福岡アジア文化賞 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 【 アジアの風だより Vol.58 】
 ◆ 芸術・文化賞 ニールズ・グッチョウ氏の市民フォーラム特集
 ◆ http://www.asianmonth.com/prize/
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2011.08.29


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      芸術・文化賞 ニールズ・グッチョウ氏の市民フォーラム特集

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いよいよ8月も残すところ、あとわずか。

さて、前号、前々号と各受賞者の特集を行ってきましたが、ラストを飾る今回は
芸術・文化賞を受賞されるニールズ・グッチョウ氏の特集です。

若い頃に愛知県の犬山城や高野山金剛峯寺の修復現場にて技術修練を行うなど、
日本と深い関わりを持つグッチョウ氏。何といっても実の双子の弟さんが日本で
建築家として活動されているのですから!

そんなグッチョウ氏の魅力や業績について、キーワードを軸に、お勧めの本やサ
イトなどを紹介していきます。



◆◆◆ もくじ ◆◆◆

≪1≫ 芸術・文化賞 ニールズ・グッチョウ氏に関する2つのキーワード

≪2≫ 芸術・文化賞 ニールズ・グッチョウ氏 市民フォーラムの概要

≪3≫ カンボジア伝統音楽クメールクラシック 特別演奏決定のお知らせ

≪4≫ 過去受賞者による最近の活動


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≪1≫ 芸術・文化賞 ニールズ・グッチョウ氏に関する2つのキーワード
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福岡アジア文化賞芸術・文化賞を受賞した、ニールズ・グッチョウ氏。
ドイツから初の受賞となった氏のキーワードは以下2点。

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▼ キーワード1/ネパール・カトマンズ盆地
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ドイツ出身の氏が、その研究の方向性を南アジア、特にネパールへと定めた
きっかけのひとつに、1971年に実施されたネパール、バクタプールにおける最
初のプロジェクト『ドイツ・ネパール2国間保存プロジェクト』があります。

このプロジェクトメンバーに選出された氏は現地で広範な現地調査を実施。
美しい歴史都市遺産としての町並み保存と博物館都市づくりの先駆けとして、
西欧の専門家によるネパール研究を推進する契機としました。

氏のライフワークともいえる『建築』と『都市』に関する比較研究を本格的に
始めたのもこの頃からです。

以降、幾度となくネパールを訪れ、広くアジアの専門家と人的交流をすすめ、
アジア特有の木造とレンガづくりの建造物における保存修復についての研究と
実践を先導してきました。

氏が関わったカトマンズ盆地のバクタプール、カトマンズ、パタンの3つの古
都におけるヒンドゥー教と仏教の建造物群が、1979年、アジアにおける最初の
ユネスコ世界遺産として登録されたのも、そういった氏の長年の研究の賜物な
のでしょう。

カトマンズの歴史的建造物の保存について書かれた著書『The Sulima Pagoda:
East Meets West in the Restoration of a Nepalese Temple』はAmazonより
ご購入できます。
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▼ キーワード2/『建築家』にあって『建築家』にあらず
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修復建築家としての顔を持つグッチョウ氏ですが、その研究範囲は建築学のみ
ならず、宗教学・文化人類学・考古学・歴史学・哲学と広範囲にわたります。

実地調査をベースに幅広い視点で『建築』と『都市』に関する比較研究を行う
氏にとっては、至極当然のことなのかもしれません。

インドのヒンドゥー教・仏教の聖地であるワーラーナシー(ベナーレス)地域の
宗教儀礼と都市空間との関係を、建築人類学ともいえる新しい視点で論じた代
表書『ベナーレス』は氏の重要な研究成果のひとつです。

これも建築家のみの視点であれば、たどり着けなかった長年の研究と深い洞察
によるものでしょう。

また、ドキュメンタリー映画の制作にも旺盛で、ネワール族(カトマンズ盆地
一帯に居住する民族)が執り行う通過儀礼についての考察や、インドの世界遺
産フマーユーン廟における保存活動の一端を、ドキュメンタリー映画として収
める活動も行っています。


著書『Benares: The Sacred Landscape of Varanasi』のご購入はコチラから。
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市民フォーラムでは、そんなグッチョウ氏に、建築家および建築史家としての
両立場からみた『建築』と『都市』について、国内外の世界遺産について等、
最前線の話題を交えながら、わかりやすくご紹介していただきます。

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
  ニールズ・グッチョウ氏 市民フォーラムのご参加はコチラから
  ⇒ http://www.asianmonth.com/prize/notice/index.html#g
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  ※イベントに関するお問い合わせ:0120−666−528(10:00〜18:00)

※先着順となっていますので、お早めにお申し込みください。
※ニールズ・グッチョウ氏の経歴など、より詳しい情報は福岡アジア文化賞の
 ウェブサイトでご覧いただけます。
⇒ http://www.asianmonth.com/prize/22/index.html#thisyear3


