━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

　組織進化"刺激"マガジン『未来からの問い』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━     2018.4.29  　Vol.43

1.「自分は、何者なのか？」って何？

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 

Ｕ理論の中で、オットー・シャーマー博士は、Ｕの谷を何度も潜り続けると、
"Who is my SELF?（自分は一体、何者なのか？）”、"What is my WORK?(私の
為すことは何か？）"が出現すると言及しています。

リーダーシップ論の文脈において、「自分は、何者なのか？」という問いはよ
くみかけます。

最初、この問いを聴いた時、私は何のことを言っているんだか、さっぱりわか
りませんでした。

「何者って、"中土井 僚"にきまってるだろう」という感じです。
 

■小さな"s"の自己と、大きな"S"の自己

しかし、Ｕの谷を潜る体験を何度も繰り返していくうちに、惨めで、小さく、
傲慢な利己的な「私」とは全く質の違う、心の穏やかさがあり、慈愛に満ちて、
パワーやインスピレーションに溢れた「私」がいることを実感し始めました。

しかも、その後者の「私」であるとき、作為的ではなく、その瞬間、その瞬間
に湧き上がってくるもので、話し、動いているので、自分とは違う「何か」に
突き動かされている感覚すらありました。

よく、 執筆活動をされている方から、「ある日突然、"降りて"来て、ばーっ
と一気に書き上げる」という趣旨のことを伺います。

特に本を書く方は、いきなり降りてきたものに任せて、徹夜で書くと、一冊の
本が出来上がっているとおっしゃいますが、その感覚に近いのかなと思いまし
た。

シャーマー博士は、「自己には二つある。小さな"s"の自己と、大きな"S"の自己
だ。」と表現されているのですが、「私は一体何者か？」という問いかけは、
この大きな"S"の自己であることが、私にも見えてきました。

私はＵ理論に出会う前から、Ｕの谷を潜る体験をしていたために、Ｕ理論のモ
デルを見た時、「私は一体何者か？」という問いかけに対する答えは既に知っ
ている感覚がありました。


■"What is my WORK?(私の為すことは何か？）"との出逢い

しかし、私には、"What is my WORK?(私の為すことは何か？）"という問いに
対する答えは、わかりませんでした。

自分が、どの領域の仕事を担うのかは、おおよそ目処がついていたのですが、
「中土井さんは、何屋さんなんですか？」と言われると、明確には答えられな
い状況が続いていました。

ダーツの的に例えれば、ダーツの的の中には入っているのですが、ど真ん中の
赤いポイントが何かわからないという気持ち悪さが続いていたのです。


■”光の道”という「私の仕事」

私の知人の方が、この"What is my WORK?(私の為すことは何か？）"に関する
表現を、"光の道"と表現されていました。

その方は、「どんな人も、一人ひとり、"光の道"があると思うんです」と、お
っしゃっていたのですが、その"光の道"という表現は言い得て妙だなと思いま
す。

"光の道"は、私の感覚では、高速道路のような感覚があり、"光の道"に乗ると、
向こうから仕事がやってきて、どんどん自分に仕事を「させる」かのように、
速度が速まっていくのを感じます。


■"What is my WORK?(私の為すことは何か？）"への二つの視点

"What is my WORK?(私の為すことは何か？）"を探す上で、私に役に立ったの
は、以下の二つの視点でした。

一つ目の視点は、アップル社の創業者であるスティーブジョブス氏の有名な講
演の中で語られていたものです。

「今日一日、やることの中で、明日死ぬとしたらやらないことは、あなたの仕
事ではない」
 
そこで、私は以下のような問いかけを見出しました。
 
「明日死ぬことがわかっていたとしても、どんな人の、どんな依頼だったら、
今日依頼されたとしても、自分はその仕事を引き受けるだろうか？」

この問いかけをしてみると、いろいろと見えてくることがありました。
 
もう一つの視点は、自分自身の経験と、多くの人との対話の中で、見出された
ものでした。

どうやら"光の道"を感じさせる仕事は、幼いころからから何かしら知っている
ということでした。

幼いころから、アニメ、ドラマ、映画、マンガなどを通して、その人が「ぐっ
」とくるシーンは常に似通っているということでした。

私はこれを「萌えポイント」と呼んでいるのですが、その「萌えポイント」は、
その人の独自性があり、その話をしてもらうと、「あー、なんとなくわかる！」
といった感じで、しっくりくるのです。

私の場合、「危機的な状況になると、危険を顧みず仲間が助けにくる」という
シーンになると、いつも「萌え」ていました（笑）

それに気がついて振り返ってみると、私は業績がよくて、「いけいけどんどん」
な状態の企業よりも、危機的な状況に陥っている企業からのお仕事の方が、飛
躍的な成果を上げていました。

なんのことはなく、"What is my WORK?(私の為すことは何か？）"は、幼いこ
ろから知っていて、その自分が「萌える」シーンを自らの身体を使って再現し
ようとしているんだという思いに至りました


