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タイプラボ・フォントNEWS
  発行日: xxxx年xx月xx日
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         [タイプラボ・フォントNEWS]
           2006年7月 第31号 
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このメールマガジンは、タイプラボのWEBサイトで無料フォントの使用者
登録をしていただいた方、このメールNEWSの読者登録をされた方、など
に配信しております。
このメールマガジンが不要の方は、一番下の方に配信解除の方法を記してあ
りますので、よろしくお願いいたします。

今号は、【あられ-等幅フォント頒布開始】【新着フォント情報】、そして
【書体の基礎知識・欧文編】という内容です。



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【あられ-等幅フォント】頒布開始!(お待たせいたしました)
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日本文字の情感を、直線だけでどのくらい表現できるか挑戦した「あられ」。
以前からご要望の多かった、等幅バージョンが完成しました。

英大文字のアイ「I」と英小文字のエル「l」数字のイチ「1」や、英大文字
のオー「O」と数字のゼロ「0」がはっきり区別がされているので、WEBや
メールの閲覧・プログラム編集などに向いていると思います。

予定は夏とお知らせしてまいりましたが、6月24日に頒布開始いたしました。
これまでの頒布フォントと同じように、字数制限された無料版と字数制限の
無い商品版を用意いたしました。

●あられ-等幅(サンプル画像)
http://www.type-labo.jp/GIF.IMAGE/Aralethanpu.gif

●サンプルPDF(78.4k)
http://www.type-labo.jp/DATA/Aralet.pdf

●あられフォントの掲示板
http://www.type-labo.jp/Araletkeijiban.html

・すでに無料版の「あられ-教漢」フォントの登録が済んでいる方は、
 登録時にメールでお知らせした、あられ専用のダウンロードページから
 「あられ-等幅教漢」フォントをダウンロードしてご使用ください。

・当サイトは2004年3月1日に移転いたしました。
 それ以前に「あられ-教漢」の使用登録された方にお知らせしたダウン
 ロードページは使えません。
 お手数ですが、もう一度使用者登録をしてください。

・無料版のダウンロードページをお知らせした、当社からのメールを紛失し
 てしまった方は、お手数ですが、もう一度使用者登録をしてください。

●↓無料お試し版の使用登録・商品版のご購入は、こちらから
http://www.type-labo.jp/

他のフォント同様に、あられ-等幅もご愛用していただければ幸いです。



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【新着フォント情報】最近発表されたフォントや最近発見したサイトなど
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●カドマ-R
中村書体室が開発したTrueTypeディスプレイフォント。
http://www.n-font.com/

●ちょい丸
ニィス社の、既存書体に少し丸みを持たせた「ちょい丸」フォント。
第一弾として22書体がリリース予定。
http://nisfont.co.jp/

●イワタUDフォント(MYCOMジャーナル)
イワタと松下電器産業が共同で開発したフォント(MYCOMジャーナルより)。
http://journal.mycom.co.jp/news/2006/06/27/440.html

●もじくみ仮名(OpenType版)
以前から無償配付されている仮名書体が、OpenType化されたようです。
http://www.pot.co.jp/font/

●+DESIGNING
毎日コミュニケーションズから発刊された雑誌。「文字」が特集されている。
http://www.plus-designing.jp/

●活字直彫りと校正刷り(ゲラ刷り)の実演
7月6日〜9日まで東京ビッグサイトで開催される東京国際ブックフェア2006。
大日本印刷ブースで実演されるそうです。
http://www.dnp.co.jp/shueitai/event/bookfair2006.html

●Fontographer日本語版の販売
販売が中断されていた「Fontographer 4.1J for Mac」。
恒陽社が、日本代理店になり「当面は、Mac OS9対応の『Fontographer 4.1J 
for Mac』を、Webサイトからのダウンロード販売に限定して販売していく方
針ですが、今後の新製品に関しては順次日本語化の上、販売していく予定で
す。」と発表されています。
http://www.koyoshagraphics.com/



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【欧文書体の基礎知識】 サン・セリフ体  今田欣一(寄稿)
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【A】 20世紀前半

