◆━━━今岡善次郎のマネジメント・メルマガ━━━━━◆
第333回
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「ドラッカーで読み解く和魂経営」
10月29日水曜日
急速に季節が動いています。
季節の変化に従って人間の自律神経も交感神経と副交感神経が
大きく振動します。
日本人の感性はこの季節感によって育まれていると
思われます。
■10月27日月曜日
僕が担当する多摩大学大学院講座「ジャストインタイムとSCM」
でトヨタのイノベーションを起こした大野耐一氏のもとで
自らイノベーションに携わった金田秀治氏にゲスト講師
お願いしました。
日本経済新聞社からのベストセラーもあり、
大野耐一の思想の継承者でもある金田氏の2時間に及ぶ
講話は受講者に共感と強烈なインパクトを
与えました。
講話後の懇親会の写真をfacebookにアップしました。
↓
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0fj9wv0bn3kklneqiqoX
印象的だったのは大野耐一さんの口癖
・困り方が足らん、困れば知恵が出る
・儲けると儲かるは違う、儲かる仕組みを作れ
・不可能だ錯覚していないか
・在庫は無駄ではなく罪悪だ
・徹底的にやれ
・繋ぎは助けあいであり、そこで勝負が決まる
■一人ひとりが誰もが無限の可能性(仏性)を持ち
人と人が繋がり助け合う「和」を持って
徹底的に「思い」を追求する。
製造業に限定しない
日本的経営のモデルだと思います。
欧米の研究者がたくさんいるトヨタ式経営は
日本でももっと研究する価値があると思います。
社祖の豊田佐吉の言行録である豊田綱領では
二宮尊徳(金次郎)の思想を引き継いでいる。
モノづくりの原点、
コメ作りの江戸時代の産業経済戦略実践者であり、
その功労者である二宮尊徳が戦後忘れられている。
冨岡製糸場は明治初期に日本の絹織物産業を世界NO1にした
流れのなかで自動織機を開発して世界の紡績産業に貢献した
豊田佐吉。
そして現代世界に製造業にパラダイムシフト起こしている
トヨタ自動車。
確実に引き継がれている「和魂経営」なるものが
存在している。
日本的経営の欠点だけをあげつらう風潮を排して
しっかりした和魂経営を体系化する「知」が
日本にはたくさんあります。
そしてそれはドラッカーの
人間学によるマネジメント原理で説明できます。
「ドラッカーで読み解く和魂経営」を探究する
今岡‘塾‘ご案内します。
■■■青梅街道 新中野
今岡‘塾’(ドラッカー塾)第3回ご案内■■■
今岡のテーマは
「ドラッカーのマーケティングとイノベーション」です。
マーケティングとイノベーションの概念は
個人や組織や社会にも当てはまる思想的道具と考えています。
11月6日(木)と8日(土)それぞれ
素晴らしいゲスト講師紹介します。
■11月6日木曜平日コース
ゲスト講師 馬場様のテーマは
「TOCとドラッカーをツールとした
開発現場のプロジェクトマネジメント」
(リコー画像システム開発本部グループリーダー馬場 圭三様)
<骨子>
大企業のエンジニアとして、グループリーダーとして
ゴールドラット博士のTOC(制約理論)に基づく
CCPM(クリティカルチェーンプロジェクトマネジメント)
の思想で試行錯誤重ねました。
今岡ドラッカー塾に参加してそのエッセンスを
グループの勉強会に取り入れて
ソフトウエア開発プロジェクトのマネジメントを実践しています。
リコーの紹介、担当しているインジェットプリンターの
製品紹介とともに開発プロジェクトのマネジメント
実践のご紹介します。
<講師プロフィール>
1985年 株式会社リコー入社
ファクシミリの制御ソフト開発、PCFAXの開発、FAXベースMFPの開発
2005年 LP(Laser Printer)事業部発足
ローエンドコントローラ
2008年 GJ設計センターに異動
インクジェットプリンタの開発
現在は、インクジェットプリンタ、ローエンドLPの開発に従事
専門は組み込みソフトウエア開発
休日は小学生のソフトボール指導
********
■11月8日土曜日週末コース
ゲスト講演と
華々しい経歴の講師紹介を紹介します。
演題モノづくり やる気醸成と技法の活用」
(NS管理技術研究所代表 鈴木甫)
<骨子>
モノづくり革新の秘訣は、
やる気の醸成と技法の活用(Use Ware:頭と技法は使いよう)
にあります。
鈴木様はは、国内・海外を通じて、戦略から現場改善に至るまで、
実践的な方法で、複雑な問題をシンプルに考えて、
他の専門家がギブアップしてしまう課題を解決してきました。
「このコツをやる気のある皆さんに
是非とも伝授してまいりたいと思います」とのことです。
<講師プロフィール>
1961:東工大経営工学卒
1961-1993:富士製鐵入社(室蘭、本社、広畑、釜石)と停年まで勤める
1971:米国ミシガン大学留学(Maste of Science)
1979-83:ベネズエラ国営製鉄技術指導
1984-90:JICAシンガポール生産性向上プロジェクト長期専門家
