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第482号
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「ドラッカ―の窓から考える:抽象的理性主義のスローガンが生む悲劇」
10月11日水曜日のメルマガ配信します。
今日もお読み頂きありがとうございます。
秋となりましたが夏日がぶり返しています。
しかし明日あたりから気温がぐっと下がり
本格的な秋になるそうです。
女心と秋の空といわれるくらい
南の熱い高気圧と北の寒い高気圧に挟まれた前線が
南北に振動しており気温も振動しています。
■10月7日土曜日は日本人としてドラッカーを日本に紹介した
大御所の先生方や出版に関わった知識人による
「ドラッカーの窓から明日を考える研究会」 10周年イベントに
幹事の一人から案内されて参加しました。
半世紀前からドラッカーと親しく
「現代の経営」を日本に紹介した野田一夫先生や
ドラッカーと身近に接しドラッカ―の青年期の
人生の生き方の動機や思想に詳しい田中弥生氏。
現役の企業人のドラッカー研究者の講演を興味深く傾聴しました。
8年前にドラッカー思想をもとに脳細胞の轍を作ろうと
決心しドラッカー思想に関連する記事を配信している
僕にとっては自分の思考癖を確認する良い機会でした。
田中氏の「社会とのかかわりでの位置づけと役割」が
社会生態学者ドラッカーの本質だというのは
僕も考えていました。
■ドラッカーは未来予測はしませんでしたが
どんな会社や、どんな組織や、どんな社会を作るか
過去と現在の、すでに起こった現実の観察から
明日の洞察を得るヒントを
与えてくれます。
組織マネジメントから人の生き方、社会政治の在り方まで
答えや予言ではなく自分で考える
示唆に富む思考の枠組みを提供してくれます。
例えば
衆議院総選挙をドラッカー思想からどう見るか?
「保守自民・公明・こころ」、「保守希望・維新」、
「リベラル立憲民主・社民・共産」の
3極となりました。
保守とリベラルの違いは
日本の対外的位置づけと役割について
外部と内部同時に考えてバランスを重視するか
内部のあら捜しにしか目がいかないかの違いである。
あるいは
外からの国難を観察する現実主義の保守と
平和は自国の問題とみているリベラルとの
戦いだと言えるかもしれません。
国家の争いの原因を歴史と現状を観察して
これから国をマネジメントする政党はどこかよく考えないと
大変なことになる。
■企業は
株主、顧客や取引先や従業員、外部内部のステークホルダー
全方位で現実認識して自社の役割と位置づけ
の舵取りが必要です。
政治家も国内外の現実をしっかり把握して
優先順位を間違わないで欲しいものです。
振動力学で言えば
変革への慣性抵抗を小さくする革新か
外乱の影響を無くす慣性抵抗を大きくする保守か。
歴史的には
革新は常に抽象的理性主義のスローガンを
掲げて大きな犠牲を生んだ。
さて、
本日のテーマ
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「抽象的理性主義は不自然で無理のある願望」
「日本人の価値観」立花均、ぺりかん社)より
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■青年期にマルクス主義にかぶれるが成人となって
保守的思想に変わる知識人が多い。
自分も社会も絶対的価値や完全性を求め
生命も社会も永遠であると錯覚する。
青年期過ぎて壮年老年期もそのような
願望や夢に生きる万年青年もいないわけではないが
いつまでも「青い」とみるのが
日本では一般的ではないか。
■大人になると人生の現実や人間観や社会観が
理性的記述された書物の世界とのギャップに遭遇する。
その時現実を優先するか理論的な書物を優先するかで
大人になるか永遠の青年で終わるかに分かれる。
現実の実践者となるか世の中が悪いといつまでも「青臭い」
議論を続けるか。
青臭い永遠の青年は絶望すると
ニヒリズムに陥り、世の中を否定する。
場合によってはテロリストに陥る。
■立花先生が引用する哲学者、木田元によると
西洋の現代の思想界には抽象的な世界、すなわち
「不正不滅不変不動の超自然的な原理」を
追及する考え方がなくなってきたという。
実現不可能な抽象的な理想主義が
「不自然な考え方」とされるようになった。
キリスト教の博愛主義の世界伝道は植民地支配や
民族浄化を生み、
マルクスレーニン主義は官僚支配を生み、大量粛清という残酷をもたらし
そして現代はリベラリズミ、グローバリズムが
世界各地で人々の反感を買っている。
綺麗ごとが裏切られたという感触が
世界に広がっている。
■理性主義と対比する生命主義(感性主義)は
左脳と右脳のように両者は相互に統合されなければならない。
トップダウンとボトムアップが相互に活かさなければならない。
綺麗ごとのスローガンや戦略は
泥臭い実践とセットでなけば
マネジメントは成果をもたらさない。
抽象的理性主義は不自然で無理のある願望であり、
現実の把握と認識の基に再設計が必要である。
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今岡善次郎
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