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　組織進化"刺激"マガジン『未来からの問い』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  2017.6.18  　Vol.28

１．数センチ先に、本当の夢がある

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「『したいことをさせてもらえない』と嘆く人がいるが、根本的に認識を誤っ
ている。『人が仕事を選ぶ』のではなく、『仕事が人を選ぶ』のである」
 
 
これは、私が就職活動を終え、社会人になる直前に読んだある本の中で書かれ
ていた一節です。 中でも、「『人が仕事を選ぶ』のではなく、『仕事が人を
選ぶ』」という言葉は、衝撃的であるのと共に、妙に納得したのをおぼえてい
ます。
 
実際、その後、私の周りでも、「したいことをさせてもらえない」ことを嘆く
人は、大勢いました。さらにいえば、「したいことをさせてもらえない」ので
はなく、「今、やっていることは、やりたくない」という人が大半だったよう
に思います。
 
そういう私自身、「『人が仕事を選ぶ』のではなく、『仕事が人を選ぶ』」と
いう言葉を言い訳にしながら、上司に言われること、求められていることに応
えるように目先の仕事に没頭し、本当には「やりたいこと」が見出せず、「今、
やっていることは、やりたくない」という行き場のない不満を心の奥底に抱え
て20代の大半を過ごしたと言っても過言ではありません。
 
そんな感じだったので、10年前にコーチングに出逢ったとき、「あなたのやり
たいことは何か？」と何度も問われて、当惑したのと共に、異常に抵抗したの
を今でも覚えています。
「『やりたいこと』なんて、子供みたいなこと言ってどうするんだ？『仕事が
人を選ぶ』だけなのに。しかも、『これをやりたい！』っていう人間に限って、
壁にぶつかって、上手くいかなくなると、『これはやりたいことじゃなかった』
なんて言って放り投げるんだよな」
なんて、完璧に斜に構え、VOC（諦めと皮肉の声）から、「やりたいこと神話」
に一人、反抗していました。
 

そんな中、人材開発業界で有名なあるモデルに出逢います。 
 
それは、"Will-Must-Can"のモデルです。
「したいこと（Will)」、「できること（Can)」、「すべきこと（Must)」とい
う３つの要素から人と仕事を捉え、これが一致すればするほど、パフォーマン
スが上がるということを示しているモデルです。

それを知ったとき、長年の「やりたいこと神話」の謎が解けた感じがしました。
  
ビジネスの文脈で見た場合、「すべきこと（Must)」は、一般的に職務定義書で
定義されるようなその人が役割として負っているミッションを表します。その
「すべきこと（Must)」とその人が「できること（Can)」が一致しない限り、ビ
ジネス上の成果は生まれないことになります。
  
どれだけ、「やりたいこと」を訴えたところで、この「すべきこと（Must)」と
「できること（Can)」がかい離している限り、成果は生まれないことになるの
で、２〜３度はチャンスをもらえたとしてもやがて、『仕事が人を選ぶ』とい
う原理に従って、そのチャンスは得難いものになっていきます。
 
20代の私はそこまでの思考で止まったままだったので、「やりたいこと神話」
に抵抗があったのです。
 
発見したのは、「したいこと（Will)」という意欲が、「できること（Can)」の
範囲を拡げ得るということでした。
 
自分が寝食を惜しんで、夢中になれるくらい「したいこと（Will)」であれば、
時間の経過と共に、「できること（Can)」が拡大していきます。
それはやがて、「すべきこと（Must)」と「できること（Can)」の一致を生み出
していくというある意味、至極当然な結論を見落していたことがわかりました。
   

そこからさらに、年月がたち、Ｕ理論に出逢い、社会にインパクトをもたらし
ているリーダーの方との対話の中で、このモデルのさらに深い意味が見えてき
ました。 
 
それは、何度もＵの谷を潜り、「私は何者で、何を為すのか？」に目覚めてい
る人は、その人にとって「すべきこと（Must)」は、単なる職務定義の範囲に留
まらず、「自分がこの人生を通して為すこと」そのものを指すに至るというこ
とです。
 
