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                   第274回   
     ★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★ 
     
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「人は部分であり生かされている」


●先週の5日木曜と6日金曜日
若年認知症家族会で介護者と被介護者の6夫婦と
僕のように旅行に連れて行けなくなって
一人参加の家族会員9人含めて
21人で三浦半島に一泊二日の旅行に行きました。

家族会員同士でサポーターとなり
温泉のガイド役などお世話を支援しあいます。


●在宅介護している会員は
普段孤立しています。

同じ経験をしていないと分かり合えないから
周辺の人と交流しないで
閉じこもる。


●家族会は皆同じ悲劇を体験しているから
分かり合えます。

宴会の後カラオケで盛り上がる。

言葉や論理は失っても
感性で歌は歌えます。

歌うことは言葉でできなくなった
自己表現なのです。

●7日土曜は
ある団体向けに浴風会ケアスクール主催の
「認知症」講座で
介護家族の体験談をお話させてもらいました。


そして8日日曜日は
医療介護版ドラッカー研究会で
「ドラッカーと介護」というテーマで講演
させて頂きました。

人は部分であり全体の関係の中でしか
存在できない(P・F・ドラッカー)

この社会生態学的思想によって
多くの人と出会いの機会に感謝し
生かされているのだと実感しました。



■■■第6期 2013年秋期開講のお知らせ
コミュニテイカフェ「ドラッカー塾」ご案内■■■

介護も企業のマネジメントも
中心を成すものは「心」です。

人間は物理的機械ではない。
取り入れる情報や優先順位を決めるものは
心である。

精神的な動機が優れた戦略と生み
効果的な実践に繋がるのです。

重要なことは知識や論理や
マニュアルではなく
考え方であり習慣を身につけること。


年度初めに作った日程は変更していますので
チラシを再度ダウンロードして確認してください。


<開講日と初回テーマ>

週末コース初回10月5日土曜日15:00〜
平日コース初回10月10日木曜日18:30〜

事例研究「アンパンマン・二宮尊徳・ドラッカー」

テーマ1「塾コンセプト ドラッカーとマネジメント」

テーマ2「ドラッカーの枠組みでみる人間の本質」



ホームページ

http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c0z8p1w0nldq9qerqdifr

チラシ

http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c0z8q1w0nldq9qerqdPHO



facebookで様子紹介

http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c0z8r1w0nldq9qerqdgHZ

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さて、
本日のテーマ
===================
1.地獄に生き抜く
2.自由と機会の平等
3.アイリスオーヤマの「生活者視点」
===================
 
