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第269回
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「生と死は一体である」
●8月4日同世代の知人の葬儀に参列し、
「生と死」について思いを巡らせました。
人間だれしも誕生があり死がある。
人と人の関係において
出会いがあり、分かれがあるように。
親子でも夫婦でも友人でも同じです。
●心に響く「生と死」の名言を探してみました。
ジブランという人が言いました。
「もし本当に死の精髄を見たければ、
生の実体に向けて心をいっぱいに開きなさい」
なぜなら、川と海が一体であるように、
生と死は一体だからである」
●生と死は一体であり、別モノではない。
死があるから生きていることに
心をいっぱいに開きなさいと。
人生は限られた時間の芸術品なのだと。
死ぬまで創作活動なのだと
解釈しましょう。
●2013年春期コミュニテイカフェ「ドラッカー塾」
7月27日で終了しました。
facebookで様子を紹介しています。
↓
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c0matnv0mlm9fjsh9y2p8
秋期コース案内しています。
日程は若干変更する可能性ありますが、
下記チラシをご覧ください。
↓
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c0maunv0mlm9fjsh9ymLb
さて、
本日のテーマ
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1.理論から学び、現実から学ぶ
2.現実と自由を否定する理性主義
3.ドラッカーに影響与えた渋沢栄一
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1.理論から学び、現実から学ぶ
■声聞(しょうもん)と縁覚(えんがく)の二乗(にじょう)
で仏(ほとけ)になれる二乗作仏(にじょうさぶつ)
という教えを日蓮は重視したそうです。
声聞(しょうもん)とは声を聞いて悟ることであり、
縁覚(えんがく)とは自然の情景や現実が縁(えん)
になって悟ることである。
■つまり、言葉で理解することと
現場現実から理解することと解釈できます。
悟りへの道を行くのに
二乗(二つの乗り物)があると
言うことです。
現代の学習法でも
理論として学ぶ方法と
現場現実の観察から学ぶ方法があります。
■ところで
声聞(しょうもん)という人の話を言葉で聞いて
真に理解するには体験者と同じ共感が
なければ伝わりません。
そのために真剣な聴聞でなければなりません。
命をかけての聴聞でなければ真に理解できない。
声聞(しょうもん)は人の体験をわが身の体験に、
縁覚(えんがく)は自分の体験を他人の体験にすることで
真に理解しあえる。
■ここに初めて
「他者はおのれなりけれ」「おのれも他者なり」
という大きな自己に拡大できるのだと、
松原泰道師は教えてくれます。
自分が学び他者にも教えたい
という気持ちになること、
二乗作仏(にじょうさぶつ)
と言えるのです。
2.現実と自由を否定する理性主義
■ドラッカーによると、
理性主義リベラルは
人間は心理学的に規定され得ると考えてしまう危険がある。
その点においてヒトラーと同じ信条なのだと。
理性主義のリベラルは
曖昧模糊とした現実社会の自由な産業社会の
解決策を示す能力は無いと。
■理性主義のリベラルは
言葉によるプロパガンダを重視する。
プロパガンダによって人間の信条を決定すると考える。
その理性第一主義はヒトラーと同じである。
ヒトラーに反対する理性主義者は
プロパガンダが悪いのではなく、理性が
悪性か良性かの問題だと言う。
■国家財政破綻の危機を煽り
消費税増税は不可欠だというのは一見理屈の通る
理性主義的プロパガンダに見えます。
赤字削減にはコスト削減というのと同じで
コスト削減のみで赤字は解消されない。
収益構造のメカニズムではコスト削減すると
売り上げが減る場合もあって、
赤字が増えることもある。
複雑な因果関係でなりたつ経済システムにおいて
増税が消費を冷やし、経済をデフレ不況に戻し
所得税を減らす日本経済のメカニズムは
橋本政権時代と何も変わっていない。
それとも複雑な経済システムを
曖昧模糊として現実を無視するのか。
■ヒトラーの時代にはラジオによって
現代ではテレビやインターネットによって
プロパガンダが行われます。
ドラッカーによると
人間の理性は未だ社会生態システム全体を理解していない。
心理学も不完全である。
理性は時には
現実と自由を否定する危険がある。
理性主義は人間を理性でしか見ない。
現場現実には煩悩・感性・個性・矛盾などで
満ち溢れている。
これらをすべて捨てて
理性だけで解決するのは部分最適でしかありえません。
3.ドラッカーに影響与えた渋沢栄一
■渋沢栄一は天保11年(1840年)、
現在の深谷市血洗島(ちあらいじま)に生まれました。
尊皇攘夷運動に加わわるも、
後に一橋家および幕府に仕え、
慶応3年(1867年)、
第15代将軍徳川慶喜の名代徳川昭武に随行して渡欧した。
ヨーロッパの進んだ思想・文化・社会に
大きな影響を受けたそうです。
■明治元年11月(1868年)に帰国した後、
大隈重信の説得により明治新政府の大蔵省に仕え、
財政の整備に当った。
その後一般社会で実業界の最高指導者として活躍した。
各種産業の育成と多くの近代企業の確立に努め、
第一国立銀行創立をはじめ設立に関わった企業は
500余に及んだそうです。
■「論語と算盤」を書いたのは有名です。
「論語」の精神を重んじ
「道徳経済合一説」(どうとくけいざいごういつせつ)を唱えた。
英語にも訳されて恐らくドラッカーが知るところとなった
と思われます。
仕事とは天命であり、幸せになる手段であると。
■夢なき者は理想なし
理想なき者は信念なし
信念なき者は計画なし
計画なき者は実行なし
実行なき者は成果なし
成果なき者は幸福なし
ゆえに幸福を求むる者は夢なかるべからず。
一人ひとりに天の使命があり、
その天命を楽しんで生きることが、
処世上の第一要件である。
二宮尊徳の日本的人間学の精神を低流にして
日本的資本主義の精神として明治期に西洋の影響を受けて
開花したのが
渋沢栄一の思想と言えるかもしれません。
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今岡善次郎
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