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"ビジョン・プロセシング"マガジン『未来からの問い』
  発行日: xxxx年xx月xx日
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 組織進化"刺激"マガジン『未来からの問い』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  2017.9.10   Vol.32

1.「トーン」に着目した古くて、新しいマネジメント

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マサチューセッツ工科大学のウイリアム・アイザックスという博士が提示した
「炎(Flame)モデル」。彼はこのモデルの中で、全体性(Wholeness)には4つ
のレベルがあると紹介しています。

そのレベルとは、
「行動」「構造」「トーン」「アイデンティティ」の4つです。

「行動」と「構造」のレベルは、基本的に目にすることはできますが、「トーン」
と「アイデンティティ」のレベルは、感覚的に感じ取るレベルになります。
様々な会社を訪問したり、ワークショップなどを何度も開催していると、一見
つながりがなさそうなこの4つの要素ですが、その不思議な一貫性を感じざるを
得なくなりました。

例えば、ある会社を訪問して、社員食堂で社員が食事をしている場面を見ると
します。
そこで目にしているものは、紛れもなく「行動」レベルのものですが、食事を
している彼らの行動は、社員食堂のレイアウトといった物理的な構造はもちろん
のこと、何時からランチタイムになるのか、福利厚生としてランチの自己負担
はいくらくらいなのかといった制度による構造にも影響を受けます。それだけ
でなく、誰と食事に行くのか、逆に誰と話すことはないのかなどは、職場が同
じかどうか、すなわち、組織図がどうなっているかに影響を受けるという意味
においても、ソフト面での構造に影響を受けます。もっと言えば、「あの部署
の連中とは口をきくな!」という暗黙のルールも構造として制約を与えること
になりえます。

社員食堂という、食事をとる場所という意味で目的が同じであるにも関わらず、
その会社が醸し出すムードや雰囲気を感じ取ることがあります。
それは、社員食堂の明るさや広さといった物理的なものに影響されているもの
とは別のレベルのものです。
いわゆる、文化とか風土と言われるものかもしれませんが、このレベルのこと
をウイリアム・アイザックス博士は、「トーン」と呼んでいます。

この「トーン」が「行動」と「構造」のレベルに影響を与える点に言及してい
ることが興味深いなと思います。
文化や風土が社員の行動に影響を与えるのは当たり前ではないかと言われそう
ですが、実際には、その因果関係を知りつつも、「トーン」こそが社員の行動
に影響を与えるとまで捉えられているケースは非常に稀です。

さらにいえば、そうした「トーン」を変えるために、オフィスレイアウトを変
えたり、制度を変えたりして、「構造」を変えることはあっても、「トーン」
が「構造」に影響を与えると捉え、その点に注目しているという話はあまり聞
いたことはありません。

しかし、不思議なもので、同じホテルのラウンジであってもいい「トーン」を
感じる所では、掃除が行き届いていたり、ちょっとした心配りが感じられる調
度品がそろっていますが、なんとなく嫌な「トーン」を感じる所は、壁紙が薄
汚れていたり、椅子の座り心地が悪かったりします。

「構造」がそんな風なので「トーン」がそうなるのか、それとも「トーン」が
そんな風だから「構造」がそうなるのか?どちらも影響しあっているとは思い
ますが、「トーン」が低いままで「構造」や「行動」だけが発展し続けるとい
うことはないといえると思います。
では、その「トーン」にもっとも影響を与えるものは何か?
それが「アイデンティティ」のレベルになります。

この「アイデンティティ」のレベルが、「トーン」に決定的な影響を与えると
いえます。
それは経営理念を作れば、出来上がるという類のものではなく、「実際の」あ
り方や、プレゼンスといったものが問われます。
この「トーン」というものは、個々人の「あり方」が相互作用しあって常に集
団としての「あり方」を織りなしているんだろうなと思います。

U理論は、こうした「アイデンティティ」のレベルをシフトするテクノロジー
なわけですが、深いレベルでシフトした方は、その「トーン」が明らかに変わ
りますし、それが集団で生じた場合、そのグループや組織の「トーン」が変わ
ります。

「トーン」がどんな感じなのかは、ふらっと立ち寄った第三者であれば、ヴィ
ヴィッドに感じることはできますが、本人や、その集団に属している人には感
じがたいもので、それを言葉で表現されたとしても、ふらっと立ち寄った第三
者と同じように感じることは難しいといえます。
そして、「アイデンティティ」のレベルに至っては、今、自分たちが実際にど
ういうあり方かを知ることは非常に難しく、深い深い内省を必要とします。

