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　組織進化"刺激"マガジン『未来からの問い』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    2020.5.3　　 Vol.78

１．【未来からの問い】人としての「器」の大きさを知る方法

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普段口にするかしないかに関わらず、無意識的にでも多少なりとも他人の「器」
のサイズを測っている人は多いのではないでしょうか。

この「人としての『器』」は、多くの場合漠然とした「人としての素晴らしさ」
を表現しているように思います。そして、他人による極めて主観的な評価に過
ぎないにも関わらず、「器」に対する他者評価はある程度一致してしまうとこ
ろが非常に興味深いところです。

では、人としての『器』の大きさは、何によって測られているのでしょうか。
私は、「利他性×視座の高さ×実績×華やかさ」によるものだと思っています。

利他的で視座も高く、実績も華やかさもある人は大物と扱われやすくなる一方
で、利己的で自分のことしか見えておらず、実績も華やかさもない場合、小者
として見なされやすくなるようです。

器の大きさを考える上で必要不可欠なのは、利他性と視座の高さであり、実績
や華やかさはそれを後押しするものだと思います。実績や華やかさで大物か小
者かを測る人もいますが、それは図る側の囚われの問題なのでここでは除外す
ることにします。

利他性は心根の美しさを、視座の高さは見通せている幅の広さを感じさせます。
視座は他者比較によって自覚しやすいですが、厄介なのは利他性です。自分が
利己的な人間だと思っていても、どのくらい利己的なのかその程度を知らず、
利他的だと思っていでもそれは見せかけに終わっていることも気づきづらかっ
たりします。

見せかけの利他性の罠は、そこに善悪判断が存在していることに起因します。
悪を善にするために「利他的」行動をする場合、自分が善の側にいる人間だと
いう傲慢さ、つまり利己性が存在しています。また、自分を悪の側に置き、罪
滅ぼしのために善行をしようとする場合、見ているのはダメな自分で相手を本
当には見ているわけではないという利己性に支配されてしまいます。

もし、そうなのだとしたらまずは自分の善悪判断に根差した利己性に気付ける
かどうかが人としての器を大きくしていく上での入り口であると考えられます。

その自らの気づきを促す上で役立つのが、「囚われ」と「慈しみ」の気持ちで
はないかと思います。

自分が何かに囚われていればいるほど、文字通り囚人となり、外の世界との接
点を失い、他者のことが見えていないか、お構いなしになってしまいます。そ
れをはたで見ている人は、自分のことしか見えていない人として捉えやすくな
るのです。

その囚われを超えるためには、自分にとって受け入れがたいことに自ら気づき、
それを受け入れていく訓練が必要です。

もう一つの「慈しみ」の気持ちは、相手や状況をどれだけ愛おしく実感できて
いるかの度合いになります。善悪判断は、何かを善として受け入れ、何かを悪
として排除しようとする動きを生み出します。それは囚われの表れでもありま
す。

それに対して囚われから解放されると、明鏡止水の心境で世界と向き合えるよ
うになり、不思議なことに、やがて人や世界に対する愛おしさが自然と沸き上
がってくるようです。それは赤ちゃんを見て自然と愛おしさが沸き上がってく
ることと似ています。

その愛おしさから泣いている赤ちゃんを自然と抱きかかえたくなるような心境
が利他性の本質なのではないかと思います。

どんなに痛ましく、腹立たしいような状況であったとしても、その気持ちを自
ら癒すことができ、自分自身も含めた未熟な人や不完全な世界に対して愛おし
さをもって対峙できるようになった時、本物の器の大きさとして周りに利他的
な影響をもたらせるようになるのではないかと思います。

そして、私自身、「サウイフモノニワタシハナリタイ」と願い、終わりのない
修行の日々が続いています。

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　　　　　　　　  【未来からの問い Vol．78 】　　　　　　     
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
「囚われを手放し慈しみをもって対峙するとき、目の前に、どんな世界が広がっていますか？」　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
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                                　                          中土井 僚


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２．セミナー・ワークショップ情報

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※新型コロナウイルス感染症の対策／オープンセミナー・イベント実施に関する
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会場  ：ZOOMにてオンライン開催　 
　　　　※回線状況により接続が不安定になる可能性がありますことを予め
　　　 ご了承下さい。お申し込みいただいた方に別途URLをご連絡致します。
参加費：無料

<詳細・お申し込み>
2020年6月3日[水] 16：00〜18：30
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　　　　※回線状況により接続が不安定になる可能性がありますことを予め
　　　 ご了承下さい。お申し込みいただいた方に別途URLをご連絡致します。
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　　　　1.デパーチャー・セッション（必須・オンライン）
          5月30日[土]10:00〜17:30
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          6月、7月、8月　(2時間×３回) 
        3.トランスフォーム・セッション（必須・対面)
          9月上旬頃開催を予定 　
         ※政府方針が解禁された時点で別途日程を調整させていただきます
会場  ：オンライン開催：ZOOMにて実施　 
　　　　※回線状況により接続が不安定になる可能性がありますことを予め
　　　  ご了承下さい。お申し込みいただいた方に別途URLをご連絡致します。
　　　　リアル開催：オーセンティックワークス株式会社 セミナールームABC
        http://www.authentic-a.com/access/
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会場  ：ZOOMにてオンライン開催　 
　　　　※回線状況により接続が不安定になる可能性がありますことを予め
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参加費：無料

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組織進化"刺激"マガジン『未来からの問い』
●発行責任者：下山 久美子
●発行元：オーセンティックワークス株式会社
●事業内容：組織進化コンサルティング
　オーセンティックワークスは、社会変容テクノロジー「U理論」を活用した
　プロセスコンサルテーションによって「ソーシャルフィールド(社会的な場)」
　を転換し、他責・対立・迷走等、閉塞感のある組織を創発的な組織へと進化
　させます。
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