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組織進化"刺激"マガジン『未来からの問い』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2022.3.20 Vol.110
1.【未来からの問い】VUCAワールドで私たちに「本当に」問われることは?
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先々号、先号に引き続き、VUCAワールドについてご紹介させていただいており
ます。今回がそのシリーズの最終回となります。
先号では、 VUCAワールドって結局どういうことなの?という本質について
迫りました。
先号はNOTEで公開しています(https://note.com/nakadoi/n/n9f47af9d6564)
今回は「で、結局、何が問われることになるの?」ということについてご紹
介させていただきます。
先号でご紹介した通り、VUCAワールドという言葉が指し示していることは、
「全知全能ではない上に、予測可能で対応可能な世界を求める私たち人間に
とってとても不都合な世界に私たちは生きざるを得ない時代を迎えている」
という不都合な真実です。
このことは、WHOのレポートとしても衝撃の数字として表されています。
毎年、地球上で70万人の人が自殺によって亡くなられています。それは戦争
、自然災害、病死による死者の数の合計を上回っているという事態からも伺
い知れます。
物事が予測可能で、対応できる範囲にある、すなわち、手の内に入っている
のであれば、そこまで精神的に追い込まれなくても済むはずです。しかし、
それを許してもらえないVUCAワールドにおいては、明日の自分が精神的に追い
込まれなくて済むという保証はどこにもないと考える方が適切でしょう。
では、そんなVUCAワールドを生きていくために私たちに問われていることは
何なのでしょうか。
これは、エベレストに登るのに、何の装備も鍛錬も積まないまま山に入ること
はないのと同様に、VUCAという「世界」に足を踏み入れた以上は、誰にとって
も必要になる準備とは何なのか?という問いと同じであると考えるのがよいか
と思います。
私は次の四つに集約されるのではないかと考えています。
1.自己回復力を高める(≒ダメージから回復する)
2.助け合いの土壌を築く(≒窮地を救いあう)
3.共創能力を高める(≒激動の中で進化する)
4.内なる情熱を生きる(≒目的(パーパス)と一致した生き方をする)
VUCAワールドという言葉で考えると、抽象的でわかりづらくなるので、身近な
例で考えてみるとよいのではないかと思います。
それは
「ボクシング」
です。
ボクサーにとって自分よりも格上の相手と戦うというのは、まさに「ボコボコ」
にされる体験になるのではないかと思います。
で、マットに沈められるだけでなく、心まで折られてしまうこともあるでし
ょう。
そこから回復できるかどうか、すなわち何度でも立ち直れるかというのが
「自己回復力を高める」です。
で、一気に窮地に立たされた時、自分の力ではどうにもならないくらいに打
ちのめされている時は、コーナーでセコンドに助けてもらったり、観客から
の応援で力をもらったり、時にはセコンドにタオルを投げてもらって、試合
を強制終了させ文字通り命を救ってもらうこともあるかと思います。なので、
「助けられる」ことは必要です。で、VUCAワールドにおいては誰がいつ窮地
に立たされるかわからないので、「助けられる勇気と助ける余裕」の両方が
必要になります。
それが「助け合いの土壌を築く」です。
そして、迫りくる強者に対して何の進化もしないままリングに上がり続ければ、
確実に負けるだけでなく、そのダメージは身体に残り、日常生活もままならな
い状態になるでしょう。
その意味で、まさにボクサーはトレーナーと共に二人三脚で自らを鍛え続けて
いる
と思います。VUCAワールドにおいては自分一人でなんとかなるわけではない
ことから、それぞれ進化をすることに加え、1+1が2以上になるように共創
できる力が問われることになるでしょう。
それが「共創能力を高める」です。
このように書くと、「せねばならぬ」ことばかりで気が滅入る感覚だったり
「まあ、そこまでじゃないよね」と正常化バイアスに陥ってもおかしくはあり
ません。
それこそが、VUCAワールドの不都合な真実なのだといえるでしょう。
だからこそ、最も大切なことは
「過酷さを楽しむ」
ことなのかもしれません。
それは、エベレストに登ろうとするアルピニストが、無謀だとわかっていても
挑戦者としてリングに上がろうとするボクサーが、ただ、わけもなく湧き上
がる情熱の中でそのことに向き合っている。
その力を支えるのが「内なる情熱を生きる」です。
誰にとっても過酷な世界なのだとしたら、「それでもなお」自分の人生を
愛してやまない。
