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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　第377号
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「分業で細分化された経営を全体システムとして俯瞰する」


おはようございます。

9月9日水曜日、猛著が続いた８月から
台風の影響で長雨の９月に入り自律神経を狂わせますね。

心身の健康管理に気をつけましょう。

■先週４日金曜日、ものづくりの革新をささえる
ためにデジタルエンジニアリング
ＣＡＥ（コンピュータ支援エンジニアリングソフトウエア）ベンダー
サイバネットシステム株式会社のユーザー会に
参加しました。


３５年前この分野の構造解析技術者として仕事をしていたことがあります。

又２５年前サイバネットシステムを代理店としていた
米国のＣＡＥベンダーの日本法人の代表取締役をしていたこと
があります。

■当時僕の処女作「経営力学」で
顧客のニーズ、販売、製造、製品開発、製品企画は
同じプラットフォームで同時並行に進めるという
ＣＡＥベースコンカレントエンジニリングの概念を書きました。

現在の僕の専門であるサプライチェーンマネジメントは
資材調達、生産、物流、販売を同時並行で進めるという
概念で数冊の著作があります。

コンカレントエンジニリングも
サプライチェーンマネジメントも
分業で細分化された経営を全体システムとして俯瞰する
経営思想です。


■ものづくりはひとづくり、ことづくり、くにづくり
と複雑系の構造をしています。

細胞と器官と身体がそれぞれ生命であり複雑系、あるいは
入れ子構造、フラクタル構造、有機的システム、
ドラッカーに言わせると社会は生態系である。

企業もあらゆる外部の組織や人を資源として
社会である顧客に製品という顧客価値を提供している。

これから言えることはイノベーションは
社内で閉じてはできない。

消滅と生成が同時に起こる動的平衡がイノベーション、進化に
欠かせない。


■イノベーションのためには
人も技術もオープンに開放される必要があるのですね。



さて、
本日のテーマ
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「製品システムと経営システム」
「システム再構築入門」(金田秀治、ぱる出版）より
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■金田氏は経営をシステムとみてシステム設計できる
システムエンジニアをどう育てるか苦心した。

製品システム、自動車なら車種別のプロダクトマネージャー、すなわち
トヨタで言えば車種別主査がが
製品システムのシステム設計するシステムエンジニア
ということになろうか。

製品システムのアウトプットは機能である。

車（システム）の設計の良し悪しは機能で表せる。


■生産システム、そして販売物流まで入れて
経理や人事などスタッフ部門を入れると経営システムの
アウトプットは何か？

販売している製品すべては企業からアウトプットされるが
その総合は売上であり、利益である。

品質や納期やコストは生産システムのアウトプットの評価項目だが、
品質も納期もコスト（価格）の顧客が買うために
要因であり、結局売上や利益のための要因
ということができる。


■タグチメソッドで世界的に有名な田口玄一先生によると
製品システムの機能設計で２つの重要な対策は
様々な運転条件で実証試験の工夫と
バラツキの無いシステムを設計することである。


そして田口先生は日本発の世界で有名なトヨタ生産方式の本質も
様々な改善の工夫とバラツキの無い生産であると述べています。

バラツキの排除は標準化であり、５Ｓ（整理整頓・・・）です。

■製品システムも経営システムも分業体制の作業になっており、
部分の最適化はできるが全体の最適化が困難である。

殆どの会社では作業改善はできるがシステム改善は
できないと金田氏は言います。

この問題の解決策は外部専門家をコンサルタントとして
利用することも必要です。

イノベーションのためには外部と人も技術も
オープンでなければできません。


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imaoka@bizdyn.jp

今岡善次郎


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部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織
の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。