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「書斎からではなく自然観察から生まれる日本的イノベーション」




目次
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〇前書き  「山登りのような肉体的負荷をかける「修行」」
〇本文　　「プライドがイノベーションを阻害する」
〇編集後記「NIH症候群」
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令和2年7月1日水曜日のメルマガ配信します。



〇前書き「山登りのような肉体的負荷をかける「修行」」


■7月に入り、令和2年の後半が始まりました。

コロナ禍でセミナーや講演がWEBオンライン化されている中
先週24日初めてヒューマンアカデミー主催のオンラインセミナー

「MBA的思考と現場現実的思考双方から学ぶ！
製品・サービス開発に役立つイノベーション論」

を講義しました。

内容は

●私のイノベーション論：回転軸振動低減による動力ロス削減
●理論（MBA)と現場現実（日本的経営）からのイノベーション
●コアコンピタンス
●学習する組織

日本的なイノベーションの特徴は
理論からではなく現象観察と実験が優先していることです。

いろいろな成功事例から言えるメッセージは
「理論で見落とされる現象にイノベーションの機会がある」
ということです。


■もっと簡単に言えば日本人の創造性は
愚直にいろんな組み合わせ条件で実験データを集め、
理論にとらわれないでデータをして原理を説明させる。


ノーベル賞を取得した大村智北里大学特別栄誉教授の
イベルメクチンの開発はあらゆる土地から物質をスクリーニングして
活性を調べる。

理論から活性を定義して物質のスクリーニングする
伝統的な手法とは逆転の発想だった。

大まかな方向性だけ決めてあらゆる事実を集め帰納的に結論を導く
文化人類学者でKJ法開発した川喜多二郎の手法も
日本的である。



■日本的独創性は
書斎ではなく自然の中に出ていくことからスタートする。

一見関係ない事実に関心を持つ感性を大事にする。

6月29日月曜日は70歳超えた男3人で高尾山に登りました。

高尾山は頂上超えてさらに先の一丁平まで登り
総距離17キロ24000歩建物にして100階分の山道を
弁当休憩入れて6時間で往復しました。

人生100年時代にコツコツと愚直にことを為すには
山の登りのような肉体的負荷をかける「修行」が
一番いいように思います。



■さて、
本日のテーマ
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「プライドがイノベーションを阻害する」
「イノベーションと企業家精神」(P.F.ドラッカー、ダイヤモンド社）」より
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■新しいアイデアに対して
既存の専門家は認めない傾向がある。

ましては既存の技術で成功した企業は
自分たちが考えたもの以外にはろくなものがないという
傲慢さがある。

新規なアイデアを鼻であしらう。

ソニーがトランジスターラジオを市場に投入した時、
高度な真空管技術で先行し市場を支配していた
大手電機メーカーは鼻であしらった。

■米国ではこれを
NIH(Not Invented Here)シンドロームという。

これに患うと新しいイノベーションは生まれない。

先行者は充分売上が確保できる市場があり、
小さな市場であるトランジスターを無視した。

ゼロックスも日本のコピーメーカーが米国市場に参入した時、
大手ユーザーに安住していたので
日本のコピーメーカーの技術に無頓着であった。

プライドが邪魔をする。


■金庫破りや泥棒の常習犯は何度逮捕されても
同じ手を使うという。

それを性癖という。

性癖から逃れられないのは犯罪の常習犯だけではなく
企業や技術者も同じである。

アメリカ企業は日本企業に何度市場を奪われても
性癖を変えられなかった。

常習犯は自らの性癖のために逮捕されたことを認めないで
言い訳を探す。

日本企業にやられた企業も日本の成功を
技術戦略にしないで
日本の低賃金や政府の保護など言い訳を探す。

■NIH(Not Invented Here)シンドロームは
プライドが邪魔をして真摯に現実を見ないことから生じる。

理論的知識が豊富なエンジニアは新しい知見を示す
実験データを無視するか言いがかりをつけて
攻撃する。

製品やサービスの価値は供給者が作るものではなく
顧客が決め対価を払うものである。

1950年代のRCAやGEなど大手電機メーカーは
真空管技術は30年に及ぶ努力の結晶であるゆえに
価値があると信じて疑わなかった。


逆にNIH(Not Invented Here)シンドロームに感染している
企業や技術者に新規なアイデイアを売り込むのは
時間のムダである。



〇編集後記（NIH症候群）
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NIH症候群（英: Not Invented Here syndrome）とは、ある組織や国が
別の組織や国（あるいは文化圏）が発祥であることを理由に
そのアイデアや製品を採用しない、あるいは採用したがらないこと。
独自技術症候群と訳されることもある。端的に「自前主義」とも。
"Not Invented Here"（ここで発明したものではない）という用語は、
既存の製品や研究や知識を発祥が異なることを理由に
利用・購入しない社会や企業や業界の風土・文化を指す用語である。
一般に軽蔑的な意味をこめて使う。[ウィキペディア]。
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■ホームページご案内

SCM（サプライチェーンマネジメント）とは
供給連鎖において在庫削減と欠品防止のジレンマを解消して
利益体質を改善する手法です。

https://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/j0pdt6r06xgnvpx6taegm


■以下の動画は回転摩擦抵抗の多いミニ四駆で走行速度が
１０％程度向上しました。

↓


今岡テクノロジー『制振装置R2O』ミニ四駆実験
https://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/j0pdu6r06xgnvpx6taL4C


２つのイノベーション
「在庫削減と欠品防止の両立」
「負荷運転でもアイドリングに近い軸振動抑制」


そしてこれらの研究開発を鼓舞した２つのマネジメント思想も
体系化しました。


ホームページご覧ください。
↓
https://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/j0pdv6r06xgnvpx6taO86


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