◆━━━今岡善次郎のマネジメント・メルマガ━━━━━◆
第613号
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「部分ではなく全体最適でマネジメントせよ!」
目次
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〇前書き 「専門家の部分最適ではなく政治家の全体最適」
〇本文 「ひとり一人が全体の動きを見る自律性と全体最適思考が要求される」
〇編集後記「全体最適のサプライチェーンマネジメント」
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令和2年5月6日水曜日のメルマガ配信します。
〇前書き「専門家の部分最適ではなく政治家の全体最適」
■緊急事態宣言が5月31日まで延期されました。
安倍総理は感染拡大防止と経済破綻防止という
二律背反の問題解決にあたり
政治的に総合判断する必要があります。
専門家会議の先生方は自分の専門性の範囲で
責任を負う。
専門家会議は
新型コロナ肺炎の感染者数や死者数を抑えることのみが
目的である。
問題はもっと大きい。
安倍総理は専門家会議の見解だけで政治を
行うのでは問題ありです。
■感染者増加曲線の根拠がデータで示されていない。
感染速度が増加し、やがてゼロになるのは
過去の感染曲線で分析できるのだが
感染速度がどんな要因で増加減少するのか?
科学的に因果関係を説明すべきである。
飛沫感染が言われているが飛沫して空中に浮遊するのであれば
2メートルのソーシャルデスタンスでも
感染者が通り過ぎた後に通れば簡単にウイルスが侵入する。
集団免疫のロジックは既に感染している人が多いと
感染速度が減ることを意味します。
新商品の市場シェアは
もう買う人がいないとき飽和して成長しない。
■日本全体でも東京でも新規感染者数はこの2週間は
減少傾向にあり、感染爆発は抑えられたし、
専門家も認めています。
欧米諸国に比べて2桁も低い感染者数、死者数で感染を抑えた。
しかし何が原因かのデータ分析がない。
それが分かれば日本独自の政策が打てる。
普通のインフルエンザなどよる肺炎による死者数10000人
に対して新型コロナの死者数500人であることの
分析もない。
外出自粛で免疫力低下による他の病気による死亡者への
配慮がない。
経済破綻による自殺者数が増えて
コロナで死ぬより経営破綻で死者が増えそうな傾向にあります。
2019年自殺者数20000人が倍増するという知見も
京都大学藤井聡教授の“独自シュミレーション”で提示されている。
https://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/j0035qq05xf53cre7cSOh
■製造業の収益は営業部門による売り上げ増大と
工程部門毎の効率やコストダウンという専門別の指標だけでは
改善しない。
機会損失を無くそうと在庫を持ちたい営業と
効率を上げてコスト削減したい工場がロット生産し、
それぞれ部門最適に走ると在庫が過剰になり
経営破綻する。
政治は多分野の専門家の知見を総動員し
現実を把握するデータ分析の専門家を交えて
総合的に判断して頂きたいものです。
〇本文
■さて、
本日のテーマ
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「ひとり一人が工場全体の動きを見る自律性と全体最適思考が要求される」
「トヨタ生産方式のIE的考察」(新郷重夫、日刊工業新聞社、1980年)」より
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■分割平準生産で工場の製品在庫を減らして
工場倉庫を経由しないで製品が完了したら
即出荷する(直行)ことで
納入リートターム短縮、在庫費用削減で
大きく利益増加が期待できる。
平準生産とは例えば3種の製品A,B,Cを
それぞれ月次にまとめて連続生産するロット生産に対して
毎日A,B,Cの製品を作ることである。
この場合、A,B,Cの生産時間(サイクルタイム)が異なると
ラインスピードは最も遅い製品にあわせざるを得ない。
時間の無駄が発生する。
■この時間のムダを無くす生産方式がミックス生産である。
例えば
A製品3台+B製品2台+C製品1台=6台
のミックスをワンセットとする生産とする。
それぞれの製品の需要変動に応じて
組み合わ比率は柔軟に変更することで
出荷速度に合わせて生産速度を調整できる。
■生産速度の変動が抑えられると
上流の部品加工工程や調達先の工場に対して
平準化した負荷を与えることができる。
そして最も大きな効果は製品在庫を大幅に減らせる。
システム論的に考えると
需要速度である出荷速度に生産速度を制御する同期化の促進だが
現場で実践するにはいろいろ工夫が必要である。
■トヨタ生産方式のイノベーションは
現場改善の歴史と言っていい。
先ずひとり一人の作業者が複数作業を行える多能工として
訓練されなければならない。
段取り替え時間を短縮するために治工具などのツールを
常に工夫することが要求される。
ミスを防止する仕組み(ポカヨケ)も永続的改善テーマである。
上流はサプライヤからの部品の供給が小ロットで
過不足なく供給される連携する仕組みを構築しなければならない。
JIS+2D35工程だけの部分最適ではない。
現場のひとり一人が顧客の需要から
工場全体の動きを見る自律性と全体最適思考が要求される。
〇編集後記(全体最適のサプライチェーンマネジメント)
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拙著「企業収益を上げる仕掛け サプライチェーンマネジメント
―複雑系科学と制約理論を取り入れた21世紀の経営手法 (単行本)」
今岡 善次郎 (著)は1998年出版されてパラダイムシフトを狙う主張で
その年ベストセラーになりました。
しかしながら日本全体から見ると認識は変わっていません。
専門家が主導するマネジメントの限界だと思います。
https://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/j0036qq05xf53cre7cJfp
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■ホームページご案内
SCM(サプライチェーンマネジメント)とは
供給連鎖において在庫削減と欠品防止のジレンマを解消して
利益体質を改善する手法です。
https://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/j0037qq05xf53cre7ccFM
■以下の動画は回転摩擦抵抗の多いミニ四駆で走行速度が
10%程度向上しました。
↓
今岡テクノロジー『制振装置R2O』ミニ四駆実験
https://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/j0038qq05xf53cre7cJs5
2つのイノベーション
「在庫削減と欠品防止の両立」
「負荷運転でもアイドリングに近い軸振動抑制」
そしてこれらの研究開発を鼓舞した2つのマネジメント思想も
体系化しました。
ホームページご覧ください。
↓
https://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/j0039qq05xf53cre7cbSE
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の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。