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「マネジメントの神髄は、まさかの時にどう動くか 」


2017年4月12日水曜日、東京の桜も
昨日の寒い雨でだいぶん散りましたね。

寒い冬を耐えてやがて開花して満開を迎えそして散る。

その時々で一生懸命に生きる。

短い時間に日本人は人生と重ねてきました。

■先週7日金曜日は
法政大学の理工学部経営システム工学科3年生向けの
特別講義プログラムの第1回「ドラッカーと介護」
をテーマに90分講演しました。

冒頭で人生には登り坂と下り坂以外にもう一つ坂があるが
何だと思いますかとの問いかけから始めました。


働き盛りの50歳代において妻のアルツハイマー発病という
「まさか」にどう対処したか。

主体不明の言動や壊れてていく人格や生活の中で
僕自身の人生がどうなるかという不安の中で
数々の修羅場に遭遇して、
彼女の人生と僕自身の人生をどうマネジメントするかが
問われました。

まさかの時どう動くかが実はマネジメントの神髄だと。

かって介護中にドラッカーの言葉に触発されて
私塾「ドラッカー塾」開催していました。

まさかの時とは予想外の出来事や
従来の知識や手法では解決できない問題に直面することです。


■次の日8日は東京農工大MOT(技術経営)コースの同窓会
MOTサロンにて現在取り組んでいる
「回転体振動制御技術のイノベーションプロジェクト」
の報告を兼ねて講演しました。


この研究は
偶然観察した誰も説明できない現象がきっかけでした。

本メルマガで何度も発信したドラッカーの名言

「イノベーションは想定外の現象を機会とし何故かと問うことから起こる」
(「企業家精神とイノベーション」(ピーター・ドラッカー)

振動論の手法や技術は半世紀前からあり、
いろんな専門家に相談したが適切な説明がない。


手法やツールが先にあって問題が生じるのではなく
問題となる現象が先にある。

学問は手法やツールの改良でオリジナリテイを求めるが
僕の講演は現象をどのように力学的考察をしたかであり、
目的は産業社会に貢献することでり、
博士になることでもなければ金儲けでもない。


失敗ばかりの人生を送ってきたので
今年古希の70歳になるのを転機にこれからの20年間
挑戦する必要があるのです。



さて、
本日のテーマ
====================
「在庫時間を短縮して業界を蘇らせたイノベーション」
「イノベーションと企業家精神」(P.F.ドラッカー、ダイヤモンド社)」より
==================

■ドラッカーが認識ギャップを解消するイノベーションとして
紹介している事例にコンテナ船がある。


1950年代のはじめ、
世界貿易における貨物船の海運業は死すべき斜陽産業だった。

運賃が上がる一方で
輸送時間が長期化していた。

航空機による空輸が伸び始めていた。



■海運会社はコスト削減と時間短縮に力を入れ始め
船舶の高速化、省エネ化、省力化によって打開しようとしていた。

海上、すなわち自分達の役割の範囲で
港と港の輸送効率向上を追求していた。

しかしそれは誤った認識だった。

成果を上げられない分野に集中していた。


■最大の制約は港での貨物の滞留であった。

船は沖合で待たされ貨物は渋滞して
陳腐化、盗難の被害が増大していた。

そこの目をつけてコンテナ船を考えた人間が現れた。

積み込みと輸送の分離が行われ、陸運と海運が連続化して
港での滞留、すなわち在庫時間が大幅に短縮された。


陸上運送と海上運送という2つの工程の間にある
在庫を減らすビジネスモデルであった。

この簡単なイノベーションで海運業界は蘇生し
輸送需要は30年間で5倍に伸び
コストは60%削減され、
盗難・陳腐化も減少した。


■トヨタ自動車は世界に先駆けてジャストインタイムを実践し
連続工程において工程間の在庫を最少にして
欠品と過剰在庫を無くして流れを作り
世界一のメーカーになった。


工程間でも業種間(海運と陸運)でも
その間の在庫を無くすという認識は簡単に持てるものではない。

在庫時間を短縮して業界を蘇らせたり
業界ナンバーワンになるイノベーションには
共通の原理が存在する。

ドラッカーは認識のギャップの制約と捉えたが
部分の効率から全体の効率に視点を広げることでもある。


●ご質問ご意見は気軽に
返信で意見よろしくお願いします。

imaoka@bizdyn.jp

今岡善次郎


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