◆━━━今岡善次郎のマネジメント・メルマガ━━━━━◆
第311回
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「正しい答えより正しい問い」
お早うございます。
今日6月11日
メルマガお読み頂きありがとうございます。
■7期第5回の今岡‘塾‘は、
社会のための義と自己の確立が
理念、ビジョン、使命が情熱になりイノベーションを起こすという
テーマで話し合いました。
企業理念研究家、青木篤実さんの事例紹介に続いて
ドラッカ―の社会生態学、ピーター・センゲの組織学習理論、
オットー・シャ―マーのU理論、
そして仏教や老荘思想などを紹介しました。
世界は分裂から統合へつながる必然性の中で
理念が重要になってきている。
■さて次回第6回のテーマは「正しい答えより正しい問い」
(戦略をどう創るか)です。
平日コース6月26日木曜19:00〜
週末コース6月28日土曜15:00〜
状況把握、問題解決より問題定義、根本問題、
成すべきことは何か、孫子の兵法、ゼロ戦の坂井三郎、
診断から処方へ・・・など戦略に関わる知を紹介します。
そしてゲスト講演は
「米国海兵隊とボイド大佐の時間戦略OODA」
(コンサルタント有富嘉哲氏)を
予定していました。
非常に残念ながら有富氏はさる4月「くも膜下出血」を
発症し10時間にも及ぶ手術を行いました。
ゲスト講演辞退のメールを父上から頂きました。
このテーマで1月ゲスト講演して頂いておりPPT資料保存
しておりますので私、今岡善次郎が代講します。
私が代講するまでの経緯を父上から以下のメールで公表
させて頂きます。
私の判断で一部掲載させて頂くことご了解ください。
●第一回メール
私は、有冨嘉哲の父で有冨道夫と申します。
平素は息子が大変お世話になっております。
・・・・・
手術直後は、今後どうなるのかと心配しましたが、4週間が
経過して、目の輝きが増し、口からおかゆが食べれるまでに
回復しています。まだ声がしっかりとは出ず、手足がほとんど
動きませんが(反応はあり、神経が通っているのは間違いない
ようです)、元の体に戻りそうな予感がしております。
これから過酷なリハビリが始まりますが、頑張ってくれるものと
思っています。
さて、息子が講演予定の6/26,28及び8/21,23の
件ですが、少なくとも6月の講演は困難と考えられ、辞退させて
頂きたくお願い致します。
●第2回メール
顔つきや笑うしぐさが以前と変わらないものになっており、
話もでき、食事も通常のものを自分で食べれるように
なっています。ただ足の状態はまだまだのようであり、
看護師さんの手助けが必要です。しかし、少しずつ支える
力がついてきています。
しぐさ(食事や会話の)は2〜3歳の子供のような感じ
ですが、知識の大半は残っているように思えます。
例えば、日露戦争で満州にてロシア軍と戦った帝国陸軍の
1軍から5軍(鴨緑江軍)の司令官を教えてくれと言うと、
スラスラと答えてくれます。このギャップが面白いです。
さて、このような状況下、予定されている8月の息子の
講演も難しく思え、辞退させて頂きたくお願い致します。
・・・
■第3回メール
先ほどまで息子と一緒でしたが、何をする
わけでもないのに時間の経過が早く感じます。
冗談を言うと笑いますし、何かにつけ笑うことが
多くなりました。足がつって痛がることが多く
なりましたが、これも回復過程の一つのように
思え、嬉しい思いで見ております。
昔のことはよく覚えていますが、直近のことは
覚えていないことが多いように感じます。例えば、
昨日も私と話したではないかと言うと、不思議な
顔をします。
・・・
家内とも話し合い、今岡先生から公表して頂くとともに
講演の代役をして頂けることは、本当に有難いことだと
思っています。
是非ともお話して頂きたくよろしくお願い致します。
・・・・
以上 有冨道夫
■有富嘉哲氏は慶応大学理工学部、大学院を終了し
富士通総研、三菱総合研究所等を経て
独立コンサルタントとして
踏む出したばかりです。
新しい方法論として東西先人の英知、
東洋思想、日本の歴史や文化に関心を持ち、
‘今岡‘塾を知り昨年秋から参加していました。
30歳代後半で僕の長男と同じ世代ですが
僕と共通する関心と興味があり
今回の
「米国海兵隊とボイド大佐の時間戦略OODA」
もその一つです。
元気になって
又ゲスト講師お願いしたいと思っています。
■再度次回の今岡‘塾‘のご案内します。
第6回のテーマは「正しい答えより正しい問い」
(戦略をどう創るか)です。
平日コース6月26日木曜19:00〜
週末コース6月28日土曜15:00〜
状況把握、問題解決より問題定義、根本問題、
成すべきことは何か、孫子の兵法、ゼロ戦の坂井三郎、
診断から処方へ・・・など戦略に関わる知を紹介します。
そしてゲスト講演は
「米国海兵隊とボイド大佐の時間戦略OODA」
(コンサルタント有富嘉哲氏予定)を
私、今岡善次郎が代講します。
■スポット参加大歓迎です。
講義のみ4000円、カフェ参加込み5000円
2周目以降の方は
講義のみ2000円、カフェ参加込み3000円
申し込み方法等
詳しくは以下をご覧ください。
↓
ホームページ
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0c95fu09np0k15tf6aUO
ダウンロードチラシ
↓
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0c96fu09np0k15tf6KOY
未だお渡ししていない方で
ご参加の方以下の小冊子漏れなく進呈します。
●日本工業出版 流通ネットワーキング連載