 
1.地獄に生き抜く


■白隠禅師は中国の禅師から地獄とは何か
学びました。

中国での話。

「私は罪深い女です。
どうしたら救われるでしょうか?」

老女が禅師に哀願しました。

「地獄に沈め」
が答えであったそうです。


■一切の人が幸福になるためには
地獄に沈むことが必要だと禅師が言った意味を
白隠はどう解釈したか。


地獄とは仏教用語で
死後の世界で天界に対する概念です。

キリスト教にも天国と地獄という概念はあるが
日本にはもともと無かった。

■日本では死後の魂は浄化される。

生命は親から子へ、子から孫へ
永遠に連続して繋がり生と死の境界を大陸文化ほど
強く持たない。

白隠は地獄を現世の一つの姿とみました。

現実にある修羅場、
悲しみ、怒り、恐れ、苦しみ、病気を地獄と見る。

■「地獄に沈め」「徹底して地獄を生き抜け」
とは「現実から逃げるな」「現実を受け入れよ」、

そして反省せよ。

という解釈した。

現実の世の中に善があり悪があり、
真があり偽があり、楽があり苦がある。

人間は自然の一部であり、
部分であり全体の関係の中で生かされている。

「地獄に生き抜け」とは
決して突き放しではなく
あるがままの修羅場を勇気を持って切り抜けよ、
ということのようです。



2.自由と機会の平等


■アメリカの自由と平等の精神、
そしてボランティアの精神は
植民地時代にルーツがあると
ドラッカーは分析しました。

そしてそれが発展して
西部開拓の領土拡大の精神に繋がることは
必然だったと。


■アメリカの西部開拓、領土拡大は
西洋文明の植民地主義、拡張主義、支配主義の延長
であり自由と機会の平等は
白人社会の中だけに限定されました。

ドラッカーによると
西部開拓以前の独立戦争時の世代には
偉大な政治思想が排出したが、
拡張主義の時代は政治思想は後退したと。

覇権主義は論理的全体主義が支配する。

■西洋の社会をマネジメントする思想を
理性的全体主義と自由主義
おそらくそれは現代に革新主義と保守主義
左と右に対応すると思われるが
二律背反の考え方であるように
思います。

明治以降の日本も感性ではなく理性で
その思想を学んで
現在に至っていると考えられます。

では日本人本来の伝統的な社会のマネジメント思想は
何だろうか?

■ドラッカーによると
日本画は
西洋画の幾何学や中国画の算術など
論理的画法に対して
境界線の不明確な空間を描く位相数学
だという。

政治思想やマネジメント思想に
当てはめると
すべてを統合する共生思想と言えます。

西洋の理性的全体主義と
アメリカやイギリスの保守自由主義
を統合する思想が日本の共生思想に
あるかもしれません。




3.アイリスオーヤマの「生活者視点」

■アイリスオーヤマは、
毎週月曜日に新商品開発会議をおこなっています。

この会議で取り上げる新商品の企画は、
機能・デザイン・価格などあらゆる側面から、
徹底的に生活者の視点で検討されます。

■ペット用品の開発者は実際に犬や猫を飼う。

ガーデニング用品の開発者は花を植えて庭を飾りながら、
従来の商品の不満を解消する
商品開発に取り組んでいるそうです。

商品づくりのヒントは、
生活者の視点でこそ発見できるという考えです。 


■年間1,000アイテム以上の新商品をつくりだすために、
出身業種であるプラスチックという素材にこだわらず、
生活者が求める商品に最も適した素材を使っている。


たとえば犬小屋ひとつにしても、
軽くてお手入れの簡単なプラスチック製、
エクステリアとしての質感を重視する方には
木製のログハウス風、
室内用には布を使ったクッションハウスと、
素材の枠に縛られないことで幅広い開発ができます。

ひとつの商品に対してあらゆる角度から
生活者に提案をするだけでなく
、シーツ、トイレ、ドライブグッズなど
「もっとこんなアイテムがあればいいな」という
生活者の発想から素材の制約を受けることなく
関連商品を増やしていく。

■こうして蓄積した商品開発ノウハウを
カテゴリーの枠も超えて
次の商品にいかしていく。

マーケティングとは作ったモノを売ることではなく
市場は何を期待しているかを問うて作ることだと
ドラッカーは言いました。


アイリスオオヤマの生活者視点とは
多くのメーカーが技術や提供者の論理に偏って
忘れていた
マーケティングの原点です。


●ご質問ご意見は気軽に
返信でご意見よろしくお願いします。

imaoka@bizdyn.jp

今岡善次郎




■■■■■寄付金のお願い■■■■

いつもご寄付ありがとうございます。

何度も寄付頂いた方、
個別にお礼メール差し控えますが
大変感謝申し上げます。

これからもあらためて
学生や無職の人でマネジメントを学びたい人のために
ご寄付(お布施・献金)お願いします。

金額やお名義は問いません。

請求や領収書など入金管理はしません。

一口月500円(ワンコイン)を
ベースとして随時受け付けます。

年間まとめ(6000円)、
半年(3000円)
月次(500円)もOK。

寄付金(お布施)箱(口座)

三菱東京UFJ銀行
新宿中央支店(469)
口座番号 5324740
口座名義 株式会社 ビジダイン


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株式会社ビジダイン
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多摩大学大学院客員教授
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c0z8v1w0nldq9qerqd1c0
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部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織
の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。