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第250回
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『日本とドラッカー』
●3月22日 田中尚輝氏の
NPO法人市民福祉団体全国協議会主催講演会
「日本のNPOに求めれるもの〜ドラッカーから学ぶ」
に参加しました。
ドラッカーから直接学んだ田中弥生さんから
僕も始めて聞くトピックも多く参考になりました。
晩年のクレアモント大学でのドラッカーの講義は
マネジメントと言うより
「江戸時代の日本に文化」だったと。
江戸時代の教育を受けた明治の財界指導者
「論語と算盤」を書いた渋沢栄一を
ドラッカーは高く評価していました。
また江戸時代の教育を受けた下級武士の
明治維新も絶賛していました。
明治維新は日本の西洋化ではなく
西洋文明の日本化だったと
ドラッカーは言いました。
ドラッカーは日本人に日本人のルーツを
教えているような気がします。
●3月23日 IT関係のSEMS研究会で今度は僕が
「日本的経営とドラッカー」と題して講演しました。
世界に有名になったトヨタ式生産方式と
開発者の大野耐一氏の日本的風土という言葉で
説明する日本的経営思想。
大野氏から学んだと言うTOC(制約理論)で有名な
ゴールドラット博士との相違点。
「和」というチームスピリットと
日本古来の思想を紹介しました。
儒教や仏教も
明治における西洋の日本化のように
中国ともインドとも違う日本化だった。
和魂洋才、和魂漢才で
日本人の根本は「才」ではなく「魂」である。
日本に「魂」が無ければ根本を失う。
●3月25日 神奈川県湘南地域で介護事業を
華々しく展開している
湘南乃えんグループの管理職研修で
「ドラッカーからマネジメントを学ぶ」と題して
講演しました。
マネジメントもリーダシップも
人を使うことではない。
介護者、要介護当事者と家族、事業組織
みんな網の目(ネットワーク)で繋がっている。
網の目は仏教の「諸法無我」で、
一切の事象(諸法)は、神ではなく
無数の因と縁の関わりで存在していて、
他と関わりなく単独で存在しているものはない、
という思想です。
ピーター・F・ドラッカーが
「部分である人間は全体の関係の中でしか存在できない」
と言っていたのは
仏教など東洋思想の影響があると思います。
対立や孤立、分裂ではない。
それぞれの位置と役割を認識し使命を
持って仕事をすることが
マネジメントであり、リーダーシップであると。
●第5期コミュニテイカフェ「ドラッカーマネジメント塾」
4月開講します。
週末コース4月6日(土曜日)
平日コース4月11日(木曜日)
開講テーマ
・ドラッカーのマネジメントとは何か:
東洋哲学、脳科学との関連
・ドラッカーの人間観
詳しくは最後のチラシのURL
ご覧ください。
さて、
本日のテーマ
===================
1.煩悩具足の凡夫.
2.多数派は正しいか
3.組織の横串を通すシステム(SCM)
===================
1.煩悩具足の凡夫.
■法然を師とし浄土真宗を開いた親鸞は自分を
「煩悩具足の凡夫」
(喜怒哀楽に満ちた普通の男)
と言いました。
自分は「仏」(理想とする人間)ではないと。
■自分は日々不安な生活を送り、
善も悪も明確に理解しているわけではない。
人間がすることは
空しいことで真実なことは
何もない。
ただ念仏を唱えて
「仏」(理想とする人間)になろうと
しているだけだ。
■非僧非俗(ひそうひぞく)
すなわち、出家でもなく在家でもない。
妻を持ったし子供もいる。
自分を優れた人間とも思わないし、
そんな誇りもない。
■親鸞は凡夫として
庶民と同じ視点に立ち
どう生きるかを
自分で実践し人にも進めていたのです。
そして今日まで日本国民にも大きな影響を与えています。
日本化された仏教は「凡夫」と「仏」の
境界が明確ではない。
大衆とエリートの区別もない。
人間と神の区別もない。
一人ひとりが悩み考え日々自分を律することで
救われると説いたのです。
誰しも安心して修業できますね。
2.最適な政府を作ることはできない
■ドラッカーはマネジメントを語る前は
社会を維持する政府はどうしたらできるか、
考えていました。
アリストテレスの哲学も
優れた政府をどうするかがテーマでした。
■そして到った結論は
優れた政府を普遍的に恒久的に作ることは
できない、ということでした。
ヒットラー政権もソ連共産党政権も
優れた政府を目指すものでした。
アメリカのビジネススクールも
優れたマネジメントを目指していました。
■ヒトラーは悲惨な悲劇を生んだ。
スターリンのソ連も官僚システムで崩壊した。
中国共産党政権も、腐敗と格差を生んで
持続性に懸念が出ています。
アメリカのMBAもエリートや一部資本家の
カネ儲けに貢献しても
失業を増やし、格差を生むだけの専門家を
作った。
■優れた政府や優れたマネジメントは幻想である。
というのがドラッカーの結論です。
それではどうするか?
自由な政府、自由なマネジメントが
社会を持続させると。
一人ひとりが無関心ではなく、
自律して考えて行動できること。
正しい政府や正しい経営者だけなら
人々は自由に考えて行動することを放棄する。
現場が強い日本はトップが優れていないことが
有利になっているかもしれません。
3.日産の戦略
■トヨタ式経営が大野耐一氏によって
代表されているわけではありませんが、
彼の著作でトヨタ式生産のみならず
経営哲学が広く知られました。
日産のゴーン革命も
ゴーン氏自身のマスコミ登場によって
よく知られるようになりました。
トヨタはミクロな現場レベルの実践的な思想が、
日産はゴーン氏のマクロな戦略的思想が
特徴的です。
ルノ―との提携で
車台(プラットフォーム)を共通化したり、
サプライヤ(部品メーカー)を
再編したりする大胆な戦略で注目されました。
■日産とルノーの全世界の工場の生産性を分析し
部品コスト、為替、物流費など
比較検討し最適な再編を決めました。
分析の結果、日産とルノーの違いが浮き彫りになった。
日産の工場労働者一人ひとりの熟練度と生産性は高いが
熟練者を前提にした作業システムになっている。
ルノーは技能は低いが、技能が低くても
生産出来る作業システムになったいた。
グル―バルに展開する時
戦略的な選択が可能となった。
■工場の役割、再編をグル―バルに進めた。
特に話題になったのは
国内の系列部品メーカーの再編だった。
多くの資本系列を見直し、株式を売却して
系列を外した。
親子関係のもたれ合い、依存関係を
ドライにメスを入れて
新聞紙上で話題になりました。
■日本人が一番躊躇するのは
系列に含まれる人間関係、
共同体を切ることです。
良い悪いの判断はできません。
もたれ合い依存関係が共倒れになるか、
助け合いの共存共栄になるかの
微妙な状況になっていたことは事実でしょう。
明治以降の日本は
欧米の戦略的思考に完全に馴染んでいない。
違和感を感じながらも
日本人にあった戦略思考が必要かもしれません。
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●第5期コミュニテイカフェ「ドラッカーマネジメント塾」
4月開講します。
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平日コース4月11日(木曜日)
開講テーマ
・ドラッカーのマネジメントとは何か:
東洋哲学、脳科学との関連
・ドラッカーの人間観
初回は見学だけでの結構です
から奮ってご参加ください。
場所、アクセス、時間、料金はチラシをご覧ください。
チラシ
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