◆━━━今岡善次郎のマネジメント・メルマガ━━━━━◆
第305回
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「ビジネス体験から考える統合:人的ネットワーク」
お早うございます。
今日もルマガお読み頂きありがとうございます。
■今週の21日月曜日午後3時
今年度から新しく兼任教員となった
法政大学理工学部経営システム工学科で20才前後の
若い学生相手の講義を行いました。
又夕方6時半から多摩大学大学院で2014年度春期開講の
初回講義を行いました。
30才代から60才代までの
たくさんの社会人の参加がありその後の懇親会で
多くの新しい出会いがありました。
どちらが講師になってもおかしくない
人生体験を積まれた方達との人的ネットワークの機会
が持てたこと大変感謝しています。
■24日、26日カフェ「ドラッカーマネジメント塾」
でゲスト講師をお願いする坂巻裕三様とも
いろんな人的ネットワークを通じて
20年来のお付き合いさせて頂いています。
2010年沖電気を退職されるまで
半導体事業の海外営業、企業企画、合弁会社設立
、企業向けソリューションカンパニーの
トップマネジメント、中国ビジネスなど
国際的な活躍をされました。
又退職後1年間パリに滞在して
欧州統合、グローバリゼ―ションや
文明の対立等に思考を巡らせ、
「葉々斎巴里日記」と題して著作を上梓されました。
現在はJICAコンサルタントとしても
ご活躍です。
豊富なビジネス体験を基盤にした「統合論」を
人間行動にまで広げてお話して頂く予定です。
いつまでも人と人との繋がりを拡げることは
いのちの活性化になります。
■■カフェ「ドラッカーマネジメント塾」
第二回「ドラッカー人間学に観る人間の本質」
ご案内します。
4月24日木19:00平日コース
4月26日土15:00週末コース
前半は
■ゲスト講演
テーマ「統合論:ビジネス現場から見た人間行動から」
ゲスト講師は
元沖電気エンタープライズ・ソリューションカンパニー
プレジデント坂巻裕三様です。
後半は
■私 今岡善次郎による
「マネジメントにおける人間の本質」のお話をします。
ドラッカーの社会生態系(いのち)のマネジメントに
不可欠な人間とは何かについて紹介します。
ドラッカーの処女作「経済人の終わり」によれば
20世紀の革命と戦争は
「人間の本質をモノとカネで動く存在」
としてモデル化したことが原因だった。
人間の本質は経済的動物だけの単純ないきもの
ではない。
個性、感情、人と人の繋がり(統合)、市民としての正義、
誠や真摯さ、挑戦と安らぎなど多面的な動機で
生きており、マネジメントしている。
■経済は人間を扱わなかったが
経営は人間を扱うどころか人間そのものである。
人間がモノとカネを変換する知的機械ではなく
喜怒哀楽という「戦いと平穏」入り混じるいのち
である。
人間の本質を知り
交感神経と副交感神経の
アドレナリンとエンドルフィンなど
自律神経を巧くマネジメントすることが
不可欠である。
■最新の免疫学の知見から分かる人間の本質と
ドラッカーの人間学から
マネジメントに役立つお話を取り入れます。
スポット参加大歓迎です。
講義のみ4000円、カフェ参加込み5000円
初回スポットでコース選択の方は
初回スポット参加費を控除した残りをお支払い頂ければ
コースで参加可能です。
コース参加者の方も初回と曜日の変更の方だけではなく
参加日をご連絡下さい。
2周目以降の方は
講義のみ2000円、カフェ参加込み3000円
申し込み方法等
詳しくは以下をご覧ください。
↓
ホームページ
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0noxrt08nsr9s1is67KW
ダウンロードチラシ
↓
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/d0noyrt08nsr9s1is6dmy
お待ちしています。
さて、
本日のテーマ
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1.「いのち」への無限の感謝(森信三全集)
2.組織の成果は外にある
(ドラッカー「ポスト資本主義」)
3.事例研究:
ハーマンミラー社「参加型資本主義」
'Leadership Is an Art'
(邦訳 響き合うリーダーシップ、海と月社)
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1.「「いのち」への無限の感謝(森信三全集)
■ドラッカーはナチスヒトラー台頭のヨーロッパにおいて
戦争とその原因である貧困と差別への人類の課題に対して
どうすべきかと自問したことから
一生涯マネジメントを追求しました。
そこに人間の本質は何かの考察が根底にあります。