1990-93:日本生産性本部・アジア生産性機構APOで生産性向上指導
1994-2000:JICAタイ生産性向上プロジェクト長期専門家
(戦略から現場改善まで、総合的実践的コンサル法でシニアコンサルタント育成)
2000-2012:JICA, APO, 欧州復興開発銀行で、ベトナム、中央アジア、
モンゴルで生産性向上・ビジネスプロセス開発指導
2007-10:海外経験を通じて
‘日本の物づくり技術の地盤沈下’を目の当たりにし、
「日本をどげんかせんとイカン」とNS管理技術研究会で
国内企業の支援にあたる
2011- :一般社団法人NS管理技術研究所を設立、
理事長として管理技術の伝承と企業支援(モノづくり革新)を推進中
鈴木様紹介ホームページ
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0fjawv0bn3kklneqiV0p
<実績>
日本的経営の技法を統合した Integrated Productivity Improvement(IPI)を開発し
APOから英文で出版(2分)
それまでTQC, トヨタ生産方式(JIT), TPMなどバラバラだった個別技法を
5S, IE, QCを含めた統合的方法として確立し、
シンガポール産業発展に大いに寄与。
20年に亙る海外技術指導の経験を生かした
「海外物づくり実践マニュアル(日英対訳、中国語CDあり)」を
日本生産性本部で開発、海外赴任者への研修指導にあたる。
コスタリカでの中南米競争力強化国際ゴングレスで
Use Ware(マネジメント技術の効果的活用の極意)発表
技術士会報のINTERVIEWに、
(仕事の)プロへの道と経営工学のルネッサンスに掛ける熱い思いを語る
あるプロジェクトで金をかけずに、
コスト▼1.5億/年(工数▼25%)、工期▼11週→4週の改善
母校経営工学同窓会のWEB経友会誌に
「経営工学のルネッサンス試論」発表
モノづくり革新のための実践的ガイドブックを
(稲盛和夫流の‘現実になる姿が「カラーで」見えている’ような形で)
シリーズで執筆中
JIS+2D21いきいきしたイメージが浮かぶ戦略
JIS+2D22いきいきしたイメージが浮かぶリスクマネジメント
JIS+2D23いきいきしたイメージが浮かぶ生産管理、・・・
●スポット参加者大歓迎です。
ホームページご案内します。
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0fjbwv0bn3kklneqikcS
今岡‘塾‘コンセプト
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0fjcwv0bn3kklneqinpV
開催要領場所アクセス
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0fjdwv0bn3kklneqiY9R
開催日程
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0fjewv0bn3kklneqiphu
●スポット参加者
講義のみ4000円、カフェ参加込み5000円
2周目以降の方は
講義のみ2000円、カフェ参加込み3000円
是非皆様のご参加お待ちしています。
参加日を選択の上、お申込下さい。
imaoka@bizdyn.jp
までご連絡下さい。
今岡善次郎
さて、
本日のテーマ
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1.人の決心は電気モーターのスイッチ(森信三全集幻の講話 )
2.日本と欧米の政府の役割
(ドラッカー「ポスト資本主義」)
3.事例研究:PDC(プラン・ドゥ・チェック)管理サイクル
からの脱却
「システム再構築入門」(金田秀治、ぱる出版)
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1.人の決心は電気モーターのスイッチ(森信三全集幻の講話 )
■やればいいことだと分かっていてもやらない。
指示命令されてやる。
自主的に自分で考えてやる。
この違いは決心の問題だと森信三は言います。
■人の決心は電気モーターのスイッチである。
だれもモ―タ―の能力はあるし、電気は来ている。
やれば出来るが決心をしない。
決心をして習慣にすることが人生を変える。
決心をして3日続ける。
それが10日になり30日になり、2ヶ月、3ヶ月・・・1年。
そうすると3年続き、5年、10年となる。
■ドラッカーによると成果をあげるマネジメント能力とは
知識や知性や情熱ではなく、習慣であると。
習慣を作るのは「勇気」であると言った。
「森信三の決心」と「ドラッカーの勇気」は重なります、
■森信三は言います。
多くの場合、100日続けることだと。
一つのことを決心して100日間続けると
習慣になる。
道が開けて半年、1年、・・・
人生が変わる。
2008年7月の決心して始めたこのメルマガ
間もなく6年半になります。
2011年4月に始めた今岡塾(ドラッカー塾)
3年半になります。
確かに人生変わった!