■"光の道"への二つの問い


今回、これを読んでいただいた皆様に、ご探究いただきたい問いは、以下の二
つです。

Q1.明日死ぬことがわかっていたとしても、どんな仕事だったら（どんな人から
の、どんな依頼だったら）、今日その仕事が生じたとしても、あなたはその仕
事を引き受けるでしょうか？

【ポイント】
「明日死ぬことがわかっていたとしても」という点を十分に味わうことが大切
です。「本当に自分は明日、死ぬんだ」というイメージが湧けばわくほど、自
分の仕事がより浮き彫りになってきます。

Q2.幼いころから、変わらず胸にぐっとくるアニメ、ドラマ、映画、マンガな
どのシーンは、具体的にどんな場面でしょうか？

【ポイント】このシーンは、出来る限り具体的な方がいいです。他の誰かに、
そのシーンの素晴らしさが伝わるように、話していることをイメージしてみる
と、より詳細さは増してきます。

----------------------------------------------------------------------

最後に、この問いに対する答えが明確になったら、その問いの答え以外の仕事
をぜひ、手放してみてください。

とても、勇気が必要だと思いますが、自分の想像をはるかに超えた"光の道"を
進む旅が始まると思います。

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
　　　　　　　　  【未来からの問い Vol．43 】　　　　　　     
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　「あなたが本当に成すべき仕事は何ですか？」　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
                                　                          中土井 僚


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

２．セミナー・ワークショップ情報

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


■リーダーシップ・シフトプログラム エントリーコース
ケースで学ぶ仕事やプライベートに活かせるＵ理論に基づく問題解決法をご紹
介します。

日程  ：2018年5月16日[水] 19:00〜21:30 （受付開始：18:45〜）
場所  ：オーセンティックワークス株式会社 セミナールームABC
        https://goo.gl/48sq8H
参加費：3,240円(税込）(当日支払の場合は5,000円)　 

<詳細・お申し込み>
https://k.d.combzmail.jp/t/r8v6/h0ffqkr0uty8ec8722oCi


■ビジョンインテグレーションアプローチ イントロセッション
当講座では、ダイバーシティに溢れるチームであったとしても、「違いを認め、
可能性の未来に向かって、力を結集する」ことを可能にするための原理・原則
をご紹介いたします。

日程  ：2018年5月17日[木]
　　　  19:00〜21:30 （受付開始：18:45〜）
場所  ：オーセンティックワークス株式会社 セミナールームABC
       https://goo.gl/48sq8H
参加費：2,800円(税込）

<詳細・お申し込み>
https://k.d.combzmail.jp/t/r8v6/h0ffskr0uty8ec8722q1K 


■リーダーシップ・シフトプログラム　ベーシックコース　九州2期
自分自身と周囲の「自分らしさ」を解放することで、その人の強みが十分に発
揮される状態を創り、一人一人と場の進化をもたらし続ける全く新しいテクノ
ロジーをご提供いたします。

日程　：2018年5月26日[土]〜27日[日]
　　　　10:00〜18:30 （受付開始：9:45〜）
場所  ：福岡パーキングビル 森のコミュニティルーム　陽の森
        参加費：127,000円（税込）
　　　　　　　　
<詳細・お申し込み>
https://k.d.combzmail.jp/t/r8v6/h0fftkr0uty8ec8722aso


■リーダーシップ・シフトプログラム エントリーコース
ケースで学ぶ仕事やプライベートに活かせるＵ理論に基づく問題解決法をご紹
介します。

日程  ：2018年6月6日[水] 19:00〜21:30 （受付開始：18:45〜）
場所  ：オーセンティックワークス株式会社 セミナールームABC
        https://goo.gl/48sq8H
参加費：3,240円(税込）(当日支払の場合は5,000円)　 

<詳細・お申し込み>
https://k.d.combzmail.jp/t/r8v6/h0ffvkr0uty8ec8722PGs



━━━━━━━━━━━━━━＜発行者情報＞━━━━━━━━━━━━━━
組織進化"刺激"マガジン『未来からの問い』
●発行責任者：國料　洋子
●発行元：オーセンティックワークス株式会社
●事業内容：組織進化コンサルティング
　オーセンティックワークスは、社会変容テクノロジー「U理論」を活用した
　プロセスコンサルテーションによって「ソーシャルフィールド(社会的な場)」
　を転換し、他責・対立・迷走等、閉塞感のある組織を創発的な組織へと進化
　させます。
●ＵＲＬ：http://www.authentic-a.com/
●お問い合わせ：aw-office@authentic-a.com
●バックナンバー：http://backnum.combzmail.jp/?m=r8v6
●配信中止はこちら：https://regssl.combzmail.jp/web/?t=mt23&m=r8v6
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
　　　　　　Authentic Works  2017 All Rights reserved.
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━