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第282回
★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★
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「日本的経営とSCM」
●11月1日僕が担当している
多摩大学大学院の講義「ジャストインタイムとSCM]に
金田秀治さんをゲスト講師としてお呼びしました。
金田秀治(かねだ ひではる)さんは
株式会社スコラ・コンサルト
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c001dqw0olbcljkkd9zH6
の顧問です。
金田さんはトヨタ式生産方式(TPS)を開発した
大野耐一氏のもとで仕事をしたTPS開発の貢献者の一人です。
戦後日本の産業界が自動車生産など無謀だと
いうのが常識だった中で
「3年でアメリカに追い越せ」なかったら
倒産するしかない危機にあった。
「日本的イノベーションと大野耐一」という
演題で話されたことで
最も印象深い言葉は
「強い思いと行動がヒラメキを生む」でした。
強い思いとは「何のために」という
動機付けの哲学です。
●翌11月2日カフェ「ドラッカーマネジメント塾」で
金田秀治の話をしたら
同じ世代で大野耐一さんの下で仕事した宮本幸雄さんと
いう人を紹介してくれた塾生がいました。
宮本さんも現役の時、大野耐一さんの下でTPSに貢献した人です。
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c001eqw0olbcljkkd9BNh
大野耐一さんを語るこの世代の話は貴重です。
大野耐一さんを軸に多くのトヨタマンが
日本的風土の中でTPS開発に関与しています。
日本人の感性で
日本的マネジメントをSCMとして体系化する。
ドラッカーの社会生態系思想の中に巧くハマると
思っています。
大学院の授業やマネジメント塾に反映させたい。
●11月14日木曜日公開講座でこのテーマで講演します。
無料ですから時間のある方どうぞ!
多摩大学 経営実学志塾 公開講座
演題「日本的経営とSCM」
↓
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c001fqw0olbcljkkd94rK
大野耐一、TOCのゴールドラット博士、
などトヨタ式経営をドラッカーの枠組みの中で
取り上げます。
■■■第6期 2013年秋期第3回開催のお知らせ
コミュニテイカフェ「ドラッカー塾」ご案内■■■
週末コースは2日先週土曜日無事終了しました。
平日コース明日7日です。
<3回テーマ>統一テーマ
「なんのためのマネジメントか?」
・事例研究「アイリスオーヤマ」
社員にとって良い会社と会社にとって良い社員を両立。
メ―カ―ベンダーというサプライチェーン統合モデル。
生活者視点の顧客創造。
・テーマ1「ドラッカーの目標によるマネジメント」
・テーマ2「リーダーシップとコミュニケーション
社会生態学視点」
前回のイベント
↓
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c001gqw0olbcljkkd9d4E
ホームページ
↓
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c001hqw0olbcljkkd9Mky
チラシ更新
↓
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c001iqw0olbcljkkd9MwW
スポット参加歓迎!
未だ席あります!