そんな力が問われていくことを思うと、VUCAワールドとは私たちがより本質
に近づいていく時代なのかもしれません。
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【未来からの問い Vol.110 】
「VUCAワールドの中で、一度きりしかない人生をあなたは何者として生きた
いですか?」
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中土井 僚
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2.セミナー・ワークショップ情報
■リーダーシップ・シフトプログラム エントリーコース
ケースで学ぶ仕事やプライベートに活かせるU理論に基づく問題解決法をご紹
介します。
会場 :ZOOMにてオンライン開催
参加費:3,300円(税込)
<詳細・お申し込み>
日程 :2022年4月6日[水] 19:00〜21:30
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■リーダーシップ・シフトプログラム ベーシックコース29期
自分自身と周囲の「自分らしさ」を解放することで、その人の強みが十分に発
揮される状態を創り、一人一人と場の進化をもたらし続ける全く新しいテクノ
ロジーをご提供いたします。
日程 :2022年4月16日[土]〜4月17日[日]
1日目9:50〜19:30
2日目9:30〜19:00
会場 :浅草橋ヒューリックホール&カンファレンス
参加費:(通常価格)132,500円(税込)
<詳細・お申し込み>
http://ptix.at/sPRTbd
■リーダーシップ・シフトプログラム ベーシックコース30期
日程 :2022年6月11日[土]〜6月12日[日]
1日目9:50〜19:30
2日目9:30〜19:00
会場 :両国 KFC Hall&Rooms
参加費:(通常価格)132,500円(税込)
(2022/5/11までの早割価格)102,500円(税込)
<詳細・お申し込み>
http://ptix.at/kP5oi0
■自己組織化チーミング手法「SOUNDメソッド」SOUNDコーチ養成講座 初級編
「SOUNDカード」を活用した対話の場づくりを体験し、変化が激しく先行き
不透明な状況下でもチームメンバーが目的や意義を共有・合意し、チームと
して共進化(Co-Evolve)していくことを可能にしていきます。
日程 :2022年9月3日[土]
9:00〜17:00
会場 :KFC Hall&Rooms
参加費:55,000円(税込)
<詳細・お申し込み>
https://peatix.com/event/3197280
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※新型コロナウイルス感染症の対策/オープンセミナー・イベント実施に関する
最新情報は、当社サイトの専用ページにて随時更新・発信しています。
https://bit.ly/3AHpIzK
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3.動画コンテンツ配信情報
株式会社アントレプレナーファクトリー様と協働で制作しました、組織開発の
理論と実践について解説した動画コンテンツを提供しています。
◎『組織開発で使える「成人発達理論入門」』<新>
成人発達理論の基本をおさえ組織開発に活かす36本
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◎『オンラインにおけるチーム運営と組織開発』
急速な環境の変化を変革の機会へ導く知識と実践の講座73本
https://www.enfac.co.jp/contents/om/
━━━━━━━━━━━━━━<発行者情報>━━━━━━━━━━━━━━
組織進化"刺激"マガジン『未来からの問い』
●発行責任者:山根 恭子
●発行元:オーセンティックワークス株式会社
●事業内容:組織進化コンサルティング
オーセンティックワークスは、社会変容テクノロジー「U理論」を活用した
プロセスコンサルテーションによって「ソーシャルフィールド(社会的な場)」
を転換し、他責・対立・迷走等、閉塞感のある組織を創発的な組織へと進化
させます。
●URL:http://www.authentic-a.com/
●お問い合わせ:
aw-office@authentic-a.com
●バックナンバー:http://backnum.combzmail.jp/?m=r8v6
●配信中止はこちら:https://regssl.combzmail.jp/web/?t=mt23&m=r8v6
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