2.日本と欧米の政府の役割
■ドラッカーの観察によると
第1次世界大戦とだ2次世界大戦を経て
世界は巨大国家へと変貌した。
戦後の平時においても強大な軍事力を維持強化する
冷戦も1890年代のドイツの政策の延長線上にあった。
民主主義国家も共産主義国家も手段は違うけれども
政府は社会や経済の主人(制御者)として
権力が集中した。
■そもそも国家は国民、市民の擁護者として
意図されたものであったが、
次第に社会の主人になっていった。
その理由は戦争によって政府の支出が増大し、
租税国家として権力が増大したことだった。
戦争だけではなく国家の福祉政策も政府に権力を
許す結果になった。
マルクス社会主義の潮流と戦うためにビスマルクが
発明した医療や年金の制度が国家を「主人」にした。
■つまるところ政府の役割と国民の関係は
トップマネジメントと社員の関係と同じく
「個と全体の関係」であり、
どんな形が秩序をもたらすかが問われる。
日本と欧米の政府の役割の違いが
日本的経営における
トップマネジメントと社員の役割の違いに
類似するのではないか。
ドラッカーによると
日本政府は欧米の政府に比べて
控えめで自制したものである。
新興国政府も欧米と同じく
社会と経済をコントロールしようとしている。
■必要が無いのに軍事力生産を強化し、軍事製品在庫を
増やし、兵士を雇用する軍事経済が20世紀の延長で
続いている。
日本は防衛隊国になってはいるが経済規模に比べて
控えめである。
もともと古来からの日本人は兵農分離しておらず
平時の兵力は最小限にして事ある時は農民兵となる伝統があった。
日本は欧米に比べて
政府など中央の権力は控えめであり、
トップ経営者の権力より現場の工夫が重要視されてきた。
3.事例研究:PDC(プラン・ドゥ・チェック)管理サイクル
からの脱却
「システム再構築入門」(金田秀治、ぱる出版)
■戦後日本の製造業に米国の品質管理(QC)が
デミング博士によってもたらされた。
PDC(プラン・ドゥ・チェック)管理サイクルは
デミングサイクルといって
計画し実行しチェックすることを繰り返す
ことで品質向上がはかられた。
作業改善とは標準化された活動の
繰り返しによって達成される。
■主たる改善対象は品質改善であり、
統計的手法を応用し、やがてTQC(総合的品質管理)として
経営全体の経営品質改善に繋がりました。
やるべきこと(WHAT)が決まっている場合は
どうやるか(HOW)を連続に繰り返す。
PDCは後者であると金田氏は言う。
■ところが人々の生活や要望は変化し、
同じことに繰り返すでは社会の需要には答えられない。
繰り返しの定型業務から脱却しなければならない。
イノベーションを目指す
プロジェクト型の業務を立ちあげなければなりません。
HOWからWHAT(何を)やWHY(何故)の問いから
目的を設定しなければならない。
■20世紀後半から21世紀の今日までマネジメントの
パラダイムシフトが必要になっています。
僕は金田氏から、大野耐一から、ゴールドラットから、
ドラッカーから、川喜多二郎から
次に5段階工程管理を思いつきました
A.何をしたいのかの思いを強化する
B.現実を観察調査する
C,方向性・戦略を決定する
D.勇気をもって実行する
E.結果を味わう
この5工程を繰り返す。
●ご質問ご意見は気軽に
返信でご意見よろしくお願いします。
imaoka@bizdyn.jp
今岡善次郎
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いつもご寄付ありがとうございます。
何度も寄付頂いた方、
個別にお礼メール差し控えますが
大変感謝申し上げます。
これからもあらためて
学生や無職の人でマネジメントを学びたい人のために
ご寄付(お布施・献金)お願いします。
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多摩大学大学院客員教授
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部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織
の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。