スポット料金参加費4000円
(1期〜5期フルコース参加者は
スポット参加料金半額の2000円です)
申し込みお待ちしています。
このメール返信でお申込下さい。
・お名前
・所属
のみで結構です。
さて、
本日のテーマ
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1.神ながらのいのち
2.魔法の呪文
3.事例研究:伊那食品工業の「社員の心がけ」
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1.神ながらのいのち
■森信三によると
現代社会に大きく影響を与えた哲学は
マルクス唯物史観とアメリカのプラグマテズム
であると言う。
マルクスは「神」に代わって
生産力という唯物的概念によって現実世界に
抜本的変化をもたらした。
一方、プラグマテズムも
観念的な絶対真理に代わって真理は相対的であり、
現実世界を優先した。
■又フランスの哲学者ベルグソンも
観念的概念的哲学から脱して
生命の真実を重視する人だったという。
しかし日本の哲学界は
明治以降ドイツ哲学の支配下にあり
論理を重視して概念規定にこだわった。
森信三によれば「いのち」を固定化した。
西洋で受け入れられている西田哲学も
その負の影響下にあると批判的見て取れます。
■森信三によれば
日本民族は直感的であり、
プラグマチストであり、
生命を重視する点でベルグソンに通じると言う。
森信三によれば
我々日本民族の根本的な特性は
「神ながらの道」(神道)の本質にあると言う。
ドラッカーも日本画に見る日本人の特徴を神道の
感性にあると観察しました。
■「神ながらの道」の哲学として
二宮尊徳を日本民族が生んだ最大の哲人だと言っています。
森信三は二宮尊徳の思想を主材料として
西洋の代表的思想「創世記」に表現される
キリスト教世界観を触媒思想として
自分の思想を深めた。
そしてマルクス、プラグマチズム、ベルグソンを
第2・第3義の触媒にして
森信三哲学(全一学)を展開したという。
2.魔法の呪文
■一昔前に計画万能主義というのがありました。
現在なら戦略とか論理思考に相当する
魔法の呪文です。
コンサルタント会社やシンクタンクの専門家の
方法論です。
経済学も進化しているのか停滞しているか
分かりませんが、毎年ノーベル賞受賞者が出ている。
しかし国家財政破綻危機などみると
魔法の呪文の効果は無い。
■計画万能主義や戦略思考、論理思考は
エリート支配の善意の啓蒙主義だと言う。
人類の理性は進化するから
知的エリートが考え付いた計画、戦略は
最適だとする。
魔法の呪文、賢者の石であり、
間違いはないと宣伝する。
売り込みの宣伝文句のように
伝えられる。
■戦略思考も計画万能主義も
試行錯誤を認めずひたすら奇跡に頼るのと同じだと
ドラッカーは言います。
専門家は間違いないとする。
日本の原子力政策は原子力村と言われる世界で
判断され間違いはないという妄想にかかっている。
■計画も戦略も必要ではあるが
それは単に道具であるにすぎない。
道具は使い方に上手下手があり、
使える時と使えない時がある。
そして善意にも悪意にも使える。
計画と戦略は、心や誠意とは全く別のものである
ということが理解されていないと
ドラッカーは言います。
計画と戦略は
魔法の呪文であると。
3.事例研究:伊那食品工業の「社員の心がけ」
(http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c001jqw0olbcljkkd9LWd)
■社是を実現する会社としての心がけとして
「遠きをはかる」「適正な成長」
「バランス」を上げました。
そして会社としての心がけとは別に
社員としての心がけも共有化しているところが
興味深いです。
■社員としての心がけの第一は
「ファミリーとしての意識をもち、
公私にわたって常に助け合おう」
です。
社員は家族のように助け合う心を持つ。
ドラッカーは言うように
会社は機能集団であるとともにコミュニテイであり、
両方を持っていることだ強い組織です。
■そして一人ひとりの思いとしては
「創意、熱意、誠意の三意をもって、
いい製品といいサービスを提供しよう」と言う。
困難な時は何とかしようという
強い思い(創意・熱意・誠意)があって
行動することでヒラメキが生まれる。
トヨタ自動車が戦後の焼け野原から
生産性と規模が10倍上だった米国に
「3年で追いつく」という豊田喜一郎の思いが
行動に移ってかんばん方式というイノベーションが
生まれた。
■そして社員としての心がけの最後に
「すべてに人間性に富んだ気配りをしよう」
「公徳心をもち社会にとって常に有益な人間
であるように努めよう」と言う。
「
ドラッカ―のいう「真摯さ」
又は日本的は「徳」を上げています。
社是といっても
要は人とひとりの社員の心がけなんですね。
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今岡善次郎
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株式会社ビジダイン
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c001mqw0olbcljkkd9R5I
多摩大学大学院客員教授
http://k.d.combzmail.jp/t/ce7j/c001nqw0olbcljkkd9SiS
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