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 ――‐ ――‐ ―‐ ― ―‐ 福岡アジア文化賞 メールマガジン
 ● アジアの風だより ●・Vol.18                     [2009/ 1/28]
 ‐― ‐―― ‐―― ‐――    http://www.asianmonth.com/prize/
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====== ■  も  く  じ  ■  ==========================================
【1】[福岡アジア文化賞人物群像] その一:グナセーカラ氏
【2】福岡アジア文化賞担当 嘱託員募集!
【3】[九大アジア理解講座] バングラデシュの挑戦
【4】[アジア美術館] アジ美美術講座「漆絵ハガキを作ろう!」
【5】[FFAC News]「福岡フリンジフェスティバル〜ダンスの発火点〜」
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 【第19回福岡アジア文化賞】受賞者として9月に福岡を訪れた4人の文化人
たちの人物像について、その功績、偉大な一面は新聞で報じられたり、イベン
トでの姿を通してご存じかもしれません。
 今号からこのメルマガでは、【文化賞人物群像】と題して、受賞者たちの招
聘を担当した立場から、その人間味あふれるエピソードをご紹介します。

 まず第一回は、学術研究賞受賞者の「サヴィトリ・グナセーカラ氏」について
お届けします。

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 【1】【文化賞人物群像】その一 グナセーカラ氏
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    第19回 学術研究賞受賞者
    「サヴィトリ・グナセーカラ」
      スリランカ / 法学
    http://www.asianmonth.com/prize/19/index.html

■<< 厳しい顔と優しい顔 >>■

 弱者の権利を守るために、国際委員会などで各国の取り組みに厳しく叱咤の
声を飛ばしてきた、社会運動家サヴィトリ・グナセーカラ氏。「こわもて」と
言うと語弊があるかもしれませんが、各国が主張する「我が国固有の事情」
を超えて、共通の理念に一歩でも前進するためには、エネルギーと気迫が欠か
せなかったのは確かです。

 しかし、今回の受賞を機に福岡を訪れたグナセーカラ氏の見せた素顔は、
堂々とした存在感を示しながらも、家族への愛情に溢れた優しい女性の顔でし
た。

 今回福岡に同行されたのは夫のラジェンドラさんと姉のランジニさん。お二
人とも69歳のグナセーカラ氏より年上ですから、それなりのお年ですが、スリ
ランカから13時間の長旅をものともせず、福岡での受賞の喜びを共にしようと
いらっしゃいました。

 実はラジャさん(ラジェンドラさんの愛称)は著名な弁護士で元ペラデニヤ大
学学長、ランジニさんはご夫妻ともに米プリンストン大学で教鞭を執っていた
という、何とも学者揃いの学問一家なのです。

 ラジャさんは本当に福岡訪問を楽しみにしていたらしく、福岡の情報をよく
調べていてあそこに行きたい、ここに行きたいと行事スケジュールの合間を縫
って行動したいというのですが、ラジャさんの足の調子を慮ってほどほどにし
ようと止めるグナセーカラさん。お二人の会話は微笑ましくも永年連れ添った
夫婦の情愛の深さを感じさせるものでした。

■<< 日本語はなぜ滅びなかったのか? >>■

 グナセーカラ氏が日本を訪れるのは、実は初めてではないのですが、今回福
岡を尋ねて改めて大きな疑問がわき起こってきたそうです。

 「どうして、日本は欧米文明を取り入れて、これほどまでに近代化
  しているのに、人々は英語を話さず、日本語だけで生活しているのか?」
 
 決して英語が苦手な日本人を嘲っているのではありません。むしろ、
「日本語だけを使って近代化したこと」に驚いているのです。

 母国スリランカをはじめ多くの国々の教育や福祉、開発の状況を見てきた氏
ならではの発言ですが、最新の技術を取り入れようと思ったら先進国の言語で
学ばざるを得ません。植民地支配の歴史や多民族の存在などの事情もあります
が、現代でも、外国語を用いず、その国特有の民族語を使って全ての行政や
高等教育を運営している国は思いの他少ないのです。

 グナセーカラ氏自身、英語で教育を受けた世代で、論文を執筆するのも殆ど
英語でした。一方で、初めてシンハラ語(スリランカの人口の70%強を占める
シンハラ人の言語)で書かれた法学の教科書を作り、英語に偏していた同国の
法学教育に一石を投じた功績もあります。英語での仕事と母語での生活の間に
身を置きながら、母国の高等教育に身を捧げて来た氏だからこそ、日本の風景
に思うところがあったようです。

