◆━━━今岡善次郎のマネジメント・メルマガ━━━━━◆
第304回
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「TOC(制約理論)とマネジメント」
お早うございます。
今日もルマガお読み頂きありがとうございます。
■先週9日水曜日、株式会ビーイング主催の
CCPM(クリティカルチェーンプロジェクトマネジメント)
のセミナーに参加しました。
三井造船の導入事例の紹介とマネジメントの本質を突いた
素晴らしい報告でした。
↓
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0nkhqt08nq9ez00saUC4
2月には世界のユーザーが集まった
ユーザー会にも参加して
経済環境が不透明になっている状況の中で
大きな可能性を感じました。
■私が1998年に拙著「サプライチェーンマネジメント」
で日本に紹介したイスラエルの故ゴールドラット博士
が提唱したTOC(制約理論)は
世界のいろんなIT企業がソフトウエア製品に反映していますが
真に成功を収めている会社は少ない。。
TOCはジャストインタイムのトヨタが20年かけて開発した
メカニズムと企業文化をITツールと思考プロセスで
短期に実現する手法です。
日本企業である株式会社ビーイングが
ITツールとコンサルティングでイスラエルや
米国のTOC専門家とともに
新しい事業展開しようとしています。
私も応援します。
マネジメントは突き詰めれば
実務であるプロジェクトマネジメントに尽きる。
プロジェクトをどう定義し構築するか
その答えはドラッカーにあります。
■■カフェ「ドラッカーマネジメント塾」
第二回「ドラッカー人間学に観る人間の本質」
ご案内します。
4月24日木19:00平日コース
4月26日土15:00週末コース
前半は
■ゲスト講演
テーマ「統合論:ビジネス現場から見た人間行動から」
ゲスト講師は
元沖電気エンタープライズ・ソリューションカンパニー
プレジデント坂巻裕三様です。
企業組織ほど専門別に組織が細分化されています。
現場の視点で「統合」を語って頂きます。
メディアへの投稿原稿など用意していただきます。
後半は
■私 今岡善次郎による
「マネジメントにおける人間の本質」のお話をします。
ドラッカーの社会生態系(いのち)のマネジメントに
不可欠な人間とは何かについて紹介します。
ドラッカーの処女作「経済人の終わり」によれば
20世紀の革命と戦争は
「人間の本質をモノとカネで動く存在」
としてモデル化したことが原因だった。
人間の本質は経済的動物だけの単純ないきもの
ではない。
個性、感情、人と人の繋がり(統合)、市民としての正義、
誠や真摯さ、挑戦と安らぎなど多面的な動機で
生きており、マネジメントしている。
■経済は人間を扱わなかったが
経営は人間を扱うどころか人間そのものである。
人間がモノとカネを変換する知的機械ではなく
喜怒哀楽という「戦いと平穏」入り混じるいのち
である。
人間の本質を知り
交感神経と副交感神経の
アドレナリンとエンドルフィンなど
自律神経を巧くマネジメントすることが
不可欠である。
■最新の免疫学の知見から分かる人間の本質と
ドラッカーの人間学から
マネジメントに役立つお話を取り入れます。
スポット参加大歓迎です。
講義のみ4000円、カフェ参加込み5000円
初回スポットでコース選択の方は
初回スポット参加費を控除した残りをお支払い頂ければ
コースで参加可能です。
コース参加者の方も初回と曜日の変更の方だけではなく
参加日をご連絡下さい。
2周目以降の方は
講義のみ2000円、カフェ参加込み3000円
申し込み方法等
詳しくは以下をご覧ください。
↓
ホームページ
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0nkiqt08nq9ez00sa1Tb
ダウンロードチラシ
↓
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0nkjqt08nq9ez00saCwb
お待ちしています。
さて、
本日のテーマ
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1.「いのち」を知ることはできるか(森信三全集)
2.オーケストラは理想の組織のモデル
(ドラッカー「ポスト資本主義」)
3.事例研究:
ハーマンミラー社「ベストを尽くせる組織か」
'Leadership Is an Art'
(邦訳 響き合うリーダーシップ、海と月社)
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1.「いのち」を知ることはできるか(森信三全集)
■森信三は「いのち」とは何か、
真摯に自問してきたという。
その問いは
世界がどう創られたか?
人はなぜ、どんな理由で存在しているか?
家族は組織は社会も何のために
存在しているか?