しかし、その深い深い内省によって、Uの谷を潜り、プレゼンシングに到達し
たとき、全く新しいアイデンティティが出現し、そこから過去の延長線にはな
かった「トーン」が紡ぎだされ、新しい「構造」と「行動」が生み出されると
いう点において、非常に大きな可能性を感じています。

ウイリアム・アイザックス博士が着目する、そうした意味での全体性(Wholeness)
を自由に転換することができたとしたら、これまでにはたどり着くことのなかっ
た未来が開かれるのではないでしょうか。



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          【未来からの問い Vol.32 】           
                                
  「あなたに今、問われているアイデンティティーレベルでの
  変容があるとしたら、それは何ですか?」       
                                 
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                                                           中土井 僚



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2.セミナー・ワークショップ情報

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■ビジョンインテグレーションアプローチ ベーシックコース10期
当講座では、個々人の内側に眠るビジョンを引き出し、チームの創発的な合意
を可能にする画期的なファシリテーション手法をご紹介いたします。

日程  :2017年9月23日[土]〜24日[日] 10:00〜18:30 (受付開始:9:45〜)
場所  :オーセンティックワークス株式会社 セミナールームABC
        https://goo.gl/48sq8H
参加費:89.640円(税込)

<詳細・お申し込み>
https://k.d.combzmail.jp/t/r8v6/g0x32jt09s6vjtjy0efXY


■リーダーシップ・シフトプログラム エントリーコース 
ケースで学ぶ仕事やプライベートに活かせるU理論に基づく問題解決法をご紹
介します。
 
日程  :2017年10月4日[水] 19:00〜21:30 (受付開始:18:45〜)
場所  :オーセンティックワークス株式会社 セミナールームABC
        https://goo.gl/48sq8H
参加費:3,240円(税込)(当日支払の場合は5,000円)  

<詳細・お申し込み>
https://k.d.combzmail.jp/t/r8v6/g0x34jt09s6vjtjy0eOjp


■リーダーシップ・シフトプログラム ベーシックコース9期
自分自身と周囲の「自分らしさ」を解放することで、その人の強みが十分に発
揮される状態を創り、一人一人と場の進化をもたらし続ける全く新しいテクノ
ロジーをご提供いたします。

日程 :2017年11月11日[土]〜12日[日]
    初日9:50〜18:30 (受付開始:9:30〜)
    2日目10:00〜18:30 (受付開始:9:30〜)
場所  :オーセンティックワークス株式会社 セミナールームABC
        https://goo.gl/5Ivuqv
参加費:(通常価格)127,000円(税込)
    (10/13までのお申込み)101,000円(税込)

<詳細・お申し込み>
https://k.d.combzmail.jp/t/r8v6/g0x36jt09s6vjtjy0etef


■リーダーシップ・シフトプログラム ベーシックコース九州1期
自分自身と周囲の「自分らしさ」を解放することで、その人の強みが十分に発
揮される状態を創り、一人一人と場の進化をもたらし続ける全く新しいテクノ
ロジーをご提供いたします。

日程 :2017年12月2日[土]〜3日[日]
    10:00〜18:30 (受付開始:9:45〜)
場所  :アクロス福岡 6階 607会議室
        http://www.acros.or.jp/access/
参加費:(通常価格)127,000円(税込)
    (11/3までのお申込み)101,000円(税込)

<詳細・お申し込み>
https://k.d.combzmail.jp/t/r8v6/g0x38jt09s6vjtjy0eQsR



━━━━━━━━━━━━━━<発行者情報>━━━━━━━━━━━━━━
組織進化"刺激"マガジン『未来からの問い』
●発行責任者:國料 洋子
●発行元:オーセンティックワークス株式会社
●事業内容:組織進化コンサルティング
 オーセンティックワークスは、社会変容テクノロジー「U理論」を活用した
 プロセスコンサルテーションによって「ソーシャルフィールド(社会的な場)」
 を転換し、他責・対立・迷走等、閉塞感のある組織を創発的な組織へと進化
 させます。
●URL:http://www.authentic-a.com/
●お問い合わせ:aw-office@authentic-a.com
●バックナンバー:http://backnum.combzmail.jp/?m=r8v6
●配信中止はこちら:https://regssl.combzmail.jp/web/?t=mt23&m=r8v6
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