 明治時代、先人達が必死の思いで漢字を駆使して「自由」や「物理」はじめ
様々な概念を含めて翻訳語を造語したのが現代の日本語の基礎になったという
ことを説明すると、グナセーカラ氏も納得していましたが、これだけ学を究め
てもなお果てることのない知的好奇心には頭が下がる思いです。

 次回はマレーシアの社会人類学者「シャムスル・A・B」氏をお届けします。
 お楽しみに!

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 【2】福岡アジア文化賞担当 嘱託員募集!
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 福岡アジア文化賞委員会の事務局を置く、福岡市国際部(福岡アジア文化賞
担当)では、次の通り嘱託員を募集します。

【職  名】アジア文化情報発信推進員 1名
【職務内容】
   ・受賞者選考関係資料の作成・整理など福岡アジア文化賞に係る業務 
   ・福岡アジア文化賞や本市のアジア文化施策の市民及び国内外への情報発信 
   ・その他、アジア文化の情報収集 
【受付期間】  平成21年 1月26日から平成21年 2月20日まで(必着)
【任用期間】 平成21年 4月 1日から平成22年 3月31日まで

 待遇・資格等の詳細、応募方法は福岡アジア文化賞HPまで!
           → http://www.asianmonth.com/prize/staff/

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 【3】[九大アジア理解講座] バングラデシュの挑戦
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 << 2001年 福岡アジア文化賞 大賞受賞者 >>
 << ムハマド・ユヌス氏(バングラデシュ) >> 関連の情報です。

 九州大学アジア総合政策センター(KUARO)では、
  ■アジア理解講座■
  「アジアを変革する社会情報基盤 バングラデシュの挑戦」
 を下記の通り開催予定です。
 
 【日 時】 2月20日(金)18:30〜20:50
 【会 場】 九州大学国際ホール(箱崎地区)
 【参加費】 無料 ただし事前申込み必要
 【概 要】
 インターネットを中心とした「社会情報基盤」の整備は、世界の社会経済の
構造を変えつつあり、グローバル化の促進やフラット化に拍車をかけています。
現在、インターネットの利用ができるのは世界人口のわずか20%だけであるた
め、残り80%を含む全ての人々が社会情報基盤を利用できるようにする必要が
あります。また、これからの社会情報基盤をどのようにデザインすべきか重要
な研究テーマであるといえます。
 九州大学は2007 年7 月にバングラデシュのグラミンコミュニケーションズと
交流協定を結んでいます。グラミンコミュニケーションズは、2006 年ノーベル
平和賞を受賞したムハマド・ユヌス教授が率い、マイクロファイナンスで有名
なグラミン銀行と同じグラミングループの組織です。今回のアジア理解講座では、
バングラデシュのグラミングループやNGO、国際開発機関が実施するプロジェク
トの事例を紹介しながら社会情報基盤構築のあり方を議論します。

 詳細は→ 九大アジアセンターHP http://asia.kyushu-u.ac.jp/top/index.html

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 【4】あじび美術講座「夏愛華さんと漆絵ハガキを作ろう!」
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★アジア美術館メールマガジンからの情報です。

http://faam.city.fukuoka.lg.jp/cgi-bin/event/event.cgi?year=&eid=10447

夏愛華(シァ・アイホァ)さんを講師に、5日間でハガキサイズの薄い板に彫
刻刀と漆で描く「漆絵ハガキ」(片面)を作ります。未経験の方でも大丈夫です。
ふるってご応募ください。

 【日 時】 2月16日(月)〜20日(金)午後1時〜3時
 【会 場】 交流スタジオ(福岡アジア美術館8階)
 【参加費】 1500円程度(道具・材料の実費)
 【募 集】 15人(毎日受講できる方)
 【締 切】 2月5日必着

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 【5】【FFAC News】「福岡フリンジフェスティバル〜ダンスの発火点〜」
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★福岡市文化芸術振興財団メールマガジンからの情報です

