枠を超えて
新たな市場を創りだすアイリスソリューションは、
多品種・少ロット生産に対応できる
デパートメントファクトリーがあって
こそ実現しているのです。

■メ―カ―ベンダーシステムと
デパートメントファクトリーを実現する
世界最大規模の物流センターがあります。

5万パレットという
世界最大規模の自動倉庫を有する
「大連アイリス物流センター」では、
デパートメントファクトリーで生産される多品種の商品を、
すべてコンピューターで入出庫管理いる。

その膨大な収容能力は、
お取引先様専用の在庫を持つことも可能であり、
お取引先様の物流センターや店舗に直接納品する
コンテナ直送においても、
多品種のアイテムを適切な数量とタイミングで
出荷できるという。

生活者視点の「心」も
メ―カ―ベンダーと言う「頭」も
デパートメントファクトり―や
ITを駆使した大型自動物流センターである
「身体」という道具があってこそビジネスの「技」
が光るのです。


●ご質問ご意見は気軽に
返信でご意見よろしくお願いします。

imaoka@bizdyn.jp

今岡善次郎




■■■■■寄付金のお願い■■■■

いつもご寄付ありがとうございます。

何度も寄付頂いた方、
個別にお礼メール差し控えますが
大変感謝申し上げます。

これからもあらためて
学生や無職の人でマネジメントを学びたい人のために
ご寄付(お布施・献金)お願いします。

金額やお名義は問いません。

請求や領収書など入金管理はしません。

一口月500円(ワンコイン)を
ベースとして随時受け付けます。

年間まとめ(6000円)、
半年(3000円)
月次(500円)もOK。

寄付金(お布施)箱(口座)

三菱東京UFJ銀行
新宿中央支店(469)
口座番号 5324740
口座名義 株式会社 ビジダイン


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株式会社ビジダイン
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多摩大学大学院客員教授
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c0f8b2w0nlj4log9r90I9
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部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織
の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。