森信三は哲学と教育の現場において
人の存在、いのちとは何かを追求しました。
言い方は難しいですが
いのちの実相的源泉は何かと。
■いのちを知るには自己のいのちを「自証」すること、
すなわち自分のいのちを自分を含む全体のいのちの中で
実感することだと悟った。
いのちの究極的実感と何か。
「わたくしといういのちが人間全体のいのちの
ひとつとして与えられ、恵まれたという事実に
対する無限の感謝の念が起こること」
という感慨だというのです。
そしてそれは長い間の哲学的遍歴の末
仏教や儒教や神道など東洋思想が述べていることの
再認識だったと正直に述べています。
■近代的分別知は人間中心になり、
我々現代人が「曖昧模糊」なる思想として
喪失してしまった。
現代人はいのちに対して謙虚さがなくなり
傲慢になった。
人間は生かされているのじゃなくて
自分で生きているとうぬぼれてしまった。
人間は自分の苦悩を自分の知恵で解決しようとして
さらに苦悩を深めてしまっている。
■人間には悲しみ喜び、泣き笑い、苦と快、
福と禍があるから人生に深い喜びがある。
ストレスに対処するアドレナリンが分泌されるから
快楽のエンドルフィンが分泌される。
人のために苦労して
人が喜ぶと快楽が生まれる。
このような「いのち」は人間の知性が作ったのではなく
より大きないのちのお陰なのです。
いのちへの無限の感謝の心が生じることが
森信三のいう「いのちへの感謝」なのです。
2.組織の成果は外にある
■企業、病院、学校などの組織の成果は内部ではなく
外部にあるというのがドラッカーが
最も力説していることです。
外部の顧客が製品やサービスを買ってくれるから
組織は存在できる。
病院が治療を望む患者がいるから存在できる。
学校は学んで人生や仕事に使う卒業生がいて
存在できる。
■組織の成果は内部の人間の自己満足でも
カネを貯めることでもない。
それに対して家族やコミュニテイは自己完結的で
自らのために存在している。
企業の内部にはコストしか発生しないから
企業内組織はコストセンターでしかない。
企業の利益は外部にいる顧客によって
もたらされる。
誰かのために役立つから利益はもたらされます。
利益は外部での成果による。
■しかしながら殆どの組織において
内部の人間は専門性を発揮することによって
評価されるので
外部の成果と結び付けることができない。
コストを下げたり高度の技術を開発したり
効率を上げたりすることと
外部の成果は直接的に結び付かない。
エンジニアや研究者や医師や弁護士や会計士は
自らの貢献を組織の成果として認識できない。
専門知識や技術レベルで評価してしまう。
■成果を上げる組織では外に対する
責任と使命を明確にされなければなりません。
組織にいる殆どの人が
自分は誰のために存在しているか
常に問い直さなければ組織の存在価値が
いずれ薄れて行くでしょう。
3.事例研究:
ハーマンミラー社「参加型資本主義」
'Leadership Is an Art'
(邦訳 響き合うリーダーシップ、海と月社)
■ハーマンミラー社では排他的資本主義に対して
参加型資本主義を理念としています。
参加型資本主義経営とは
利益を目的とした経営ではなく
社員が潜在能力を活かす「場」を作ることを
第一の目的とした経営であると考えています。
■潜在能力が活かされる「場」とは
自己実現を可能とする「場」であり、
会社や顧客に奉仕する「場」であり、
難しい試練を与えてくれる「場」だと言う。
人々は会社の課題に自律的に積極的に参加する
権利と義務がある。
決して仲良しクラブではない。
■排他的資本主義に対して参加型資本主義は
以下のような特徴を持つ。
・業績的能力より誠実さ
・自分の強さをアピールしあうより弱さを見せ合う
・目標を達成することより能力をフルに発揮する
・リスクを避けるより恐れない
・見かけのやる気より仕事への愛着
・知識より精神的な高さ
■企業全体が「人」を大切にし
多様性を認め
「心の関係」を築きコミュニケーションを
十分取り、全員参加の熱意を注ぐ。
ハーマンミラーの参加型資本主義は
現代アメリカ企業の中にあって、
今は薄れたかっての長寿型日本企業と共通するものを
感じます。
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imaoka@bizdyn.jp
今岡善次郎
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多摩大学大学院客員教授
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部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織
の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。