「全体を俯瞰するサプライチェーンマネジメント」
〜TOC(制約理論)とジャストインタイムをドラッカーで繋ぐ〜
昨年の「ドラッカー塾」の資料を中心に6回分の
連載記事 青梅街道 今岡”塾”
(コミュニテイカフェ「ドラッカーマネジメント塾」
を別冊にして500部印刷しました。
第1回「経済の暗黒大陸」から半世紀
第2回「部分の効率」と「全体の流れ」
第3回在庫は時間である
第4回目を開けて運転する〜フィードバックの原理〜
第5回機械中心から仕事中心へ〜統合の原理〜
第6回生命は流れ
是非ご参加下さい。
お待ちしています。
さて、
本日のテーマ
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1.時間と空間(森信三全集)
2.「資本に仕える」から「資本が仕えるか」へ
(ドラッカー「ポスト資本主義」)
3.事例研究:
ハーマンミラー社「触れ合い」
'Leadership Is an Art'
(邦訳 響き合うリーダーシップ、海と月社)
===================
1.時間と空間(森信三全集)
■森信三は「時間と空間」は
いのちの鼓動(こどう)として捉えている。
呼吸と心臓の鼓動もいきものの生と死も、
寿命(ライフサイクル)も、
すべてのいのちは
時間と空間の変化として現れる。
■「時間と空間」についての優れた哲学的考察をした
カントは
時間と空間の両者は密接不可分の関係であると言った。
カントは自然科学的認識の根拠を
科学的に証明したと言う。
■しかしカントは空間と時間を現象界成立のために
不可分の二大根本形式としてモデル化した。
森信三は形式的な2元論ではなく
いのちの実存として「形式」と見ないで
実存的な生命の表現として観る。
■森信三の「時間と空間」についての考察を読むと
僕自身のいのちの危機に直面した20年前の交通事故の
記憶を思いだします。
1992年米国カルフォルニアのコスタメサで
交通事故に会い車は大破し、一命はとりとめましたが
24時間後救急病院のベッドの上で
気がつくまで記憶喪失になっていました。
少しづつ回復したものの
2〜3日間、
ここは何処?今は何時?
と周りに聞いていたこと、その不安感を思い出します。
事故のショックで
いのちの脳細胞は「空間と時間」
を同時に失っていたのです。
2.「資本に仕える」から「資本が仕えるか」へ
■組織で働く人々、従業員など
組織を構成するメンバーは自主的に働く
知識労働者である。
知識労働者と組織の関係はポスト資本主義社会において
20世紀の資本主義社会とは全く違うと
ドラッカーは言いました。
■低技術の工場労働者でも
スーパーやコンビニで働くサービス労働者でも
もはやマルクスの言う「プロレタリア」ではない。
自らの心と頭という生産手段を持つ資本家である。
しかも年金に加入することで年金基金に出資する
実質的な資本家である。
■資本主義の下では従業員が資本に使われていた。
ポスト資本主義の下では資本が従業員に仕える。
資本家対労働者という主客対立構造は
20世紀までの古い考え方になった。
■組織の代表、リーダーと組織メンバーの関係は
指揮命令するボスと
言うままに動く部下という関係は
いい会社では殆ど見られない。
ところが本来はコミュニテイのはずの
NPOや家族会などでリーダーがボスの権威を
振舞うケースが見受けられます。
組織対メンバーの関係は相互の平等なのです。
3.事例研究:
ハーマンミラー社「他人に心から奉仕する」
'Leadership Is an Art'
(邦訳 響き合うリーダーシップ、海と月社)
■ハーマンミラーは多様性に富む集団だが
価値観は驚くほど一致しているという。
理想、アイディア、目標を共有し
お互いに敬意を持って誠実に接している。
茶化したり冗談でごまかしたりしない。
■「心の関係」を維持しているが
どんな組織でも成功すれば規模が大きくなり、
官僚主義や事なかれ主義となって停滞する。
理想や新しいアイディアに対して皮相的になる。
そして情熱や才能や能力が枯渇する。
■常に壊して再生を図ることが
組織の健康に重要だと、社会生態学者としての
ドラッカーのイノベーションの原理である。
価値体系を維持しつつ
皮相的に平均化して枯渇する情熱、能力、才能を
再生して行かなければならないと
元CEOのマックスデブリ―は言います。
■組織の再生は
個人として企業として、潜在能力をフルに発揮できる
「場」(フィールド)を与えることで実現する。
その原動力は
「他人に心より奉仕する」ことであり、
ドラッカーは「成果は外にある」という表現をしています。
その逆は
保身を図ること、内向きになることである。
そのような「場」を作ることとは
「他人に心から奉仕する」外向きのマインドセット
を「部族の語り部」を通して繰り返し伝えることだと
マックスデブリ―は言います。
●ご質問ご意見は気軽に
返信でご意見よろしくお願いします。
imaoka@bizdyn.jp
今岡善次郎
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多摩大学大学院客員教授
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の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
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科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
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