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【MBA講座】4000億円を超える『のれん代』を計上する楽天を襲う最悪のシナリオとは?

発行部数: 11,213部  発行日:2015年08月28日

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『ビジネスマン必読!1日3分で身につけるMBA講座』 
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こんにちは!『ビジプロ通信』ナビゲーターの安部です。


マクドナルドの業績は一向に回復の兆しが見えませんねぇ。(^^;

私自身、マクドナルドはちょくちょく利用しているのですが、
最近利用者の少なくなった店内はさみしい限りです。

ただ、26日からは日本各地の特産品を使ったメニューの提供を
開始するということで、食の安心・安全を消費者にアピールして
是非とも復活の狼煙を上げてもらいたいですねぇ。(^^)

・・・ということで、マクドナルドが復活するために重要な鍵を握る戦略を、
Bizコンパスで記事にしてみましたので、よろしかったらご訪問下さいね。

『マクドナルド復活の鍵を握る2つの成功事例とは?』
http://www.bizcompass.jp/original/re-management-005-40.html


また、Facebookでは様々な方からマクドナルド復活のアドバイスを
いろいろといただいています。

Facebookをご利用している方がいらっしゃいましたら、
ご意見いただけると嬉しいです!
(お友達申請もウェルカムです。「メルマガ読んでます」と
メッセージ下さいね。)

https://www.facebook.com/mbasolution/posts/941526052571695?pnref=story


それでは、今回のメルマガも張り切ってお届けしていきますので、
最後までお付き合い下さい!(^^)


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【8月12日に最新刊『MBA戦略思考の教科書』が出版されました!】


8年前に開校し、延べ5000人以上の方に受講いただいたMBA Solution 
Business Collegeの人気講座『ベーシックMBA』が書籍になりました!

本書では、主要なMBA理論である『経営戦略』『マーケティング』
『組織人事戦略』『リーダーシップ』『ファイナンス戦略』
『オペレーション戦略』『アカウンティング』のエッセンスが
1冊の書籍で学べる内容になっています。

MBA Solution Business Collegeで提供する6つの講座が1冊に収められている
とってもお得な書籍になりますので、一人でも多くの方にお読みいただけると
嬉しいです!(^^)


『MBA戦略思考の教科書』(かんき出版)
⇒ http://www.mbajp.org/i/s/51q.html


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■ 1日3分で身につけるMBA講座
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さて、今回のMBA講座は、楽天の急速に膨れ上がる『のれん代』に対して、
リスクを避けるための戦略的アカウンティングおよびファイナンス戦略に
ついてお届けしていきます。


■ 4000億円を超えた楽天の『のれん代』


8月11日付の日経新聞に『楽天、のれん4000億円は期待か足かせか』という
記事が掲載されました。

記事によれば、企業の買収金額と買収先企業の純資産の差である
『のれん代』が2015年6月末で4000億円を超えたとのこと。

実際に楽天は、最近特に海外で大型買収を繰り返していますので、
この『のれん代』が急増しています。

たとえば、楽天の決算報告書を見れば、大きいものは2014年に買収した
スマートフォン向けの無料通話・メッセージサービスを展開するViberが
1009億円、同じくアメリカのキャッシュバックサイトEbatesが1010億円と、
巨額の買収を立て続けに行った結果、2016年6月末現在で4096億円にま
達していることがわかります。

通常、日本の会計基準では、この『のれん代』は貸借対照表の資産の部に
計上され、年々費用として計上し、償却していく(減少させていく)必要が
あります。

たとえば、1050億円で企業を買収し、純資産が50億円と査定されれば
1000億円は『のれん代』となり資産計上します。

そして、この資産計上された『のれん代』1000億円を20年にわたって均等に
償却するならば、毎年50億円を費用として計上し、利益から差し引かなければ
ならないのです。

つまり、『のれん代』は大きくなればなるほど、
利益を圧迫する要因となるということになるのです。


■ 国際会計基準であるIFRSの下での『のれん代』の扱い


一方、国際会計基準である『IFRS』を採用すれば『のれん代』は
償却する必要はありません。

ただ、企業価値の低下が明確となった際には“減損処理”を
行わなければならなくなります。

たとえば、買収した企業の業績が思わしくなく1000億円で買収した企業の
価値が100億円にまで目減りしたと判断されれば、その段階で一気に900億円の
減損処理をして損失として計上することになるのです。

楽天自体は2013年からIFRSを採用し、国際会計基準に則った
決算報告を行っています。

ですから、企業買収を行えば行うほど『のれん代』は積み上がり、減損処理を
行うことがなければ、どんどん膨れ上がっていく仕組みになっているのです。


■ 『のれん代』の功罪とは?