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≪2≫ 芸術・文化賞 ニールズ・グッチョウ氏 市民フォーラムの概要
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● 日 付:9月17日(土)
● 時 間:13:30〜15:30
● 会 場:アクロス福岡地下2階イベントホール(福岡市中央区)、約500席
● テーマ:建築保存修復から空間創造へ〜アジアの現場が育てたクリエイション
● 入場料:無料 

▼ 進行役 九州大学大学院芸術工学研究院教授 藤原 惠洋

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人々を魅了するカトマンズ盆地。その古都において、氏が保存修復に関わった
建造物群は、アジア最初の世界遺産に登録されました。

建築史家および修復建築家として携わってきた『建築』と『都市』について、
国内外の世界遺産について等、最前線の話題を交えながら、わかりやすくご紹
介していきます。

今回の市民フォーラムでは、そこから見えてくる建築保存修復や空間創造に
ついてもお話しいただきます。 

当ウェブサイトにて申し込み受付を行っていますので、是非お申し込みください。
もちろん、参加費無料です。皆様のお申し込み、お待ちしています!

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
  ニールズ・グッチョウ氏 市民フォーラムのご参加はコチラから
  ⇒ http://www.asianmonth.com/prize/notice/index.html#g
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  ※イベントに関するお問い合わせ:0120−666−528(10:00〜18:00)

※先着順となっていますので、お早めにお申し込みください。
※ニールズ・グッチョウ氏の経歴など、より詳しい情報は福岡アジア文化賞の
 ウェブサイトでご覧いただけます。
⇒ http://www.asianmonth.com/prize/22/index.html#thisyear3


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≪3≫ カンボジア伝統音楽クメールクラシック 特別演奏決定のお知らせ
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カンボジアの日常生活や儀式・行事には欠かせない、伝統音楽クメールクラ
シック。

今回特別に、カンボジアよりトップクラスの演奏家4名をお招きし、9月15日
(木)の授賞式及び9月18日(日)のアン氏 市民フォーラムにて特別演奏を行っ
ていただくことが決定いたしました!

お招きする演奏家の方々は、みなカンボジア王立芸術大学を卒業後、講師や
プロの演奏家として活躍されているカンボジアでも超一流の方々ばかり。

カンボジア王宮に随行するなど伝統音楽をベースに活躍されている方々です
が、今回のアン氏の市民フォーラムでは、なんと日本の曲も演奏予定だそう
です。是非お聴きのがしなく!

日本ではなかなか聞くことができないクメールクラシックの優雅な調べを、
ぜひご来場のうえお楽しみ下さい。

☆★☆福岡アジア文化賞授賞式☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

● 日 付:9月15日(木)
● 時 間:18:20〜20:00
● 会 場:福岡国際会議場(福岡市博多区石城町)
● 入場料:無料 

☆★☆アン・チュリアン氏 市民フォーラム☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

● 日 付:9月18日(日)
● 時 間:13:30〜16:00
● 会 場:アクロス福岡地下2階イベントホール(福岡市中央区)、約500席
● テーマ:民間信仰から見たアジアの稲作社会〜カンボジアの村落から〜
● 入場料:無料 

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
  授賞式・市民フォーラムのご参加はコチラから
  ⇒ http://www.asianmonth.com/prize/notice/
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※イベントに関するお問い合わせ:0120−666−528(10:00〜18:00)
※先着順となっていますので、お早めにお申し込みください。

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特別演奏の追加にともない、アン氏市民フォーラムの終了時間が変更となって
います。既にお申し込みの方はご注意ください。

×13:30〜15:30(変更前)

○13:30〜16:00(変更後)


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≪4≫ 第13回大賞受賞チャン・イーモウ最新作『サンザシの樹の下で』公開
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第13回大賞受賞にして、アジアを代表する映画監督であるチャン・イーモウ氏
がメガホンをとった最新作『サンザシの樹の下で』が中洲大洋にて公開中です。

文化大革命を生きた女子高生と農村で暮らす青年との恋物語を描いたこの作品は
チャン・イーモウ得意の、サイレント映画のような静かで美しいシーンが印象的。

福岡では『中洲大洋』にて8/27より公開中です。
⇒ http://www.nakasu-taiyo.co.jp/tuki.html

年末には、小説『金陵十三釵(南京の13人の美女)』を題材にした映画が公開予定
のチャン・イーモウ氏。ますます目が離せません!

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
  チャン・イーモウ氏の経歴(福岡アジア文化賞ウェブサイト)
  ⇒ http://www.asianmonth.com/prize/winner/13_01.html
  ⇒ http://www.asianmonth.com/prize/lecture/pdf/13_forum.pdf
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