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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　第779号
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「物に本末あり事に終始あり、前後するところを知れば即ち道近し」


目次
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〇前書き   「無心なヒラメキ」
〇本文    「ペダルで動く機械コンテストの成功事例：プロジェクトの使命感・緊迫感」
〇編集後記 「中江藤樹の知行合一」
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いつもお読みいただきありがとうございます。


令和5年7月5日水曜日メルマガ配信します。


〇前書き   「無心なヒラメキ」

■日本経済が長期低迷していると
言われて久しいが、かっての日本の高度成長に貢献した
トヨタ生産方式のイノベーションの秘訣は何だったか？

豊田喜一郎氏や大野耐一氏による
切迫した苦境から生まれたジャストインタイム。

過剰在庫による経営危機の中で必死に考えた。

■現状分析による現実把握
生き残りへの猛烈な意欲
現実から離れて広く世界を見回す感性と知恵
 
そして潜在意識と宇宙から来る無心なヒラメキ

人も組織も生態系の一部であるという俯瞰的思想が
ヒラメキを生んだ。

■小さくは発明コンテストから
企業の生き残り成長、国家の発展迄
ヒラメキのデザイン思考が必要である。

江戸時代の陽明学者 中江藤樹の言葉に
「知行合一」など
イノベーションプロジェクトのマインドセットに役立つ
名言があります。

「物に本末あり事に終始あり、前後するところを知れば即ち道近し」





〇本文
■さて、
本日のテーマ
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「ペダルで動く機械コンテストの成功事例：プロジェクトの使命感・緊迫感」

「デザイン思考が世界を変える」(テイム・ブラウン、千葉敏生訳早川書房、2019年）」より
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■グーグルと自転車メーカーのスペシャライズドで
共同で主催したデザインコンテスト
「イノベーションか死かーペダルで動く機械コンテスト」
の成功事例がある。

最優秀チームの出だしは遅かったが
5人の勤勉なデザイナーと支援者達は

緊急性の高い問題
「発展途上国に住む１1億人が清潔な水を飲めずにいる」
に挑戦した。


■数週間のブレーンストーミングとプロトタイプ政策に集中した。

移動式にするか固定式にするか？

自転車の後ろにトレーラーを引くか、既存の荷台を使うか？

いろいろ模索した。

実用的なプロトタイプを創って試した。

■そうして生まれたのが
飲み水を運びながら濾過できる
三輪車「アクアダクト」だ。

テクノロジーはペダル駆動

予算はゼロ

そして動かしようのないデッドライン

という制約があった。


■アクアダクトチームの行ったことは
大学や企業の大半の研究室とは正反対だった。

大学や企業の大半の研究室の目的は
予算を獲得することで
プロジェクト期間を際限なく引き伸ばす。

資金が枯渇すればプロジェクトは
終了するだけである。

要はプロジェクトへの使命感、緊迫感
がデザイン成功の秘訣のようである。




〇編集後記（中江藤樹の知行合一）

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
知行合一（ちこうごういつ）は、中国の明のときに、王陽明がおこした学問である
陽明学の命題のひとつ。知（知ること）と行（行うこと）は同じ心の
良知（人間に先天的に備わっている善悪是非の判断能力）から発する作用であり、
分離不可能であるとする考え。
王陽明は、知って行わないのは、未だ知らないことと同じであることを主張し、
知っている以上は必ず行いにあらわれると述べた。
江戸時代初期の陽明学者である中江藤樹や幕末の頃の陽明学者や
維新の志士たちに大きな影響を与えた。
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