IFRSを採用したことにより、従来費用として償却すべき『のれん代』の分だけ
楽天の利益は嵩上げされることにつながります。

たとえば、日本の基準で年間200億円の『のれん代』を償却しなければ
ならないとすれば、IFRSの下では200億円分利益の向上効果がある
というわけです。

これは、企業の株価に好影響を与えることにつながっていきます。

通常、株価はフリーキャッシュフローと資本コストの関係で決まるはずですが、
実際は利益水準や成長期待に大きく影響を受けますので、『のれん代』を
償却しなければ株価は高い評価を得やすい状況になるというわけです。

一方、問題は買収先の企業の業績が悪化して企業価値が大きく毀損した
場合です。

もし、楽天が仮に一気に4000億円の減損処理を余儀なくされれば、
2015年3月期の税引前当期利益が1000億円程度ですから、
3000億円の巨額の赤字を計上することにつながります。

この損失自体はいくら巨額であっても、キャッシュフロー的に見れば実際に
キャッシュが出ていくわけではないので、この損失により楽天が経営破綻に
追い込まれることはないでしょう。

ただ、3000億円の損失は貸借対照表上の自己資本部分を減少させることに
つながります。

たとえば2014年12月期の楽天の自己資本は4280億円なので、
単純計算で3000億円の損失が発生すれば1280億円まで
自己資本が減少することになるのです。

この場合、現状楽天の自己資本比率は11.5%と、ただでさえ低い数値ですが、
さらに4%弱まで急落することになります。

これは楽天が96%以上を他人資本に頼っているという極めて不安定な状態
であり、信用不安が起こって株価が暴落することにつながります。

親会社の楽天が、このような信用不安の状況に陥れば、子会社の楽天銀行に
お金を預けている預金者はすべての預金を引き出し、別の銀行に預け替えを
検討することも十分考えられます。

楽天銀行では、2015年6月末現在、およそ500万口座、1兆5千億円程度の預金が
ありますが、もし一気に顧客が預金の引き出しに走れば、預金の3分の2は
投資や融資で運用しているために十分な残高がなく取り付け騒ぎが起こること
になります。(楽天銀行の2015年6月末現在の現金預け金残高は5290億円しか
ないのです。)

そして、結果として楽天はキャッシュが底をつき、
経営破綻に追い込まれることにつながるというわけです。

もちろん、これは最悪のシナリオであり、実際に起こることはないでしょうが、
楽天としては積み上がった『のれん代』に対して、このような最悪の事態を
避けるための対策を施しておく必要があるといえるでしょう。

それは、先ほども指摘したように自己資本を厚くすることです。

自己資本が充実していれば、『のれん代』の減損処理自体はキャッシュフロー
に影響を与えない(損失が発生したからといって穴埋めにキャッシュが
必要になるわけではない)ので、事業に支障はありません。

自己資本が大きく毀損することによる信用不安さえ避けることができれば、
深刻な問題に発展することはないのです。

そのために重要なことは増資や利益計上による自己資本の充実であり、
実際に楽天はこの6月に1800億円の公募増資を実施して自己資本比率の向上に
努めているのです。

IFRSの下では、今後楽天が買収による成長戦略を取り続ける限りは
『のれん代』が膨れ上がることにつながり、
事業にとって大きなリスク要因になることが考えられます。

楽天にとって最悪のシナリオを避けるためには、万一『のれん代』が
全て減損処理されても信用不安につながらないような財務体質に
強化していく必要があるといえるでしょう。


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■ 編集後記: 
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今週から急に肌寒い日が続いていますね。

あれほど暑かった夏の日々がうそのようです。

この急激な気候の変化に、私の周りでは体調を崩されている人もいますが、
みなさんは大丈夫でしょうか?

私自身も、朝は鼻がぐしゅぐしゅしたり、体調を崩す一歩手前なので、
体調管理には十分気を付けたいと思います。

今週末も引き続き、あまり天気に恵まれない予報になっていますが、
ご自宅でゆっくりと本でも読みながら一足先に“学びの秋”を堪能するなど、
充実したお休みをお過ごしいただければと思います。


それでは、みなさま楽しい週末をお過ごし下さいませ!(^^)


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最後までお読みいただきましてありがとうございました。 m(_ _)m

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『ビジネスマン必読!1日3分で身につけるMBA講座』(ビジプロ通信)

編集長: 安部 徹也

発行元:
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