1 エリック・ギル(1882―1940)
 イギリスでは、エドワード・ジョンストン(1872―1944)がロンドン鉄道
局のために1916年にデザインしたサイン用のサン・セリフ体をデザインして
いる。このサン・セリフ体は19世紀サン・セリフ体とはことなり、インペリ
アル・キャピタルのプロポーションにもとづいた設計となっていた。
 つづいてジョンストンを師とあおいでいた碑文彫刻家のエリック・ギル
(1882―1940)がモノタイプ社のスタンリー・モリスン(1889―1967)に見
いだされて、モノタイプ社のためにサン・セリフ体「ギル・サン(GILL
SANS)」を設計し、1928年に発表されている。

2 パウル・フリードリヒ・アウグスト・レンナー(1878―1948)
 ドイツでは、ドイツ工作連盟(ドイツ・ヴェルクブント)のメンバーだっ
た、パウル・フリードリヒ・アウグスト・レンナー(1878―1948)による
「フツーラ」と、ルドルフ・コッホ(1876―1934)による「カーベル」があ
る。
 パウル・レンナーの「フツーラ(FUTURA)」は、バウワー活字鋳造所との
共同作業によって1927年に発表された。フツーラは幾何学的な考え方で制作
された書体で、この時代の近代化された時代的精神を反映していた。

3 ヘルベルト・バイヤー(1900―85)
 1917年にデオ・ファン・ドゥースブルフ(1883―1931)やピート・モンド
リアン(1872―1944)によってオランダでおこった「ディ・スティル」の運
動が、ドイツに飛び火して、一九一九年に「ワイマール国立バウハウス」が
設立された。
 1925年からバウハウスの印刷工房の教師となったヘルベルト・バイヤー
(1900―85)は、大文字は権威的で時代の合理化にそぐわないとして、小文
字だけで、しかも正円と直線で構成されたサン・セリフ体「ユニヴァーサル
(UNIVERSAL)」を1925年に設計している。

【B】 20世紀後半

1 マックス・A・ミーディンガー(1910―80)
 第二次世界大戦後になると、サン・セリフ体はスイス・スタイルのデザイ
ナーの支持を集めた。幾何学的なサン・セリフ体は敬遠され、一九世紀のふ
るい時代のサン・セリフが再使用されるようになっていった。バウワー活字
鋳造所では1956年に「フォリオ(FOLIO)」を発表している。
 1957年にスイスのハース活字鋳造所から発売された「ノイエ・ハース・グ
ロテスク」は、同社のタイプ・デザイナーであったマックス・A・ミーディ
ンガー(1910―80)が再設計したもので、1960年にドイツのライノタイプ社
の自動活字鋳植機に適応させられるのを契機に、ラテン語でスイスを意味す
る「ヘルヴェチカ(HELVETICA)」と改称した。

2 アドリアン・フルティガー(1928― )
 1957年にフランスのドベルニ・アンド・ベイニョ活字鋳造所から発売され
た「ユニヴァース(UNIVERS)」は、タイプ・デザイナー、アドリアン・フ
ルティガー(1928― )によって制作された。当時20代後半という若さで
あった。
 本文用での使用を目的としたユニヴァースはミディアム・ウエイトが基準
にされ、文字形象にも伝統的なローマン体の概念が取り入れられており、
ゆったりとしたレター・スペースをもっている。
 ユニヴァースは誕生から40年を経過し、活字メーカーによるアレンジに
よって原型を失っていった。フルティガーは1997年に、ユニヴァースを全面
改刻して「ライノタイプ・ユニヴァース」として再生させたのである。ファ
ミリーも59種類に展開されている。

【C】セリフレス・ローマン体

 ヘルマン・ツァップ(1918― )
 1958年に、ドイツのステンペル活字鋳造所から発売された「オプティマ
(OPTIMA)」は、ドイツのタイプ・デザイナー、ヘルマン・ツァップ
(1918― )によってデザインされた。ツァップはカリグラファー、ブッ
ク・デザイナーとしても高く評価されている。
 オプティマはサン・セリフ体に分類されることが多い。しかしながら従来
のサン・セリフ体とはことなっており、むしろローマン体を意図していたよ
うである。したがって、あたらしいスタイルのジャンル「セリフレス・ロー
マン体」といったほうが適切だろう。
 ツァップは古代ローマやルネッサンスの碑文や写本にもとづいた活字書体
を数多く設計している。それらにはカリグラフィの巧みな技術と活字の歴史
にたいする豊富な知識が生かされているのである。


