◆━━━今岡善次郎のマネジメント・メルマガ━━━━━◆
第323回
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「元祖日本的経営の思想家 鈴木正三」
お早うございます。
今日8月27日、
夏も終わりに近づきましたが、集中豪雨など
自然災害いのちを失われた方のご冥福祈ります!
■青梅街道 今岡‘塾‘2014年春期(第7期)は
最終回テーマ
「日本的マネジメントと東西の知の融合」で全コース終了しました。
日本的経営と言えば
近江商法、石田梅岩、中江藤樹が有名ですが
近江商法の思想的基礎を作った
鈴木正三を忘れてはいけないと思います。
商売は仏業であり、シャバ(市場)とは恩恵受け、恩を返す場であり
奪う場ではない。
新自由主義の米国型金融資本主義に違和感もつ日本人ビジネスマンは
江戸初期の鈴木正三の影響を無意識に受けている。
ドラッカーも例外ではない。
このような話をして皆様共感してくれました。
■第7期から過去の塾生の方中心に13人のゲスト講師に
講演して頂きました。
塾生もゲスト講師もバラエティに富み、
お陰さまで大変好評でした!
近日中に第8期(2014年後期)の予定策定します。
7期にお願いした方にも再度お願いしたいと思いますが、
枠が20コマ(一コマ90分)ありますので
是非自分のテーマで講演して見たい方、
第7期のゲスト講師を含めて
本メルマガ返信で
・テーマ
・お名前
・所属
を記してお申込出下さい。
なお、以下のポリシーで運営します。
■ポリシ―(メダカの学校)
「だれが生徒か先生か」
・交流会では人的ネットワークづくりになり相互に
事業機会を作られた方もたくさんおられます。
・ドラッカーの人間学(精神・戦略・実践)の思想と整合性があるもの
を私の方で判断させて頂きます
・講師謝礼はお支払いしませんが当日含め2回分(1万円)の
参加費は無料とします
・申込状況によってはこちらから依頼させて頂きます。
楽しく相互に勉強(修業)する場です!
よろしくお願いします!
imaoka@bizdyn.jp
今岡善次郎
さて、
本日のテーマ
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1.人間の知性の限界(森信三全集)
2.正義と正義の戦い
(ドラッカー「ポスト資本主義」)
3.事例研究:
トヨタのイノベーション
「システム再設計入門」
(玉川秀治、ぱる出版)
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1.人間の知性の限界(森信三全集)
■人間は「死」の問題に直面することによって
有限であることを自覚する。
自らの死ではなく自分の身近な人の死によって
いのちは有限であることを知る。
■治らない病気、癌、アルツハイマーを発病した時
徐々に、永遠に還らぬ死への旅路に出て、
いかなる力を持ってしても
再びそれを呼び戻す「術」は無いことを知る。
人の「死」で有限性を感じても
自己の死に思い到るとは限らない。
普通は、
自分はいつまでも生き得るかに錯覚するのが常である。
■人も物も一旦それが失われるか
失われそうになって始めてその真価に目覚める。
人は自らの限界を自覚することによって
限界を越えようとするスタートを切る。
死を考えるいことが死を超えるいのちの探求になると
森信三は言う。
■個人であれ、組織であれ、国家であれ、
有限なる存在の根底にある利己心が
根本原因となって
有限ないのちに拘り対立、争い、混乱を起こしている。
森信三は科学的知性を超えて
より高次の知性、永遠なるいのちを得る思想を
創造しなければならないと言う。
2.正義と正義の戦い
■労働組合は労働者の権利が最も重要だと信じ、
企業は顧客が最も重要だと信じ
病院は患者を最も重視し、
学校は学生の教育が最も重要だと信じ
それぞれに信念を持って職務を遂行し
自己中心的な信念で社会が抱える課題を解決していく。
■それぞれの組織が
自分の組織にとって正義であると信じ行動することで
全体が調整され最適な社会が形成されるという
アダムスミスの「見えざる手」の理論が
西洋の自由主義の思想であった。
信念による戦いが「正義」対「悪」とは限らない。
「正義」対「正義」の戦いが現実の社会である。
■1953年アメリカ最大の企業GMのCEOだった
チャールズ・ウイルソンは
「GMにとって良いことはアメリカのとって良いことだ」
によって記憶されていると言う。
社会が戦争や災害によって危機に瀕している時は
社会の生存が社会の一部である機関の生存より優位になる。
身体が死に帳面している時、一部臓器の切り捨てによって
生き延びるならばいたし方ないと考える。
企業が資金繰りに困窮して死ぬ運命にある時、
一部門の存続が危うくなることもある。
さもなければ一部が残っても企業が死ねばその部門も
そのままではない。
企業社会の関係も同じである。
■ドラッカーは戦争直後の日本のマネジメントを高く評価した。
「自社の使命を意識して社会によって最善は何か」
「そのために事業機会は何か」と考えて行動した。
現代日本にも残されている経営思想、
時には古臭い道徳染みた苔の生えた思想と揶揄する評論家が
いるが
「三方よし」の近江商法とは
「買い手よし、売り手よし、世間よし」であり、
顧客と自社と社会にとって良いことをしようという
思想である。
正義と正義の戦いは「世間」(社会)という
より大きな機関の正義によって調整される。
3.3.事例研究:
トヨタのイノベーション
「システム再設計入門」(玉川秀治、ぱる出版)
■大野耐一氏の「トヨタ式生産方式」を以前本メルマガで
読み解く連載をしました。
その後、事例研究として日産、伊那食品、ハーマンミラー
を取り上げました。
今日から再びトヨタのイノベーションを取り上げます。
戦国から江戸時代にかけて日本の商人のマネジメントの原理
、近江商法に江戸時代初期、大きな影響を与えた
鈴木正三と言う武士から無宗無派の僧が
実はトヨタの地盤である三河出身だった。
■玉川秀治、本名、金田秀治氏は大野耐一氏の直弟子で
自ら生産の改善(イノベーション)の成功体験を持つ。
金田氏は今岡が担当する多摩大学大学院の
講義「ジャストインタイムとSCM」にゲスト講師になって
もらい、何度かお話を伺いました。
金田氏は
一般に経営改善やイノベーションと言われていることを
システム再設計と言う。
「システム再設計入門」は1989年出版されているが
大野耐一の精神をつぐ古典的ナレッジである。
■経営環境が変わり、市場における顧客も競合も「無常」
(固定しない)である。
生きもの、有機システムである企業も「無常」に適応して
行くのが生き残りの法則である。
大野氏や金田氏のように欧米から学びながら
独自に改善を進めた経験を次の世代に引き継いて
共有したいと思う。
■企業をシステムというならば、
それは生きもののシステム、又は
有機システム、あるいは複雑系(コンプレックス・システム)、
ドラッカーの言葉を使えば
生態系(エコシステム)である。
金田氏の「システム再設計」を読み解きながら
企業を進化させる条件を探りたいと思います。
引き続きお付き合い下さい。
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科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
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