不思議なことに、そういった方々は、パーソナリティの違いによる程度の差は
あれど、もはや「あれをしたい。これをしたい」という言葉をむやみやたらに
口にすることはあまりなく、ただ「やること」のみが存在しているかのように
感じます。
 
それは、きっと深い自己から溢れ出る「私は何者で、何を為すのか？」の確信
が、「やりたい」という言葉では表現しきれないからではないかと思います。
 ただ、「やること」がその人の中で、「今、この瞬間」湧きあがっている。
 その深い確信に満ちた想いが多くの人の心を動かし、世界を動かす力になるの
ではないかと思います。

AKB48のプロデューサーである秋元康さんがおっしゃっていたという言葉を、彼
と懇意にしている知人から教えてもらいました。
 
それは、
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「夢をかなえろ。その数センチ先に、本当の夢がある」
-----------------------------------------------------------------------
という言葉です。

 秋元康さんは、この言葉をAKB48のメンバーに常日頃、伝えているそうです。 
「数センチ先の本当の夢」
そこに辿りついたとき、「ただ、やる」という深い確信に満ちた充実と貢献の旅
が待っているのではないかと思います。



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　　　　　　　　  【未来からの問い Vol．28 】　　　　　　     
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
 「本当のあなたが、今のあなたに問いかけているものがあるとしたら、
   それは何ですか？」　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
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                                　                          中土井 僚



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２．セミナー・ワークショップ情報

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■リーダーシップ・シフト エントリーコース 
ケースで学ぶ仕事やプライベートに活かせるＵ理論に基づく問題解決法をご紹
介します。
　
日程  ：2017年7月5日[水] 19:00〜21:30 （受付開始：18:45〜）
場所  ：オーセンティックワークス株式会社 セミナールームABC
        https://goo.gl/48sq8H
参加費：3,240円(税込）(当日支払の場合は5,000円) 　

<詳細・お申し込み>
https://k.d.combzmail.jp/t/r8v6/g0njyrs07snqnwtcwfH7l


■リーダーシップ・シフトプログラム　ベーシックコース8期
自分自身と周囲の「自分らしさ」を解放することで、その人の強みが十分に発
揮される状態を創り、一人一人と場の進化をもたらし続ける全く新しいテクノ
ロジーをご提供いたします。

日程　：2017年7月8日[土]〜9日[日]
　　　　初日9:50〜18:30 （受付開始：9:30〜）
　　　　2日目10:00〜18:30 （受付開始：9:30〜）
場所  ：オーセンティックワークス株式会社 セミナールームABC
        https://goo.gl/5Ivuqv
参加費：（通常価格）127,000円（税込）
　　　　（6/9までのお申込み）101,000円（税込）

<詳細・お申し込み>
https://k.d.combzmail.jp/t/r8v6/g0nj0rs07snqnwtcxfbrz


■ビジョンインテグレーションアプローチ イントロセッション
当講座では、ダイバーシティに溢れるチームであったとしても、「違いを認め、
可能性の未来に向かって、力を結集する」ことを可能にするための原理・原則
をご紹介いたします。

日程  ：2017年7月27日[木]
　　　  19:00〜21:30 （受付開始：18:45〜）
場所  ：オーセンティックワークス株式会社 セミナールームABC
        https://goo.gl/5Ivuqv
参加費：2,800円(税込）

<詳細・お申し込み>
https://k.d.combzmail.jp/t/r8v6/g0nj2rs07snqnwtcxfyhL



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組織進化"刺激"マガジン『未来からの問い』
●発行責任者：國料　洋子
●発行元：オーセンティックワークス株式会社
●事業内容：組織進化コンサルティング
　オーセンティックワークスは、社会変容テクノロジー「U理論」を活用した
　プロセスコンサルテーションによって「ソーシャルフィールド(社会的な場)」
　を転換し、他責・対立・迷走等、閉塞感のある組織を創発的な組織へと進化
　させます。
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