◆━━━今岡善次郎のマネジメント・メルマガ━━━━━◆
第477号
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「福と禍、善と悪、明と暗、理と感は、正と負の振動現象」
8月30日水曜日のメルマガ配信します。
今日もお読み頂きありがとうございます。
8月も明日で終わります。
■27日の日曜日、
公益財団法人丸和育志会の奨学金選考委員の一人として
全国から特色のある大学からの13人の大学生、大学院生の
応募者と面談しました。
https://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/g0wgtjt09sbqsl2speV1L
母子家庭で経済的困難の中で勉強や研究意欲を
支える制度です。
専門は色々ですがいろんな困難の中でどのように
自分を動機付けしているか
自分の強み、コアコンピタンスは何かと質問してみました。
人の役に立つことを動機付けとし
辛抱強さを自分のコアコンピタンスにしているという
平凡だが大事なことを答えており
好感の持てる応募者達でした。
経済的な苦難も病気も地震は水害も人生の禍ですが
貸与型の奨学金をもらえるというのは福です。
■たまたま雑誌「致知」のメルマガに経済界のトップが
学んだという老子の「禍福糾える塞翁の馬」の寓話が
紹介されていました。
⇒ https://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/g0wgujt09sbqsl2spefOD
【解説】(本田濟・講述)
「禍や福のよる所、
福や禍の伏する所」
の二句は、
独立してとくによく
後世引かれます。
『列子』に塞翁の馬の寓話が
あります。
国境あたりに住んでいる
おじいさんが、
一頭の馬を失くした。
近所の人が悔やみをいうと、
「この禍が福にならんとはかぎらん」
と平然としていた。
しばらくすると、
逃げたと思った馬、
どうやらさかりがついて
いたらしい。
別の馬を一頭連れて
帰ってきた。
この馬が名馬だった。
みんなが祝いをいうと、
「いやこの福が
いつまで続くかわからない」
といった。
息子がその名馬にまたがって
徳井になって乗っていたら
転げ落ちて腕を折った。
近所の人が悔やみをいうと、
「この禍が福にならんとはかぎらん」
という。
またたく間に戦争が起こって、
村中の若者が全部戦死して、
その腕を折った息子だけが
生き残った(笑)。
この寓話のいいたいことは、
禍と福がお互いに
寄りかかっているという
ことです。
***
■福と禍、善と悪、明と暗、理と感・・・
すべて0を原点として正と負を繰り返す振動現象といえます。
長い時間スケールでは人類の価値観も
過渡期の原点を通る振動現象かもしれない。
さて、
本日のテーマ
====================
「人類史における価値観の過渡期現象」
「日本人の価値観」立花均、ぺりかん社)より
==================
■立花先生によると
欧米人の価値観は2〜3世紀のレンジで考えれば、
現代は過渡期にある。
捕鯨禁止や動物を犠牲にする臨床実験への反対運動の過激さは
生命を重視する日本人からみても
過激である。
そもそも人間は唯一理性を持つ存在であり
動物は物や自然と同じように人間が利用する
資源でしかないと考える。
アニマルライツを訴える欧米人は
人間の価値観を保持したままで
自らを持つ理性主義と折り合いをつけるために
動物を人間と同じレベルに引き上げようとする。
一方日本人は人間は所詮動物を変わらない
自然の一部だと人間を特別視しない。
■一方で現代日本人を含めて理性中心の思考からみると
13世紀から18世紀にかけて西洋では奇妙な動物裁判が行われた。
人間の子供を殺した豚などの動物を
厳密な裁判にかけて裁いたという。
キリスト教が社会の規範として強化される前は
日本の自然観である神道と同じ多神教、アニミズムが
混ざっていた。
これも現代と同じように
理性主義が西洋で強化される前の過渡期現象ではないかと言う。
今は我々現代人は科学万能の理性主義が進化進行していると
思い込んでいるが理性万能主義こそ
人間にとって不自然な一時期の価値観ではないか。
■人間の価値観の最初の移行期は13世紀か17世紀の
生命本位から理性主義への以降である。
現代はそれとは逆に
理性主義から生命本位への移行期である。
サンタフェ研究所の複雑系は社会経済を
生命現象としてモデル化する。
企業などの組織と構成員の社員を
器官と細胞と見なす社会生態系とみる
ドラッカーも生命本位の人であったと言える。
■そしてこれはマネジメントの分野でも
欧米では過渡期現象にあるといえる。
ドラッカーだけではない。
カナダのマギル大学教授ヘンリーミンツバーグは
和訳「MBAが会社を滅ぼす」(Managers Not MBA)や
MITの教授 ピータ・センゲの
和訳「学習する組織」(Fifth Descipline)は
理性の代表であるトップマネジメントによる戦略決定ではなく
組織の器官や細胞が自律神経で動くように
一人ひとりが全体の生命を考えて
行動する。
これは生命本位の日本的経営そのものです。
その代表であり世界最強のものづくりを代表する
トヨタ生産方式がリーンオペレーションとして
次世代の経営パラダイムと高く評価したのは
MIOT教授、ジェームズ・ウオ―マットです。
(「世界を変えたマシン」1990)
マネジメント論もMBA的戦略論から
現場中心のオペレーションマネジメント論への
過渡期にあると思います。
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今岡善次郎
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科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
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