福岡におけるコンテンポラリーダンスの祭典「福岡フリンジフェスティバル
vol.2〜ダンスの発火点〜」の出演者が決定!全国各地から多数応募いただい
た中から、22組のダンサーが出演します。地元福岡はもちろん、東京、埼玉、
名古屋、大阪、京都、兵庫、岩国、宮崎、大分、佐賀、そして韓国から…バラ
エティ豊かなダンス作品の数々が集結!!どうぞお見逃しなく。

【日時】2009年2月1日(日)13:00開演[12:30開場]
【会場】大博多ホール(福岡市博多区博多駅前2丁目20-1大博多ビル12F)
【入場料】一般=前売1,500円/当日2,000円、学生=前売1,000円/当日1,500円

チケットは下記問い合わせ先かチケットぴあ、ローソンチケットで発売中!

◇問い合わせ先
(財)福岡市文化芸術振興財団 事業係
Tel: 092-263-6265 Fax: 092-263-6259
E-mail: art-co@ffac.or.jp
URL: http://www.ffac.or.jp/news/307_index_msg.html

−◆□−◆□− その他アジア関連イベント情報の小部屋 −□◆−□◆−
☆ 外国人学生が語る ふるさとの街と福岡@福岡国際交流協会(市役所北別館)
  →[毎月開催] あったか福岡HP http://attaka-fukuoka.jp/info.htm
★ 1月-3月 ミュージカル「ミス・サイゴン」@博多座
  →博多座HP http://www.hakataza.co.jp/
☆ 1/29-3/24 「インド近代美術の夜明け−カンパニー絵画」展@アジ美
  →http://faam.city.fukuoka.lg.jp/exhibition/exb_index.html
★ 2/1 バングラ料理教室/バングラデシュ体験のススメ@あいれふ
  →バングラデシュと手をつなぐ会 http://bangla.npgo.jp/top.html
☆ 2/1 福岡フリンジフェスティバルVol.2 ダンスの発火点@大博多ホール
  →福岡文化芸術振興財団HP http://www.ffac.or.jp/
★ 2/4 ダン・ニャット・ミンとベトナム映画特集@シネラ
  →シネラHP http://www.cinela.com/
☆ 2/5-3/19 外国語観光ボランティア養成講座@久留米市役所
  → http://www.kiea-azalea.jp/japanese/index.html(ツバキ会議向け)
★ 2/7 「ミス・サイゴン」写真展トークショー@アジア美術館
  → 博多座HP http://www.hakataza.co.jp/new/new_msg.php?no=198
☆ 2/7 英国留学説明会@福岡県国際交流センター
  →こくさいひろばHP http://www.kokusaihiroba.or.jp/
★  2/11 中国・広州セミナー@西鉄グランドホテル
  → http://asiabiz.city.fukuoka.jp/topic/news.php?tpc_no=241
☆ 2/16-20 アジ美美術講座「夏愛華さんと漆絵ハガキを作ろう!」@アジ美
  →福岡アジア美術館HP http://faam.city.fukuoka.lg.jp/
★ 2/16-20 企画展「現代美術と「和」の表現」@福岡市美術館
  →福岡市美術館HP http://www.fukuoka-art-museum.jp/
☆ 2/20 九大アジア理解講座「バングラデシュの挑戦」@九大国際ホール
  →KUARO http://asia.kyushu-u.ac.jp/top/index.html
★ 2/21 ちきゅうを知る講座「国際交流」@福岡県国際交流センター
  →http://www.kokusaihiroba.or.jp/j00top/oshirase/oshirase_109.htm
☆ 2/24 アジア講座「内モンゴル・フフホト」@リーガロイヤルホテル小倉
  →ICSEAD HP http://www.icsead.or.jp/4asia/asia.html
★ 2/25 国際bizシンポジウム「東アジアbiz連携と人材育成」@国際ホール
  →KUARO http://asia.kyushu-u.ac.jp/top/index.html
☆ 3/2〆切 ホストファミリー募集@アジア太平洋子こども会議in福岡
  →APCC HP http://www.funfan-homestay.net/participation/index.html
★ 3/5-8 通常上映「春天〜許金玉の物語」(台湾金馬奨受賞作)@シネラ
  →シネラHP http://www.cinela.com/
☆ 3/22 福岡アジアコレクション@福岡国際センター
  →アジコレHP http://www.fukuoka-asia-collection.com/index.html

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(バックナンバー更新 2009年01月29日09時08分)