いのちとは何かの問いは
人、家族、組織、社会のすべてに繋がる
問いなのです。
■このテーマは難しい。
森信三は最大限の知性を手掛かりとして、
東西の哲学、宗教を知っても納得できる解釈は
できないと悟りました。
その根本原因は我々人間は有限であるという
事実にあるからだと。
■世界は無限の過去から無限の未来まであるのに
人間はせいぜい100年のいのちしかない。
宇宙世界は無限の広がりを持つ空間だが
人の身体が占める空間は僅か一点である。
人間の知性も有限である。
知性を手掛かりにして「いのち」とは何かの
難問に取り組んだが失敗した理由は
知性が有限であると認識したことだった。
■いのちとは自分を一部とする全体世界である。
知る者と知られる者を区別するのが知性であるが
西洋哲学の知の限界は
主体と客体が分裂することにある。
知性に頼ることは自己分裂であると言う。
難しいですね。
例えば、人の身体は60兆から成る細胞と言う
いのちからなる組織社会だとすれば、
人を細胞とする組織や社会を身体とするいのちが
世界である。
そのようないのちが
人間にとって理解できるはずがない。
いのちを「知る」ことではなく、
いのちを「自証」することが正しい表現だと言う。
■「いのちの自証」とは何か?
わが身に授かったいのちをあるがまま受け入れて
その無限の味わいを心行くまで噛みしめ
味わうことだと言う。
いのちが感じるよろこび、感動を率直に
受け入れるのだと。
小賢しい人間中心主義の知性ではなく
いのちである自分を手がかりに
自分のいのちを感じて受けとめることである。
森信三は世界創造という「いのち」を知るために
旅に出たが結局出発点に戻ったと
述懐しています。
2.オーケストラは理想の組織のモデル
■組織の使命は1つである。
理想の組織はオーケストラであると
ドラッカーは言います。
250人のオーケストラの団員は
一度に一つの曲だけを演奏する。
■団員250人はそれぞれ専門家である。
バイオリン、ピアノ、クラリネット・・・
楽器ごとの専門家である。
専門のプロフェショナルであるが
一人の専門家だけでは演奏はできない。
■それぞれ違う専門家が同じ楽譜を持つ。
全体の使命に従属させる。
それぞれ違う楽譜で演奏すれば
ハーモニーは生じない。
■オーケストラの楽団員が一つの楽譜を持つように
企業は一人ひとりの分野の異なる専門家が
ひとつの理念と使命を共有するとき、
組織は調和する。
組織全体がシンクロナイズする。
聴衆を感動させるように
企業は顧客に価値を提供することができる。
製品やサービスは顧客価値を届ける
手段となる。
オーケストラは理想の組織のモデルであると
ドラッカーは言います。
3.事例研究:
ハーマンミラー社「排他的な資本主義システム」
'Leadership Is an Art'
(邦訳 響き合うリーダーシップ、海と月社)
■ドラッカーが「ポスト資本主義社会」
を模索したように、
マックスデブリ―によれば
排他的資本主義は変わるべきだと言う。
技巧をこらして顧客価値とは無関係に
広告宣伝や販促技術で売りつけることを
善とする資本主義社会。
取引先の経営を圧迫するほどの無理な
値下げ要求する経営。
サプライチェーン全域を考慮せずに
自社だけの利益向上を善とする排他的な仕組みが
資本主義にある。
■コストは仕入先の売上であり、
自社の売り上げは顧客のコストである。
会社と会社の関係と同じように
誰かの犠牲(コスト)のお陰で自分の仕事が成りたち、
自分の犠牲(コスト)のもとで誰かのために役立つ。
狭い範囲の責任と義務を規定する
契約の関係が資本主義システムである。
■資本主義システムに於ける「人」の概念は
契約の関係でしかない。
契約の関係から「心の関係」を作ることが
組織の持続可能性を一段と高めることになる。
人の多様性、個性を認めあう関係を
進めるのがこれからの資本主義への道である。
■人は決して単独では生産的になれない。
依存しあっているから生産的になれる。
人は皆、貢献し合いたいと思っている。
全員が経営課題に当事者になりたいと
思っている。
資本主義の排他的システムは
ポスト資本主義時代においては再設計すべきだと
マックスデブリ―は言います。
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今岡善次郎
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多摩大学大学院客員教授
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の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
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