ギル・サン(GILL SANS)
http://www.myfonts.com/search?search%5Btext%5D=GILL+SANS
フツーラ(FUTURA)
http://www.myfonts.com/fonts/berthold/futura-serie-bq/
ユニヴァーサル(UNIVERSAL)
http://www.myfonts.com/fonts/p22/bayer-universal/
フォリオ(FOLIO)
http://www.myfonts.com/search?search%5Btext%5D=FOLIO
ヘルヴェチカ(HELVETICA)
http://www.myfonts.com/search?search%5Btext%5D=HELVETICA
ユニヴァース(UNIVERS)
http://www.myfonts.com/search?search%5Btext%5D=UNIVERS
オプティマ(OPTIMA)
http://www.myfonts.com/search?search%5Btext%5D=OPTIMA

●今田欣一さんのサイト「欣喜堂★活字書体設計」
http://www.alpha-net.ne.jp/users2/kinkido/



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【Windowsのフォントトラブルで困っていませんか】
 2号目に掲載した情報ですが、トラブル体験者が多いので毎回掲載します
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 以下のようなフォントトラブルを解消します。
・ウィンドウ右上の最大化や最小化ボタンが数字などになってしまう
・ドロップダウンリストの▼や、スクロールバーの矢印が、
 数字やおかしな文字になってしまう
・アプリケーションで選択できるフォントが減ってしまう
・フォントをインストールできない
・フォントをインストールしても、アプリケーションのフォントリストに
 反映されない
・フォントが横向きになってしまう

●フォントトラブル対処法とフォントの限界
http://homepage2.nifty.com/winfaq/fontstrouble.html



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【以下はタイプラボからのお知らせです】
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★夏のフォント頒布作業が終わりました。この後は、少しゆったり過ごした
 いと思っています。冬のフォント頒布は、今のところ予定しておりません。

★今田さん執筆の「書体の基礎知識」欧文編は、今回で終了です。
 次号から「和字〈かな〉書体編」が始まる予定です。
 漢字書体編は、当サイト上で↓まとめて見ることができます。
http://www.type-labo.jp/Shotainokisowaku.html

★当サイトの掲示板をご存じでしょうか?
 あなたのパソコン内の画像を掲載することもできます。

●読者の広場、フォントに関係ない話題でもOKな掲示板
http://www.type-labo.jp/Dokusyanohiroba.html
●書体やフォント情報全般の掲示板
http://www.type-labo.jp/Danwasitsuwaku.html
●セプテンバーフォントの掲示板
http://www.type-labo.jp/Septkeijiban.html
●あられフォントの掲示板
http://www.type-labo.jp/Araletkeijiban.html
●キャパニトフォントの掲示板
http://www.type-labo.jp/Capanitodohkohkai.html
●アニトフォントの掲示板
http://www.type-labo.jp/Anitokeijiban.html
●えれがんとフォントの掲示板
http://www.type-labo.jp/Elegantodohkohkai.html
●墨東フォントの掲示板
http://www.type-labo.jp/Bokutohkeijiban.html

★フォントNEWSバックナンバーは↓こちらで見ることができます…
http://bn.combzmail.jp/bn/e0wy_backnumber.htm


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◎タイプラボのフォントは、以下の2つの方法で購入できます。

▼▼ダウンロード式▼▼
・価格と詳細、購入手続きなどは↓こちら(ショップ専用サイトに販売委託)
https://www12.myssl.jp/www.type-labo.jp/web/DLkounyuwaku.html

▼▼CDでお届け式▼▼
・価格と詳細、購入手続きなどは↓こちら(ピーシークラフトに販売委託)
https://www12.myssl.jp/www.type-labo.jp/web/Pccraftwaku.html


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■    ■       タイプラボ・フォントNEWS 第31号
  〜〜    創刊日  2004年1月8日
 ―◯◯―   発行者  有限会社タイプラボ 佐藤 豊
  ……    MAIL typelabo@type-labo.jp
■    ■  WEB  http://www.type-labo.jp/
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